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松山櫨(はぜ)復活奮闘日記

失われてしまった松山櫨の景観を復活させようと奮闘していく日々の記録。

夕方から弓の特訓で

2008-11-17 22:06:17 | 和弓と櫨
今日はずいぶん寒くなってきたし、櫨並木の方もお客さんが少なかったので、夕方四時には片付けて六時前には弓道場の前にいました。いろいろとイベントやらが重なっていたので五日ぶりに弓を引くことになりました。

HookTailのお二人が来られてさっそく三人で自主練習。先生がいないのでイマイチ盛り上がりには欠けていました。しかもそういう時に限って、パンパンと中ったりして…。ま、ともかく久しぶりに引けて満足しました。

HookTailでは、今月末まで「カレンダーにしたい写真展」が開催されています。上の写真みたいに、窓枠を利用したギャラリーでとってもステキです。しかも動物たちのかわいい姿を激写されているではありませんか。はっ!私の櫨の写真も一応展示されているんですが、動物たちに比べるとかなり地味かも。投票でカレンダーにする写真が決まるそうですから、ぜひあなたの一票を櫨におながいします。

また、23日(日)のFBSテレビ「ナイトシャッフル」に2Fの「野の花」が登場するそうですので、そちらもお楽しみに。

それともう一つ。12月19日(金)にはHookTailさんで「はぜねこキャンドル作り」を行います。なぜに「はぜねこ」?それは猫好きが大喜びしそうなキャンドルを櫨蝋で作るからなんです。詳しくは続報をお待ちください。ただいま参加者を募集中です。申込はHookTailさんまで。

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黒田杯

2008-11-02 23:42:24 | 和弓と櫨
今日は秋月城趾(現秋月中学校)で「黒田杯」弓道大会でした。

この黒田杯はいつもと違って弓道場で行うのではなく、かつて秋月城の本丸があった中学校のグラウンドで行うものです。江戸時代には秋月黒田藩五万石の侍たちが行き交っていた場所、と想像してみたり…。

矢渡しは介添えがなく、広々とした敷地の真ん中、たった一人で立射が行われました。


始まる前に賞品をチェック!黒田藩の家紋入り木製の盃がカッコイイですね。まさしく黒田杯の優勝者にぴったりです。自分がこの盃になみなみとお酒をついで全部飲み干す場面が頭に浮かんできます…いかんいかん。始まる前からこんなことじゃ。横には4本組の竹矢もあります。自分がこの竹矢を番えて弓を引いている姿を…いかんいかん。煩悩に支配されとるな~。

黒田杯は遠的四ッ矢二立、近的四ッ矢二立、合計16本引いて競われます。遠的の部とか近的の部とかはなく、総合の的中数で決まります。つまり遠的も近的も得意でなくてはなりません。さすがに島原の乱の時、めざましい活躍をして殊勲を得た秋月藩らしい、無骨で厳しい競技内容です。「まほろば」と違って初段の部とかもないしさ~。

私なんか遠的の矢は七月以来触ってなくて、ロッカーの奥から引っ張り出してきました。こんなんで中るんでしょうか。


まずは遠的から開始。私の結果はゼロでした。全然ダメだぁ…orz

気を取り直して、弓道大会の出場者たちに久留米ほとめきまち旅博覧会のパンフと田主丸の柿祭り・ヌーボー祭りのチラシを積極的に配ることにします。あたりを見回したら、ここは観光客が多く立ち寄る杉の馬場の中心地。弓の大会を珍しく見守るギャラリーがいました。すかさず道着袴姿でパンフを配りまくる私、なんとなく、秋葉原の(年期の入った)巫女さん風メイドみたいだなと思ったり…。

観光客の方からは、「的までどのくらいの距離?」(答え・遠的60m近的28m)とか「この人(弓の出場者)たち、何なの?普通の人たち?」(普通の人たちだよ~)とか、「あらぁ、アナタも弓をするの?」(コスプレじゃないよ~)とか、いろいろと質問責めにあいました。

午後から近的が開始され、今度こそ!と勢いづいたものの、よく考えたら畳の上で引くわけですよ。普段の道場で引くより的が低い感じがして、矢は的の上ばかり行きます。最後の一本だけ中りました。やれやれ。16分の1か。

ともかくカメラをぶら下げてチラシとパンフを配ったり、矢払いを手伝ったり、最後は畳のお片付けまで、なんか普通の射会よりどっと疲れました。


こちらは黒田杯を見守る御神木。無事に滞りなく終わってよかったですね。

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多田杯

2008-10-26 22:04:59 | 和弓と櫨
今日は筑前町弓道場で行われた第48回多田杯弓道大会でした。

上の写真のとおり、今回は多田杯というよりは「冬瓜杯」。T先生が愛情込めて畑で育てた冬瓜が、ゴロゴロと弓道場の片隅を占拠していて、「こ、これはなんだ?」というどよめきが。「アレは何位ぐらいまでもらえるんだ?」とか冬瓜を巡っていろいろ思惑が交錯する中、例年通り中学生の射から始まりました。



一年生はたったの半年で随分進歩します。親御さんも多くご覧になっていました。



あいにく途中から雨が降ってきましたが、粛々と射は続けられていきます。

今回はホームの弓道場なので、私も「櫨蝋のワックスで竹弓磨き無料サービス」を敢行。まるで実演販売のごとく昼休みから竹弓磨きに精を出しました。

受付の横にはカリンと飾りかぼちゃ。柿なども置いてあり、あっというまになくなっていきました。



最後の優勝決定戦。なんのかんのいっても緊張の一瞬です。この決定戦で総合優勝を勝ち取った方は、櫨蝋のワックスを試しに塗った後、気に入って買っていただいた方です。

終わった後で、「塗ったから中りましたよ。」と言われました。ありがたやありがたや。

表彰式では、松山櫨復活委員会からも賞品を協賛させていただきました。正徳芯和ろうそくギフトセットです。女性で一位の方に贈られました。

でも、ろうそくよりも何がインパクトすごかったって、やっぱり冬瓜です。

迫力あるでしょう?

さて、本日の私の射は、写真を撮っていただきました。

成績は残念ながら8射2中でぱっとしませんでした。あたらんな~。
次は秋月での黒田杯。今度こそはがんばるぞ~。

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まほろば弓道大会

2008-10-19 20:58:14 | 和弓と櫨
今日は太宰府市で「まほろば弓道大会」に出場してきました。

「まほろば」って何?どんな意味?と思って調べてみたら、「周囲を山々で囲まれた、実り豊かな土地で美しく住みよいところ」という意味の日本の古語だそうです。知ってた?
確かに周囲は山があるし、今回の賞品はなんとフルーツ大盛り!こんなのが並んでました。


なかなか豪華ですな。


最初に矢渡しがあった後、5人の錬士たちによる代表礼射が行われました。


控えの様子。こちらの弓道場は観客席が全くない上、高いフェンスで囲まれています。おかげで行き場のない観客達が控えの間に入り込んで、じっと見ているもんだから一日中ごったがえしてました。


お楽しみの余興。梅の木の花に中った人だけそれを持って帰ることが出来て景品がもらえます。枝の部分だったらだめ。こうして一杯並んでいるので簡単そうに見えますが、案外花と花の間に入ったりしてなかなか難しいもんです。


どんどん梅の花が少なくなってきたので、花を中央に集めます。

さて、本日の私の成績は8射3中。いつもだったら平凡な結果になるとこですが、今回は全体的に低調だったし、なんといっても初段以下の部があったおかげで初の競射に出場しました。

三位決定戦のために二人で立ちました。たったの一本で近寄せです。前の人が的を外したのを見た途端、「中てちゃえ!」という気持ちが強くなって手首に力が入ったのか、思いっきり外れるハメに。やれやれ。
でも、ともかく初段以下の部の4位に入賞しました。


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初段の認許状

2008-10-16 21:22:04 | 和弓と櫨
弓道連盟から「初段」の認許状が届きました。
なかなか嬉しいものです…っていうか、かなり嬉しかったりして。

壱級を飛び級していきなり初段を取る人もいますが、今から考えたら、自分はちゃんと「壱級」の時期を過ごしてよかったなぁと思います。なんせ以前は週一と練習量が少なかったし、自分がどんな射形で引いているかとか手の内とか、さっぱりわからないままに引いていましたから、四月の審査の後は一歩一歩階段を踏みしめるような手応えを感じながら練習ができました。

今の自分の弓手の二の腕はポヨポヨ。最近は馬手(右手)の肘を入れようと強く意識していたので、かえって弓手とのバランスが崩れてしまい、矢は的の前方ばかりに集まってしまいます。肘が入ってなかった頃の方が的に中っていたことを考えると皮肉ですが、こういった経過も上達の過程に入るのかもしれないと考えるようになりました。

安定した射ができるようになるには、まだまだ時間がかかりそうですが、気長に楽しみながら続けていきたいと思います。

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宇美八幡宮射会

2008-10-12 20:05:00 | 和弓と櫨
今日は宇美八幡宮内にある宇美町弓道場で「秋季大祭奉納弓道大会」がありました。

宇美八幡宮はかの神功皇后が朝鮮出兵をして帰ってきた後、この地で応神天皇を産んだという場所で、「産み」=宇美となったそうです。境内には安産祈願のお守り「子安の石」がありました。

境内を守る狛犬。クルクルパーマの毛が素敵♡


今日は秋季大祭なので、子ども達による奉納相撲大会も行われていました。かなり盛り上がってました。


境内には樹齢2000年といわれる楠があります。

衣掛の森。幹周りが巨大です。


湯蓋の森。マジックツリーハウスができそうな枝振りです。


さて、私の今日の結果は8射1中。いつもながらぱっとしませんでした。的までの距離がすごく近く見えて、矢は的のすぐ上ばかり集まってしまいました。道場の幅が狭いから錯覚で近くみえるだけなんだそうです。

来週の日曜は太宰府でのまほろば。その次はホームでの多田杯があります。今年は毎週、射会づくしの秋になりそうです。

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矢が潜った

2008-10-07 23:19:00 | 和弓と櫨
ある日、うちの弓道場の新人さん(70代)が一ヶ月以上巻藁で練習したのでそろそろ的前に立つことになりました。最初の立ちは真ん中です。始めて的前に立った私の時みたいに屋根の樋に当たったり、上にあるネットに引っかけたりしてましたが、だんだん落ち着いてきました。

その後しばらく経って、たまたま一番前の立ち、つまり大前しか的が空いていなかったので初の大前に立つことになりました。いつかはどうせ大前を経験しなくちゃいけないし、だいぶ落ち着いてきたのでやってみようということに。

が、やっぱり大前は他の人が見えないので緊張するものです。手に力が入って放たれた矢はとんでもなく前へ、弓道場のすぐ横の土手方向に飛んでいってしまいました。その時は、土手の草むらを探せば見つかるだろうと思っていましたが、矢払いに行った時、全く矢の行方がわからなくなってしまいました。みんなで一生懸命探したんですが、ついに見つからず、残念ながらいまだに見つかっていません。

どうやら矢が土の中に潜っていったんじゃないかと思われます。羽ぐらいは地上に出てると思ったんですが、羽までも地下へ潜入した模様です。

よく戦の絵などで、大地に矢が刺さっているのを見かけますが、あれはよっぽど硬い地面じゃなきゃ刺さらないんですね。実際には草むらなどの柔らかい地面であれば、矢は全て土の中へ潜ってしまうんです。熊手みたいなもので地面を掘り起こさない限り見つからないんでしょう。

「矢が見つかったら、また使えますかね?」と私。
「見つかっても、たぶん羽がボロボロになっているやろう。」と先生。
先生は、矢をなくして悲しそうだったその新人さんに代わりの矢を貸してあげました。

そんなわけで今では誰かが矢払いに行った時は、矢が出てこないかどうか土手を確かめるのが日課になっています。

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田中久重の弓ひき童子

2008-10-06 20:23:04 | 和弓と櫨
昨日、たまたま立ち寄った井筒屋の七階で、なんと「からくり儀右衛門」こと田中久重が作った弓ひき童子の実演がありました。日本に二体しかない弓ひき童子のうちの一つだそうで久留米市が所有するのだそうです。しかも実際に実演してみるというのは非常に貴重な体験でした。

どうやって動くかというと、動力は全てぜんまい仕掛け。箱につけた糸を引っ張るとジージーといいながら動いていきます。

さ、矢をつがえましょうかね。


いい調子いい調子。


物見もOK。引き分けますよ。


えいっ。見事に飛んでいきました。

詰めかけた人々も息を呑んで見守っていました。ぜんまい仕掛けでこんな高度なことができたなんて、今の時代でも驚異的ですね。こうしたからくりに当時の人々が魅せられたのもわかるような気がしました。だって面白いもん。

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弓道審査

2008-09-28 21:36:08 | 和弓と櫨
今日は博多の森弓道場で弓道審査が行われました。

前回の審査は4月だったので桜が満開で素晴らしいロケーションだったんですが、今回は紅葉にはまだ早いし、曇り空でいまいちぱっとしない天気だったんですが、とりあえず涼しい日だったので、男性の肌脱ぎには良い日でした。



無指定~四段まで300名近い受審者でした。無指定は約60名、初段は約40名ぐらい。
前回同様、粛々と審査が進んでいます。


んで、私はというと…。


束中でした。甲矢も乙矢も的の端っこになんとか入ったって感じのパツンという音が。後で先生から「一応両方入ったけど、いつもの道場で聞くような快音じゃなかった。」と言われました。あ~あ。

写真を見ると見事に肘が上がってますね。頬付けも高いし。実は最近頬付けが下がってて、自分でも下がらないように気になっていたので、かえって上になってます。胸を開くにはほど遠い…。

学科は足踏みが出ると思っていたら、なんと!難しかった。「射法八節を列記して、胴造りの重要性を述べよ。」でした。
えええ~~。胴造りなんて最初の方の文節しか覚えてないよって感じ。足踏みの問題は初段候補者用の問題になってました。今までは一緒の問題だったのに、今回から変わったみたいです。それで、ちょこっとだけ書いてオワリ。
学科があるのはわかってたのに、筆記道具をすっかり忘れていた私。参段のM子さんにお借りしてどうにかしのぐことができました。試験なんて一体何年ぶりだろ。

そして結果は…合格です。初段になりました。
今年の四月に受けた当時は一週間に一度ぐらいしか稽古してなくて、原因は稽古不足だと反省してから、なるべく時間を作って稽古をしたのが報われたんでしょうか。ほっとしました。

ただ、今日はあまり射は良くなかったので複雑な気持ちですけど、これからも注意された点に気をつけてがんばろうと思います。とにかく終わって疲れた~~。

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滅多にない中りだけど。

2008-09-16 20:49:10 | 和弓と櫨
こないだから紅の豚さんから教えられたように、大三の時カケの中の親指を上に、弓手の中指と薬指を少し緩めて…。

えいっと一射目。パーンッ。
やった。割と真ん中だ。この調子この調子。
二射目。パーンッ。
よし!また割と真ん中だ。似たようなトコに行ったなぁ。
三射目。パーンッ。
すげっ!三連続的中だ。こうなりゃ皆中目指すぞ!
四、五、六。スカッ。
ありゃりゃ~orz だんだん的から遠ざかっていく~。

いかん。中りがあるのはいいけど、今度はだんだん口割れが下がってきてると指摘されました。
もう~~。一つ修正したら、また一つおかしくなる。
口割れを気にしだしたら、今度は全く中らなくなってしまいました。

審査まであと2週間。まだまだ迷走中です。

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夢の名残

2008-09-15 22:30:49 | 和弓と櫨
今日は私がいつも習っているT先生の師匠・Y先生の家がもうすぐ解体されると聞き、HookTailのKanaさんと一緒に訪ねていきました。

今では誰も住まなくなってしまった廃墟とはいえ、もと呉服屋さんだったので部屋がいくつもあって納戸やら階段やら、賑やかなりし往時を偲ばせる広い広いお屋敷でした。よく映画とかドラマで、廃墟に主人公が立って、目をつぶり、また目を開くと、タイムスリップしてその時代に遡るシーンがあったりするので、私は一度目をつぶったり開いたりして、当時の賑わいの名残を探しながら、お客さんに着物の柄を見せたりするおかみさんや反物を運ぶ丁稚とかを想像してみたりしました。二階の私室に入ると、片隅にはパイプが置かれていました。

既に屋敷に残っていた着物や器は大概の人がもらいうけていたので、「もう、あーたに良さそうなめぼしいもんはなかごたるけど。」と、ちょっと申し訳なさそうなY先生でしたが、本棚には面白そうな本がいっぱい残っていました。

懐かしそうに昔読んだ本を手に取るY先生。「この本はよかもんなぁ。」
私「好きな本だけ選んで、今住んでらっしゃる家に持っていったらどうですか?」
Y先生「いんや!もうすぐこの世からいなくなるんやけ、持っていってどうする?」

Y先生は80代。
よく考えたら、思い出深い屋敷を解体するということは、一つの時代の終焉に立ち会っているわけで、きっといろんな感情があるだろうなと思うと、何か胸が詰まるものがあります。物に対する執着を振り切ろうとするかのごとく、先生は「もういらん!全部捨てる!」と言い張ります。

私「先生、それじゃ、この福沢諭吉の『学問のススメ』とか『弓と禅』をいただきます。」
Y先生「うーん、そうね。これ、これが面白かばい。ちゃんと全巻揃っとるし。」
先生が指さした本は「金瓶梅」でした。
帯には「むせるような愛欲の世界」と書いてあります。

Y先生、ありがとう。しっかり読まさせていただきます。

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武道の箱物

2008-09-07 23:58:18 | 和弓と櫨
武道必修化:中学校に道場新設へ 来年度予算要求60億円
引用--------
文部科学省は、中学校の新しい学習指導要領(12年度完全実施)で武道を必修化するのに伴い、09年度予算の概算要求に全国の中学の武道場整備費50億円を盛り込む方針を固めた。専用の武道場がある学校は半数程度しかなく、09年度は200校程度で施設整備を図り、その後も計画的に校数を増やす。関連で地域で指定校を定め、指導者を招くなどの事業に10億円を計上する方針だ。
 専用の武道場を備える中学校の割合は47%(07年5月現在)で、約5000校は未整備だ。来年度からの新指導要領への移行措置期間中に整備を進め、武道を取り入れる学校数を増やしていく。
 武道場整備費の内訳は、公立校が約48億円で私立校が約2億円。指定校は都道府県ごとに20校ほど設け、武道経験者や武道団体などの協力を得て、指導体制の充実を図る。「地域スポーツ人材の活用実践支援事業費」(08年度約5億円)も倍増を求め、一部を武道指導者の人件費などに充てる方針だ。
 武道場がない学校では、敷地が確保できずに武道の授業時だけ体育館に畳を敷く学校もある。文科省は「畳の出し入れに時間がかかる上、安全面も懸念される。専用の武道場を整備していくのが望ましい」としている。
 現行の指導要領(保健体育)は、中1は武道とダンスのいずれかを選択し、中2と中3は球技、武道、ダンスから二つを選択する。新指導要領では原則、中1と中2で武道とダンスが必修になる。武道は、柔道、剣道、相撲から選択するが、地域や学校の実情に応じ、なぎなたや弓道なども認められる。毎日新聞2008年8月23日

------引用おわり

専用の武道場…。そういえば私は地元の田主丸に弓道場がないから、30分もかけて車で筑前町に行ってます。もっと近いところに弓道場ができたら、え~なあ。…なんて、ふと魅力的な考えにとらわれましたが、これって、要はいわゆる箱物を作りたくてこんな案が出てくるんですかね。箱物より指導者だろという声が聞こえてきそうな気がします。

そういえば、最近は例の大麻事件もあって、大相撲の親方の質が下がったとTVでは盛んに言われていますが、質の下がった今の親方を育てたのは先代の親方で、その先代を育てたのは、その前の…。

とにかくこういう時は信玄公の名言を。
「人は城、人は石垣、人は堀。情けは味方、仇は敵なり」

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一ヶ月後に審査

2008-08-28 22:50:23 | 和弓と櫨
来月末に弓道審査があるので、今日は申込用紙を提出しました。射会と違って審査は全ての動作を見られると思うと、どうも緊張します。先生や紅の豚さんからの「絶対に一手づつ引いた方がよい。」との有無を言わせぬ忠告通り、今日は繰り返し一手礼射の練習を行いました。実際、審査では四ッ矢なんか引かないわけで、たったの二本で判断されてしまうので、その二本をいかに美しく引くかが大きな問題です。

「教本の末尾にある射方八節を念入りに読むのだ!」という指摘もあり、今日のテーマは「大三で手の内を決める。」に集中して練習。どうも私は会の時に手首が動いてベタ押し&小指が逃げてたんですね。それで大三で手の内の最終確認と勝手の肘の位置を注意することにしました。で、三立ちした結果はこんな感じ。なんか的の周りをぐるっと矢が刺さってますけど。これでもかなりマシになった方でし。もうちょっと全ての矢が内側に入ってくれればいいのに~。

私「先生、私、もう半年以上習ってますから、上達してるはずですよね?」
T先生「上達…っていうのか、クセがついたっていうか。」
私「ク、クセがついてるんですか。私。」
T先生「elsterは今より最初の頃の方が、よく中ってただろう?」
私「そう言われてみれば…。」
T先生「クセがついてるせいだ。しかしクセがついていかないと上達は難しいし、何をもって上達とするのか…ぶつぶつ。」
私「……。」

そもそも言葉通りに実行するのは難しいと感じる今日この頃。いろんな指摘を受けてきました。
右肘が入ってないと言われると、肘を入れようとして手首も一緒に動いて矢が曲がるし
右手首の力を抜けと言われると、手首がだらんと曲がってしまうし。
もっと胸を張って!と言われると、会に入ってから更に弓を引っぱったり。
離れの時弓手がこぶし一つ反動で後ろに動くはずだと言われると、弓手を後ろに反らしすぎてしまうし。

変なクセを直そうと指導を受けることで、違うクセも生み出しやすくなってしまうのでしょうか?しかしだからといって指導を受けなかったら、そのままクセが直らないし。

実験をしてみましょう。
目をつぶって手を横に広げ、肘をしっかり60度曲げてください。どうですか?きちんと60度曲がりましたか?おそらく多くの人は60度より深く曲がると思います。ほとんど90度に近い人もいるでしょう。

言葉ってのは、人は案外思った以上に影響を受けてしまうって事かもしれません。

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実際の戦いは その2

2008-08-22 22:55:31 | 和弓と櫨
前回のエントリから随分経ってしまいましたが、その続きです。

平安時代末期に登場した伏竹弓という合成弓が、恐ろしい程強力だったので、当然防御するものも進化しました。

それが源平時代の大鎧です。

当時着用された大鎧には、いかに強力な弓箭から防御し、かつ自分もその強力な弓箭を使えるかという工夫がこらされていたのです。弓箭に関連する箇所をいくつか見てみましょう。

大袖
肩から上腕部を防御する楯状の部品。左の袖を射向(いむけ)の袖、右の袖を馬手(めて)の袖と呼び、敵対する左の袖の方を堅牢に作っている。

鳩尾板(きゅうびのいた)・栴檀板(せんだんのいた)
弓を射る時に開く脇と胸部を防御する楯状の部品。右脇が栴檀板、左脇が鳩尾板。右の栴檀板は、弓を引く際に屈伸可能なように小札で構成され、急所に近い鳩尾板は1枚の鉄板とする例が多い。

弦走韋(つるばしりのかわ)
胴前面に張られた皮革。引き絞った弓を放った際の弦の走りをよくするための装置。

草摺(くさずり)
腰の周りに裾広がりの箱形を形成し、騎乗すると大腿部は完全に覆われ、襲ってくる矢を防いだ。

大鎧は楯を取り入れた構造であるため、重量は22~26キログラムにもなります。徒歩の戦いではとても耐えきれない重さですが、馬上では前後の草摺を鞍に覆いかけ、鎧の胴の重量を馬に負担させる仕組みになっていました。大鎧には重厚感と華麗さ、かつ強力な弓箭をめぐる合理性がよく表れているのです。ちなみに現在残っている国宝級の大鎧は、赤とかやたらにド派手な色ですが、これはできるだけ多くの味方に自分の活躍を覚えてもらうためと言われています。今みたいにビデオとかないし、一緒に戦った人の証言しかないわけですから、後で報償をもらうためにも、味方に印象づける必要がありました。

 こういう事って、今の学校では教えてるんだろうかと疑問に思います。戦は弓箭がほとんどだったのに、たま~に起こる一騎打ちのような珍しい出来事の方が、いろんな文書に残っています。人は平凡な事はあまり書かないものなのです。「弓馬の道」といえば武士道だし、「弓馬の家」といえば武士の家を指しているのですが、なんとなく世間では武士=日本刀的なイメージの方が強いような気がします。

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いつのまにかクセが

2008-08-20 22:41:36 | 和弓と櫨
筑前町の道場は称号を持つ先生が二人しかいません。いつもは一人の先生からずっと習っていますが、先日は、途中からもう一人の先生も練習に来られました。で、他の人が帰ってしまい、残った私は錬士の先生二人と一緒に、三人で引くことになりました。

最近どうも矢所がバラバラで、実はほとんど的に中らなくなっていた私ですが、まあとにかく、あんまり深く考えずエ~イと引き、的前から退場すると、先生二人で何かボソボソ話しているわけです。

「あんなに矢がばらつくなんて…。」
「前は、まだもうちょっと矢所が揃ってたはずだ…。」
「射形がおかしいんやないか。」
「…手の内かもしれない。」
「もうちょっと勢いよくパンと離れを出さないと…。」
「今のうちになんとかしなければ…。」

ギクッ!なんと私の事を話題にしているじゃないですか。しかも重症患者を扱う医者同士の会話みたいな内容です。わ、私、かなり重症だった?どうしよう…。私は老先生二人を前に、ゴロゴロ転がってそのまま弓の入ってるロッカーに逃げ込みたい気分に襲われました。

結局うむを言わさず、その後は二人がかりで手術、じゃなくて射形の矯正治療の時間になりました。

どうやら大三から会に入る時、肘が入ってなくて、小さく前に下ろしてたのが一番の原因だったようです。まあ、他にもいろいろ問題はあるんですけど、当面の問題はそれでした。先生二人に見つめられ、汗だくになりながら何本も引き、矯正してもらいながら気づいたんですが、自分の射形がどこか崩れていることは私自身も薄々わかっていたってことです。でもそれがどう崩れているのかが理解できなくて、先生から指摘されてようやく具体的に認識したのです。う~む、恐るべし。

おかげで矢が真っ直ぐ飛ぶようになり、無事に矢所も安定してきました。二人の先生達も「ふむ、ふむ。そうそう。」となんだか納得してもらったので、もう、それが何よりよかったという気分になりホッとしました。

思い返すと、矢がばらついて全然的に入らない時は、自分が内心、非常に不安になっていたような気がします。なんとなく的前に立つと憂鬱な気分になってたというか。今回、問題が解消したおかげで、また楽しく引けるようになったからゲンキンなもんです。こんなに気にかけていただいた先生達に感謝感謝。

でも、ふと疑問がおこりました。
「先生、私はこうやって指導していただいてるけど、先生達は誰から指導していただくんですか?」
「教士の先生。」
「…教士の先生は誰から?」
「範士の先生。」
「………範士の先生は誰から?」
「いない。上に行けば行くほど、誰からも見てもらえなくなる。」

上に行けば行くほど、次第に孤高さを身にまとっていくんでしょうか。う~む。そういう時の心境ってどんなもんなんでしょう。もしいつか、範士の先生とお話できる機会があれば、聞いてみたいことではあります。

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