みなさん、こんばんは。
さて、前回は、社会福祉法人会計基準の一般原則の一つに、「複式簿記の原則」というものがあるというお話をしました。
簿記には、単式簿記と複式簿記があって、現在一般的に使われているのは複式簿記です(なので、意識していなくても、複式簿記の原則には従っていることになります)。
単式簿記というのは、使う項目が一種類、つまり現金(預金を含みます)のみということなんですが、身近なところでは、家計簿をイメージすると分かりやすいと思います。
一般的な家計簿は、その月の収入(給料)がいくらで、出費がいくらで、現金がどれだけ残っているかが分かれば十分だといえます。
これは、家計簿は、我が家の家計の状況を自分がある程度把握できればよくて、他人に見せたり、報告したりすることが想定されていないためです。
仮に、一年間の携帯電話料金がいくらだったか報告しないといけないとなったら、出費の欄にあるメモ書きを見ながら、数字を集計し直さないといけません(メモ書きが残っていなければ、集計することもできません)。
これに対して、複式簿記の場合、○○費といった項目も記帳の対象とするため、日常的に各費用がいくらかかっているかを管理することができます。
また、現金以外の資産や借金などの負債も記帳の対象になるため、例えば、資産運用として株式に投資しているとすれば、いついくら売買したか、残高がどれだけあるか、さらにいえば、投資によって得られた利益の額についても、常に知ることができます。
もちろん複式簿記の方が単式簿記よりも手間はかかるわけですが、このように得られる情報の質・量に違いがあるため、複式簿記による記帳が求められているわけです。
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