今日の学習
さっそくですが、英語脳を獲得するために「ネイティブの音声を聞き流していれば,いつの間にか英語が口からついて出て来る」と宣伝している教材があります。
あるいは、本を1冊読めば英語脳が獲得できるといったすごいものも出ています。
私はそんな宣伝文句を見ると、それなら学校での英語教育は不要になるのではと心配してしまいます。
数日前に,朝日新聞の「私の視点」の欄に「英語の社内公用語」について大阪大学の成田一教授の意見が載っていました。
その中の記述にとても興味ある事例が紹介されていました。
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オーラルコミュニケーション偏重の学習指導要領の下で3年間学習した最初の高校生がセンター試験を受験した97年には,成績が偏差値換算で10点急落し,中学生も高校入学時の成績が95年から11年間で7点低下した、との研究報告がある。
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続けて成田一教授はこう結論づけておられました。
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日本語とかけ離れた言語的な特徴を持つ英語の習得には、文を構成し理解するしくみ=文法が不可欠であり、これが英語運用値からの基盤となる。文法が弱いままでは,「読み書く」どころか「聴き話す」能力も育たない。
文法を教え込めば、あとは発音の仕組みを理解・体得させることで、運用力が飛躍的に向上するのだ。
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私もまったく同感です。「音声を聞き流していれば,いつの間にか英語が口からついて出て来る」など私にはまったく信用できないことです。
ただ、ほとんどの人がこの「文法」が教育文法だと誤解していることです。
私が「コミニカ中学英語基礎編>」を編集したときによく参考にしたのはアメリカで売られている英会話ものの本でした。
私がこのような本を読んで驚いたのは五文型などの説明はまったくなかったことです。
確かに,「日本語とかけ離れた言語的な特徴を持つ英語の習得」というのは、むずかしいことです。
ただ言えるのは,100年以上前に登場した日本式訳読法が今の時代にまだ生きているのがおかしいのではないでしょうか,
前回,私は教育文法はまったく英語の言葉としての有機的な結びつきを教えていないと述べました。
特に非時制の3つの動詞フレーズをどのように運用するかという問題にきちんと答えていないと思います。
それが日本人の英語オンチの原因になっていると言えるでしょう。
今回それについて述べようとしましたが,暑くて思考力がなくなりました。
続きは次回に。
【一般動詞フレーズ5段活用】 call her 「彼女に電話する」
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(1) call(s) her 現在形動詞フレーズ
※現在形の肯定形だけで使われる。
(2) called her 過去形動詞フレーズ
※過去形の肯定形だけで使われる。
(3) call her 原形動詞フレーズ
※命令形,助動詞、to不定詞で使われる。
(4) calling her ing形動詞フレーズ
※進行形や動名詞で使われる。
(5) called her ed形動詞フレーズ
※完了形で使われる。
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【be動詞フレーズ5段活用】 be calling her 「彼女に電話している」
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(1) (am, are, is) calling her 現在進行形
(2) (was, were) calling her 過去進行形
(3) be calling her 未来進行形など
※助動詞、to不定詞で使われる。
(4) being calling her ing形動詞フレーズ
※進行形にはならず、動名詞になる。
(5) been calling her 現在完了進行形
※完了進行形で使われる。
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【be動詞フレーズ5段活用】 be called by him 「彼に電話をもらう」
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(1) (am, are, is) called by him 現在受身形
(2) (was, were) called by him 過去受身形
(3) be called by him 未来受身形など
※助動詞、to不定詞で使われる。
(4) being called by him 現在[過去]受身進行形
※進行形や、動名詞になる。
(5) been called by him 現在完了受身形
※完了進行形で使われる。
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あるべき英語・英会話学習というものはファンクションフレーズと動詞フレーズが確実に脳に蓄積していきます。
「書いて聞いて覚える中学英語教材」
上記の教材を購入された方のために以下のブログにおいて無料のオンライン通信講座を併設しています。英語脳構築プログラムもとりあげています。
続きの記事や過去記事を読む
一日一日、プリントをこなすことで、英語の回路は着実に学習者の頭に仕組まれていくことになります。現在、先進的な塾やフリースクールにこの教材が導入されたり、英会話学習者が購入されているのは、日本で始めての世界水準の英会話学習法を展開しているからです。
以下のブログでは、オンライン通信講座を開設しています
ブログ「書いて聞いて覚える中学英語学習」
【お知らせ】
今年の暑さは異常でしたね。
この8月から今月にかけて、大半の教材の注文がアメリカやオーストラリアからのものでした。
例年このようなことはなく,驚いています。
その原因はダウンロードによる販売の影響もあるかと思いますが。この数日は国内からも注文が増えてきました。ようやく秋らしくなってきたからでしょうか。
ファンクションメソッドで基礎から英会話学習をと考えている方は,以下のブログをご覧ください。
カテゴリ欄にある[1] 自由に話すためのたったこれだけ英文法をお読みください。
ブログ 「英会話語彙力徹底強化講座基礎編」
今までの英会話学習法とはまったく違う、英語発想に基づく一歩先行くファンクションメソッドによる英会話講座