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「どちらでもいい」 アゴタ・クリストフ

2007年08月17日 | 読書記録
これは短編集です。

以前、この人の長編を読んで感想を書いたことがあります。

昨日 アゴタ・クリストフ

そのときも、「なんて暗い小説だろう…」と思いました。読んでいるだけで気が滅入ってくるほど暗かったです。

この短編は、70年代頃に書かれた著者の試作ノートから拾い集めて一冊の本にしたもののようです。
この短編も暗い作品が多いです。
過去を悔やんでばかりいる感じの文章です。
著者の生きてきた背景からして仕方ないのかもしれませんが、私は過去を悔やんで嘆いているだけの人間にはなりたくないのぅ…。

ただ、一番最初に載っている「斧」と言う作品はちょっとユーモアがあって笑えましたが…。


後書きにありましたが、「悪童日記」…とそれに続く2作が、この人の出世作だそうで、訳者がべた褒めしていました。
「作家の老いとともに、絶望の影のほうが濃くなってきていることは…残念だが…
否定すべくもない」
とありました。

それなら、「悪童日記」「ふたりの証拠」「第三の嘘」の3部作は、少しはユーモアを感じさせてくれるのでしょうか。だったらちょっと読んでみたい気はするけれど。
図書館で探したけれどありませんでした。

この方のお名前からしても(ハンガリー出身だそうです)、それと「著者近影」の写真を見ても、私は、未だにこの人が男性なのか女性なのか分かりません…。





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