10年に及ぶ単身赴任中、部屋の中が散らかったり、誇りまみれになったりすることがしばしばだった。汚かったり、散らかって乱雑になったりするのは、私としても気になるし、本意ではない。いつも綺麗で整頓されているようなところで、生活したいという思いはあるのだ。しかし、自分ひとり、どうにでもなってしまう。まあ、日ごろのゴミ出しなどはするが、それでも戸棚等から出した物を元に戻さないまま、いつの間にか乱雑になり、それに慣れると、自分の部屋が散らかっているという認識さえも、いい加減に麻痺としてくるものだ。
単身赴任当時は、2か月か3か月に一度、妻が出かけて来て、掃除の状況や散らかり状況をチェックしていた。まず、来る前に、いついつ行くから掃除して置いてとメールが入る。「ああ、定期監査に来るのか?仕方ないなあ!」とブツブツ言いながら、それでも、掃除機を掛け、床の拭き掃除などをしたものだった。
単身赴任をやめて、一緒に生活するようになっても、「掃除して!テーブルに出ているものを片付けて!」等々の指示があり、まあ、そこそこに部屋は維持されていた。ところが、妻が亡くなり、言う人がいなくなり、部屋はどんどん散らかり、誇りにまみれになりがちだった。でも、孫が訪ねて来るというと、「こりゃ、大変だ!仕方ないなあ!」等々、不満を口にしながらも、一応、片付けて、孫を迎え入れていたものだ。
ところが、今回のコロナ騒ぎで、孫が訪ねて来ることもなくなって、人の目に触れることが亡くなった部屋は散らかり放題で、ごみ屋敷化の一途を辿っている。そろそろ定期的に人を招待するようにして、「掃除しなくてはならない状況に自分を追い込むことを考えないといけないかなあ!」と思い始めている。
でもでも、コロナ感染症対策で、やはり三密は避けないとなあ!