今回は、「伊万里 染付墨弾き梅花文輪花小皿」の紹介です。
これは、昭和54年に入手したもので、前回紹介した「伊万里 染付東屋山水文小皿」とは違って、ちゃんと五客組になっています(^-^;
前回紹介した「伊万里 染付東屋山水文小皿」については、有田の窯のものではなく、志田窯のものではないだろうかというご意見をいただきましたが、これも、志田窯のものかもしれません。
ただ、志田窯というものの存在が一般的に知られるようになりましたのは、「伊万里 志田窯の染付皿 ー江戸後・末期の作風をみるー」(小木一良・横粂 均・青木克巳著 里文出版 平成6年10月25日発行)という本が発行されてからのことですから、この小皿を買った時点では、私は、これを、有田製の「古伊万里」と確信して買ってはいるわけですね(^^;
この「伊万里 志田窯の染付皿 ー江戸後・末期の作風をみるー」という本も、買った頃に一度読んでいるだけで、今では、内容もほとんど忘れてしまいましたので、また読み返して勉強しようと思っています。
では、次に、「伊万里 染付墨弾き梅花文輪花小皿」を紹介いたします。
表面
裏面
表面(5枚を代表して)
裏面(5枚を代表して)
製作年代: 江戸時代後期(1800~1840年代)(文化・文政・天保年間)
サ イ ズ : 口径;10.5cm 高台径;6.2cm
追記(令和2年8月5日)
久しぶりに、「伊万里 志田窯の染付皿 ー江戸後・末期の作風をみるー」(小木一良・横粂 均・青木克巳著 里文出版 平成6年10月25日発行)を読み返しました。
そこには、志田窯の製品には次のような特徴があることをが書かれていました。
① 染付の発色効果を上げるため、素地に白化粧(エンゴベー)を施している場合が多いこと。
② 主文様のみを絵画調に大胆に描き、主文様の他に他の文様を添えない場合が多いこと。
その特徴に照らし合わせますと、この小皿には上記の①と②の特徴が見られませんので、志田窯の製品ではないように思われます。