Dr.K の日記

日々の出来事を中心に、時々、好きな古伊万里について語ります。

瑠璃釉金彩 草花文 輪花形手塩皿

2021年07月15日 13時11分46秒 | 古伊万里

 今回は、「瑠璃釉金彩 草花文 輪花形手塩皿」の紹介です。

 伊万里の瑠璃釉は、江戸時代をとおして、長期間にわたって焼かれていますので、この手塩皿が何時頃焼かれたのかを特定することは、なかなか難しいものがあります。

 早い頃に焼かれた瑠璃釉は、かなり色濃く、深みのある、落ち着いた色に焼き上がっているようです。それに反し、比較的に新しく焼かれた瑠璃釉は、瑠璃釉は厚く掛かっていて色は濃いのですが、その色は明るく、輝度があり、テカテカしていて深みがないように感じられます。

 その点、この手塩皿は、その中間という感じで、時代的には、江戸時代中期の終り頃から後期の始め頃の宝暦~寛政の頃に作られたものではないかと思っています。

 

 

表面

金彩で口紅を施し、見込みには草花を描いています。

 

 

見込み面に描かれた草花文の拡大

 

 

裏面

 

 

生 産  地: 肥前・有田

製作年代: 江戸時代中期の終り頃~後期の始め頃

サ イ ズ : 口径;10.3cm 高さ;2.6cm 底径;6.0cm


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Dr.kさんへ (遅生)
2021-07-15 19:31:10
瑠璃に濃さが丁度良いですね。金彩と相まって上品です。
時代が遡ると、瑠璃がムラムラとした感じになるのでしょうか。
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遅生さんへ (Dr.K)
2021-07-15 21:40:35
これは上品ですか。
ありがとうございます(^-^*)

瑠璃釉も新しくなってきますと、輝きばかりが目立ち、軽薄な感じがしますよね。
古い瑠璃釉は、茄子紺と言いますか、深い紺色で、表面はテカテカと輝かず、ちょっとカセたような感じで落ち着いた色合いですね(^_^)
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こんにちは (つや姫日記)
2021-07-16 09:05:41
これは瑠璃色というのですか。
奇麗ですね。
形も素敵です。このようなお皿が
江戸後期までに焼かれていたことに感動します。
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つや姫日記さんへ (Dr.K)
2021-07-16 09:40:36
はい、瑠璃色と言います。
薄い瑠璃色の場合は薄瑠璃と言っています。

この色は人気があったようで、江戸時代の全期間にわたって作られたようです。

瑠璃釉薬は、釉薬の中に高価な「呉須」という釉薬を多く混ぜて作らなければならなかったので、高価だったようです。
そのため、出来上がった瑠璃釉の古伊万里は、他の染付だけの古伊万里などよりも高かったようですね。
現代では、化学薬品を使った瑠璃釉を使っていますから、安くなったようですが、作品に深みがなく、趣がありません(~_~;)
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