エテポンゲの独り言

残したい瑣末な話し

今日はちょっと疲れたので・・・

2005年10月10日 | その他

 歯は大事なものです。人生の楽しみの半分近くを占める食欲を満たしてくれる最大の機能です。最近歯茎が痩せてきたせいか口の中に違和感があります。いずれは入れ歯の世話になるとは思います。そんなお話しです。

10月8日・・・『入れ歯の日』

 「全国保険医団体連合会」というところが、1992(平成2)年に制定したとか。
「入れ歯」という割には、比較的新しい記念日です。これも“語呂合わせ”記念日の一
つで、「い(1)れ(0)歯(8)」から来ています。その主旨は「保険で良い入れ歯を」
ということですが、歯医者に対してなのか、一般に対してなのか、ちょいと意味不明な
主旨ではあります。

 ところで、「8020運動」というのを皆さんはご存知ですか? 「80歳になって
も20本以上は自分の歯を持とう」という運動で、そのために「8020推進財団」ま
で、出来ているとか。本人は一所懸命にやっているつもりでも、相手にはなかなか伝わ
らない、というのが世の常であります。

 「昔の人は入れ歯をしていたのかしら?」という疑問がフツフツと湧き、調べてみた
ところ、歯の悩みは今も昔も変わらないのでした。何を今さら、という感じですが。古
くは、地中海周辺の、紀元前5世紀の古代フェニキアのお墓から、下の前歯を金の針金
で固定したものが発見されたとか。この時代にも、虫歯菌や歯周病菌がいたことが判明
したわけです。この発見は、「入れ歯」というにはちょっと微妙ですが、現存する世界
最古の正真正銘の「入れ歯」は、日本製の入れ歯で室町時代のものです。そして、室町
時代に登場した入れ歯は、木を削って作られました。

 現在では、口の中の型を取り、それに合わせて入れ歯を作りますが、昔は木を削り、
何度も口に合わせ、また削る、という途方もない大変な作業でした。当時仏像の製作を
していた仏具師の手によって、高い木工技術を駆使して作られたとのことです。口の中
で歯に代わり働かなければなりませんので、固い上に、水をなるべく吸い込まない「つ
げの木」が、入れ歯の材料としては最適だったのです。ここでも「つげの木」が大活躍
していたのですね。櫛といい入れ歯といい、「つげの木」は日本人にとっては、無くて
はならない木なのです。

 「まぼろし通信」からです。