松山櫨(はぜ)復活奮闘日記

失われてしまった松山櫨の景観を復活させようと奮闘していく日々の記録。

古来の灯芯草復活へ その8

2007-12-17 22:04:32 | 和ろうそく芯ものがたり
農作物の収穫シーズンが一段落して
ようやく井口さんは、灯芯草の髄の引き出し方を習得するため、
正徳さんの姉に会いに朝倉市へ行きました。

まず、井口さんの作る灯芯草の髄を見てもらうと
かなり質が高い髄だということがわかり、
灯芯草には全く問題ないことがわかりました。

あとは引き出し方だけです。
三日間ほど灯芯草全体を湿らせること自体は合っていますが
そこからが大問題です。

引き出す本人の前に、固定した小刀を上向きにします。
小刀はあまり研がず、先端はやや丸みを帯びたぐらいにし
そこに灯芯草の先っぽを突き刺して、
ゆっくりと割いていくのです。

その手の加減に非常な熟練が必要で、
慣れないと、途中でプチリと切れてしまいます。
この部分がどうしても機械化できないため
芯の作業を海外に移しているといっても過言ではありません。
国内でも髄の引き出しを行っている所は
数える程になっているようです。

とはいえ、井口さんの灯芯草を
本来の使い方で生かすためには、ここは避けられない部分です。
井口さんは、必要な小刀の長さや太さ、
割いていく時のタイミングなどを熱心に質問していました。
次第にやり方が飲み込めてきたようで、
あとはひたすら練習です。

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