富田林警察署で容疑者が逃走した事件、周辺に多大の心配を掛け、容疑者はいまだ闘争を続けている。富田林警察署の管理のずさんさというか出鱈目さが話題に上っている。全く報道されているとおりとんでもないことだ、その失態は非難されて然るべくと思う。容疑者と接見者の間の仕切りがきちんと強度を保っているかどうかをチェックしなかったという落ち度はあるし、接見者のドアの開閉を知らせるブザーをオフにしていたという落ち度もある。しかし、警察を非難するだけで、良いのだろうか?
今回は、弁護士接見後、弁護士が容疑者から接見終了は自分が知らせるから警察に言わずに帰ってくれという言葉を真に受けて、そのまま接見終了を署員に告げずに警察を後にしたという。そもそも弁護士接見は、署員の立ち合いせずに行うもので、接見時間等の制限はない。だから、警察側としては、時々見回って、接見中か否かを確認しなくてはならないという多大の負担が生じるわけだ。接見した弁護士が接見終了を署員に告げておれば、今回の闘争事件はなかったことだ。接見終了を署員に告げるという単純なことだ。これは常識中の常識だろう。容疑者が「自分から署員に告げるから、言わずに帰ってくれ!」という言葉の意味を全く考えなかったというのは、とても信じられない行為と言わざるを得ない。
例え、接見者と容疑者の仕切りが完全であったにしても、何の制限もなく、時間を掛けて壊そうと思えば、壊せないことはないと思うのだ。だから、弁護士が接見終了を署員に告げておれば、今回の闘争事件はなかったことなのだ。弁護士というものも、立場の相違はあるにしても、本来、社会正義を全うするというのが仕事だろう。その辺のことを接見に当たる弁護士は、肝に銘じて欲しいものだ。
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