■観劇三昧:May『黄金バット』
2021/3/23
父親が娘に、幼い頃の恩人である二人の密入国おじさんの思い出を語る話。
個人的に1960年代というと現代感強いけど、戦争との近さが全然違う。
題材が題材だけに素直にあらすじを追うだけでも緊張感を持って見られるし、黄金バットに象徴される光と影の対比をどんどん重ねていく表現も巧み。
自身が抱える影に抵抗するため、余計に明るくふるまう人たち。
もしかしたら、当時の社会情勢とも重なるのかも。
短い時間の中に情報量が詰め込まれていて、面白さの層が厚い。
最初に見てから時間が経ったので何度か見返しているけど、苦にならない。
境遇が違いすぎて、登場人物たちに共感できるかと言われるとかなり難しいけど、理解できないままでも、自分の中にとどめておきたい作品だった。
あと、「6才」と書いてある説明的なランドセルかわいい。
特に短編だと、説明しない上品さよりもスピード感が大切になることよくある。
■詳細(観劇三昧HP)
公演時期:2016/02/13
地域:近畿
キャスト:『大大阪舞台博覧会 vol.2』参加作品
スタッフ 作・演出:金哲義
あらすじ
『大大阪舞台博覧会 vol.2』参加作品
「大阪にはどんな劇団があるの?」
「どのパフォーマーが面白い?」
大阪市が主催する「アーティストを発掘・育成・サポートしていくのはファンである観客である」 というコンセプトに基づいた舞台公演企画。
応募総数57組から選ばれた、関西を代表する若手・ベテラン24組の短編舞台作品を一挙公開!
▼団体紹介
1993年結成。大阪を拠点に、東京・韓国でも作品を上演。本公演は35回を数える。
演劇の他、ライブハウスでのパフォーマンスやマダン劇、学校公演等の活動も行う。
脚本・演出を座長である金哲義が手がけ、人間の立ち位置を問う作品を作り続ける。
現在、団員は中学生1名を含む8名。
まだまだ新たな表現とフィールドを求めて活動中の「オトナゲナイ」集団である。
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