例年にない活動で各地に多大な被害をもたらした梅雨前線も漸く衰え列島にも本格的な夏がやってきそうです。夏と言えばそうあれです、来月から全国高校野球選手権大会が始まります。
我野球後進県の富山でも28日に決勝戦を終え、栄冠は福岡高校に輝きました。県内の方はご存知ですが今回は全くのダークホースの学校でした。大本命二重丸は名門高岡商業高校でした。昨年の夏以来無敵の強さをほこり、昨秋の神宮大会でも駒大苫小牧と僅差の試合をしました。どんな素人が見ても動かしがたい予想になりました。その高岡商を三回戦で3対1のスコアで破って勢いをつけて勝ち上がったのが福岡高校でした。
思い起こせば六年前、我が家の息子が地元の弱小高校の部員だった頃は同じ位のレベルの野球部でした。それがこんなに大変身したのには理由がありました。指導者が変わったのです。四年前に高岡商の監督から転任された水野さんが来られてから変わりました。だから今回の結果は勝負の世界で言う所謂「恩返し」になりますね。ところが現実はそんな美談ではないことを報告しましょう。
現在高岡商の監督をされている宮袋さんは現役時、同校の主将として春夏の甲子園を経験した選手でした。しかし日体大に進学した時にはすでに選手としてではなく監督を目標にしていました。アメリカ留学なども経験しマネージャー学を学びました。縁があり私も子供の頃の彼を多少知っていますが頭の良い子供でした。高校進学時には高岡高校も入れる学業成績だったらしい。当然周りも彼には期待しいずれは母校の監督にと思惑していました。
その前任者が水野さんだったのです。しかしなかなか結果が出せずに苦労しました。始末の悪い事に名門校には口も手も出す喧しいOB連中がいます。これは全国何処の学校も同様ですが。選手の起用方法なんかにもクレームをつけます。なにせ監督に土下座させる人達ですからその力は絶大です。
そのうちに水野さんの自宅の窓ガラスが割られたり車が傷つけられたりするようになったらしい。宮袋待望論もあった中での中傷もあったらしい。そんな雰囲気の中で彼は福岡高校に転任していきました。その胸の内は怒りや悔しさで充満していたと思われます。
そんな彼が監督に赴任後の福岡高校は着実に結果を残していきました。上ばかり見ている野球ファンには分からなかったでしょうが、つい昨日まで同じレベルでやっていた者からするとえらい変化でした。我が家でも二年前からの同校の変貌振りに皆驚いていました。水野さん自身も今年のチームには些か自信があったようで親しい人には「甲子園」を口に出していたようです。
息子も決勝戦にはスコアブック書きのバイトで球場に行ってたけれど帰宅後「福岡はよく打つ」と感心していました。もうこうなればこの勢いを持続して甲子園でも是非勝利を掴んで欲しいと思います。その時にこそ本当の「恩返し」が出来たんだと思います。
高校野球には指導者による暴力的指導がつきものです。県内のある私立高校の監督は気まぐれで生徒を殴ります。練習の前から今日はコイツと決めているようです。県外選手をメインにスタメンを組むので有名ですがその理由はこうです。関西のシニアリーグの指導者とのコネで選手を集めるもんだから、どうしても顔を立てるために県内の子供は後回しにするそうです。だから上手な県内の選手は監督から疎んじられるのが実情なようです。変な学校ですね。
今回のブランクは長かった。実は家内が四月の中旬に病気になりました。肺炎を患ったんですがそれはすぐに治りました。しかしその後喘息が残り治癒するのに約一ヶ月かかりました。その間私も主婦をしたりなかなか大変でしたが、おかげさまで当ブログにも大きな穴が空きました。一度休むと再開するのにはかなりなエネルギーがいりました。「継続は力也」つくづく思い知りました。またボチボチ更新して行きますので適当にお付き合いくださいませ・・・