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「魔がさす瞬間」  小田 晋   河出書房新社

2005年09月17日 | ’05年読書日記
著者は、精神病理学者で、国際医療福祉大学教授…をされている方だそうです。

日本で実際に起きた事件を取り上げています。
実際テレビのニュースで見たことがある、わたしが覚えている事件も数多く取り上げられていました。

感想を書くのが難しい本ですが、日常の自分と非日常の自分がいて、いろんな偶然が重なってあるとき、「非日常」の部分が噴出し、犯罪を犯したり、また反対に詐欺などの被害にあってしまう事があるとか。

人間の”無意識”の領域って、怖いくらいに深いものなんだなぁ、と思いました。
自分の意識していない自分の心理って・・・。
「無意識」は夢に出てくる事もあるそうですね。
それを発見した人(フロイト)はすごいな、とか思うわけですが。

超自我、自我、などならまだいいのですが、離脱性譫妄とか、一過性脳虚血症候群とか、エンドルフィン、ドーパミン…(>_<)医学の専門用語が時々出てきて、少し難しかったです…が、こういう本にご興味がある方には興味深く読める本かと思います。

自分は犯罪なんか犯さない、詐欺にもあうわけがない、と思うのではなくて、「自分にも、『魔』がさす可能性はある」と自覚しているだけでも、「魔がさす」のを防ぐ効果があるんだそうです。




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追記です

1997年出版の本なので、本文に出てくる「実際にあった事件」は最近のものではなく、97年以前のものです。
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