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ensemble マーケティングの視点

日常生活と趣味を綴る個人的散文です。タイトルに反し、仕事に関する話は書きません。

東京デリカテッセンめぐり

2016-06-16 20:45:03 | フード

Yahoo!ニュースでオリジンが『キッチンオリジン』化(イートイン強化)を加速しているという記事が出ていました。

まるで外食と中食の融合の新業態のように書かれていますが、要するにデリカテッセンになっているということですよね。もっとも、デリカテッセン(もともとはドイツ語)はもともと惣菜店という意味で、イートインは含まれていないので記事そのものは間違いではありません。でも最近はイートインができるデリが増えているので、勝手なイメージとしてはデリカテッセン=惣菜+イートインです。

ただ、現実に全国展開しているチェーン店が少ない(ない?)のは確かです。だからなのか、イートインできるコンビニが増えていますね。オリジンもコンビニとの競合が厳しく、より明確に差別化したかったというのが大きかったのかもしれません。本来、コンビニの主力顧客は男性、オリジンは女性をイメージしていたのかもしれませんが、コンビニが健康志向に力を入れ始めている今では、そうとは思えません。

女性の場合、家族がいるいないにかかわらず、全部を持ち帰り総菜で食事をとるより、補助のケースが多いと思うのです。たとえば1人~2人暮らしの女性なら主菜は作って、副菜のサラダは惣菜とか。理由はいくつかあるでしょうが、主菜は魚なら魚、肉なら肉を買えばいいですが、野菜は多品目をとりたい。10品目のサラダなんて、個別にスーパーで買うのは大変だし、それならカット野菜か惣菜で済ますという感じではないでしょうか。そうなると、オリジンよりコンビニの方が痛いところに手が届いているし、何より店舗数で勝てません。

そこでイートイン強化というのは戦略としてはわかります。

外食でもできるだけ栄養バランスを気にしたものを食べたい、特に女性1人で、となると、ふつうのレストランに入るのは抵抗がある人もまだまだ多いし、そもそもそんなニーズに対応している店が少ないです。地方だと地域によってはゼロかもしれません。外回りで働く女性自体の総数が少ないと、ニーズそのものがなく、チェーン展開しにくい理由はそのあたりにあるのかもしれません。

実際、都内でもまだ少ないです。

ちなみに……

PARIYA

玄米+本日のスープ+タンドリーチキン+ポテトサラダ(?)+セロリとごぼう。温主菜+冷菜+副菜に主食、スープが惣菜セレクトのフォーマットです。ランチで1000円は青山だとむしろ安い?

 

FRANZE & EVANS LONDON

野菜のアランチーニ+サラダ2品(名前忘れる)。行ったのが夜だったので、セットメニューなし。

 

DexeeDeli

多店舗展開しています。東急プラザ銀座で注文。上は1,200円のセットですが、パターンはいくつかあるようです。

考えてみれば、ほかに多店舗展開なのは、Muji Cafeもありました。銀座だとGRANO DELICATESSEN BARもありますが、こちらはバールに近いイメージです。

Muji Cafe

これで1,000円のセットは、味や内容以前に見た目が地味すぎる。ショーケースに親切にカロリー表示があるのはいいのですが、思った以上に高カロリーです。温惣菜が200カロリー以上が平均で、冷惣菜で100前後。おおまかに足して、主食抜きで600カロリー強で、この1プレートと量ならエネルギーだけがヘルシーかどうかの基準でないにしても、ちょっと考えてしまいます。店視点に立てば、カロリーの情報公開も良し悪しといったところでしょうか。

 

ベトナムごはん ロータスパレス イートアンドデリ

もともと屋台文化のあるアジア食。もっと気軽に利用できる感じのデリがあってもいいと思いますが、日本人はあまり味覚的に合わない人も多いので難しいのでしょうか。でも最近パクチー専門店がいくつかできているとか。


私的最強調味料

2015-07-20 10:33:36 | フード

ここ最近だけでも、下鴨茶寮『粉じょうゆ』キユーピー『卵を味わうマヨネーズ』とレアな調味料を行く先々で手に入れている、(料理は趣味ではないのに)調味料マニアな私。

それ以前にも『塩レモン』『ゆず胡椒』(かぼす胡椒も)『食べるラー油』など、そのときどきに話題になった調味料は、もとより調味料の部類に入るかどうかはわかりませんが、既製のだしの利用にも凝っています。

たとえば、これも便利で美味。半田の旨味家『鶏味塩(とりびあん)』は鶏ガラベースに、たまりじょうゆを加えたものですが、鍋物やスープといった定番はもとより、チキンライス、野菜炒めに加えてもいいです(全部ひねりのないメニューばかりで何ですが)。商品名の読み仮名以外は、まじめな逸品で、「フードストアあおき」でまじめに試食販売をしていたときに出合いました。

そんななか、最近初めて買ってよく使っているのが『煎酒』。

江戸時代から使われていたらしく、いわゆるかつおやこんぶからとった濃い目のだしにしょうゆや酒、梅などの味を加えた、昔からある素材で作られたものですから、自家製でも簡単にできるようです。

私はまずは既製品を「成城石井」で買い、そばのつゆとして使い、その後も焼うどんや卵焼きのだし、焼き魚にかけたり、手放せなくなりました。ほかの調味料との組み合わせの問題かもしれませんが、塩味がきつく感じることがありますが、夏場にはさわやかで個人的には最強です。

逆に使い切らずに途中でだめにしてしまうのが、意外にも塩レモン。ブームから普及度は最も早く、いまや多くのメーカーから出て、どこのスーパーでも売っているので使っている人は多いのだと思いますが、個人的にはちょっと使いづらいです。料理のバリエーションの少なさが影響しているのかもしれませんが、せいぜい肉料理に使うくらい。もっとも好みの問題で、今は調味料を工夫するだけでも、内食バリエーションが広がるので便利です。


まぼろしのマヨネーズ

2015-06-01 22:52:58 | フード

この話題、前にも書いた気がしますが、ここ数年(10年以上か?)の調味料の充実っぷりは半端ではありません。

冬の鍋物のときにはすっかり定番になった「ゆず胡椒」も、以前は大分あたりの特産品でしかなかったのです。最近は外国の品、たとえば沖縄の島とうがらしのようなものも普通に手に入りますし、食べるラー油シリーズに代表されるようなメーカーの創作ものも数限りなく種類があります。

そんななかでは、もはや「さしすせそ」の次に定番ではないかと思われるマヨネーズですが、マヨラーのような熱狂的愛用者はいるものの、ドレッシングの無数のバリエーションの前には、地味感も否めませんでした。トップシェアのキユーピー、続く味の素などのナショナルメーカー品以外にも、私が個人的に好きな松田のマヨネーズなど、小さなメーカーの商品も売ってはいますが、「マヨネーズはマヨネーズ」ってとこで十分に差別化できているのかどうか、せめあぐねている感はありました。

そんな市場に、少し前ではありますが、トップメーカーのキユーピーが「卵を味わうマヨネーズ」という高級バージョンを発売しました。

税込み1,350円はマヨネーズとしては破格です。今まで書かなかったのは、私の行動範囲のスーパーマーケットでは売っていなかったからです。成城石井レベルでも本店は行かないので知りませんが、よく行く店にはありません。もちろんイオンにはあるはずもなく、話題性だけで目にすることなく、今になったというわけです。

初めて売り場で見たのは、さすがというか、紀ノ国屋本店です。それでもたまたま行った平日夕方、売り場になぜか1瓶残っていただけ。で、別にマヨラーではないのですが、試しに買ってみました。

まず瓶がかわいいです。これは間違いない。そして味ですが、確かにおいしい。濃厚だけどしつこくも甘くもないのは、名前どおり卵など素材がしっかり生かされているからでしょうか。マヨネーズが特別好きならはまるかもしれません。

でもやっぱりキユーピーが出すにしては高すぎる感は否めません。しかも希少品にしてしまっています。

ここに行き着いた人はどこに戻るのでしょうか。定番の普及品は難しい気がします。私はたぶん、松田のマヨネーズの辛口に戻りますが、確か、キユーピーも中価格帯の瓶入りを出してはいるのです。でも、結局普及品でのトップブランドは、中途半端なものを出しても目立たないし、売れにくい。売れにくいからマーケティングコストもかけられず、知名度が上がらないということになってしまっています。調味料は長年脇役の地位でしたから、プレミアムビールのような普及はしにくいというのもあるでしょう。

だからこそのチャレンジが「卵を味わうマヨネーズ」だったのかもしれません。マスコミはこぞって取り上げました。でも高いし、めったに売っていない。大量に作り過ぎると希少性がなくなるうえに、売れ残ったら目も当てられません。半ば伝説のマヨネーズとなり、消費者が渇望感を持ったときの着地点を自社製品の中で持っていないとまずいんじゃないかと思いますが、まあ、マヨネーズに限れば他の追随を許さない会社ですから、細かいことはどうでもいいのかもしれません。

 


ランチはどこの国でもパスタ

2015-04-23 00:55:52 | フード

流行から定着感が出てきたアサイーボウル。最近は自分で作って、朝食にしています。

市販の冷凍アサイーピューレとバナナ、ヨーグルト、牛乳をスムージーミキサーにかけ、上からフルーツグラノーラと冷凍ベリーミックスといちごをのせているだけなので、料理といえるような代物ではありませんが、これを朝食にすると、昼もしっかり食べたくなってしまいます。

そこで出かけたついでに、銀座で初めて入るお店に。

tccという店で、最近できたみたいです。シンガポール発のカフェ&レストランで、海外初出店だとか。

シンガポールといえばこれ、というような超定番メニュー「海南鶏飯」を頼みましたが、実はこれはランチサービスのメニューではありません。

なぜかランチは、パスタ、パスタ、パスタのオンパレード。シンガポール料理店がパスタを出してはいけないわけではありませんが、イタリアンかっ、といったメニューです。

グランドメニューや夜には、各国の定番料理があるのに、なぜかランチサービスはパスタという店は珍しくありません。たまに行く神田のデンマーク料理店も、そこら中にあるスペインバールでも、さすがにパスタだらけは珍しいですが、パスタは外せないようです。

短時間勝負のランチには、メニュー構成が楽なのと、好きなお客さんが多いということでしょう。

個人的には欧州料理はしょうがないにしても、アジアンエスニックは現地の特色あるメニューで勝負してほしいなあと思います。とくにレストラン激戦区では、イタリアンやパスタ専門店の味には勝てませんから。その点、フレンチは、さすがのプライドなのか、パスタメニューが目立つ店は少ないような気がします。アジアでもタイ、ベトナムはそうですね。

世界の代表的な料理だったり、特色が明確だったりすると、アレンジしすぎると本物感がなくなるということでしょう。そう考えれば、シンガポール料理のイメージは希薄です。結構何でもおいしかった記憶がありますが、チャイニーズとエスニックが混ざり、そこに国際都市らしく、ほかの国の料理のエッセンスも散りばめられた感じでしょうか。

ちなみにtccでは、ハンバーガーを食べている人も。まあ、カフェだから、何でもありなのですが。