ジェイクとデュークは、事もあろうに物凄い事を言い放った。
「下部の接合面にあるシリコンを除去してもらいたい」
「…は?どこのシリコンだって?」
「最下部だ」
「…最下部ってさあ、このスキッド(運搬用の木材で組んだ台座)から浮き上がってる底面のことだよね」
私はウンザリとした顔で巨大な機械を見る。
そもそも、それ自体が5tはあろうかという巨大なスキッドの上に、宙吊りの機械本体があり、アメリカ人はその隙間に顔を突っ込んで清掃をしろと言っているのだ。
私は佐野の顔を見て、反応を伺う。
「大丈夫だよ、落ちっこないから」
仕方が無い。私の現在の雇い主はW社の佐野である。
だが私は内心、
「マジですか?」
と思ったが、口には出せない。
「はぁ…」
小さなため息を吐きながら、カッターの刃を持ち、スキッドの側にしゃがみ込む。スキッドと本体は約30cmほど離れているだけだ。
「これじゃあ、半分頭を突っ込みながらじゃないとシリコンが削れないし…」
ブツブツと言いながら、カッターの刃でシリコンをコリコリと削り始める。
「落ちてきたら絶対に死ぬよな、100tだし…」
もちろんワイヤーには十分な強度があり、現状でもかなり余裕があることは分かっているのだが、やはりどことなく不安感がある。
「こんなの、本国でバラした時にきちんとやってから搬入しろよなぁ…」
思わず愚痴がこぼれる。
気付けば我々だけでなく、かなりの人数であちこちのシリコンをコリコリと剥がし始めている。本体が大きいので、大勢でやったほうが早いのだ。
「どうですか、終わりましたか?」
客先A社の社員、小野が苦笑いを浮かべて聴いてくる。
「ええ、これで終わりです」
私は工場の床から立ち上がると、頷きながら答える。
「しかしこれは危険ですね」
「ええ、やらないと設置が出来ないんで仕方がないですけどね」
「やっぱり、『吊荷の下には…』」
「『入らない!』が基本ですよね」
私と意見が合い、小野は再び苦笑いをする。
シリコン除去が終わると、今度は青龍(中国の重量屋)の職人たちが機械本体の前に集まり、何かを始めようとしている。
どうやら100tの機械を吊り上げたままの門型(鋼材で組んだ吊上げ用の装置)を、微調整したいらしい。
門型の下には十数本の金属の棒(パイプでは無い)が入っていて、門型に取り付けたワイヤーをウインチで引く事により、機械本体を移動させるのだ。
「しかし、ここもそうだし、自分たちの仕事もそうなんだけど、ピラミッドを造ってた何千年前も、この現代もやってることは同じなんだよなぁ」
佐野が感慨深げに、門型の下の『ころ』を見て呟く。
「そうですね、ピラミッドの石を運んでいたやり方と何も変わりませんよね」
私も同意する。
「さっきなんか、本体を吊り上げる前に青龍の奴らがロープで門型を調整してたべ」
「ええ、大勢でやってましたね」
「しかもあの掛け声には笑ったなぁ」
「あはは、あの『イー、アー、サンっ!』ですか?」
「おお、あれは世界共通だな」
「そうですよね、俺たちなら『いち、にぃ、さんっ!』ですし、中国人は『イー、アー、サンっ!』ですもんね」
私はきっと古代エジプト人たちも、やはり『1、2、3っ!』とアラビア語で言っていたに違いないと思った。
「下部の接合面にあるシリコンを除去してもらいたい」
「…は?どこのシリコンだって?」
「最下部だ」
「…最下部ってさあ、このスキッド(運搬用の木材で組んだ台座)から浮き上がってる底面のことだよね」
私はウンザリとした顔で巨大な機械を見る。
そもそも、それ自体が5tはあろうかという巨大なスキッドの上に、宙吊りの機械本体があり、アメリカ人はその隙間に顔を突っ込んで清掃をしろと言っているのだ。
私は佐野の顔を見て、反応を伺う。
「大丈夫だよ、落ちっこないから」
仕方が無い。私の現在の雇い主はW社の佐野である。
だが私は内心、
「マジですか?」
と思ったが、口には出せない。
「はぁ…」
小さなため息を吐きながら、カッターの刃を持ち、スキッドの側にしゃがみ込む。スキッドと本体は約30cmほど離れているだけだ。
「これじゃあ、半分頭を突っ込みながらじゃないとシリコンが削れないし…」
ブツブツと言いながら、カッターの刃でシリコンをコリコリと削り始める。
「落ちてきたら絶対に死ぬよな、100tだし…」
もちろんワイヤーには十分な強度があり、現状でもかなり余裕があることは分かっているのだが、やはりどことなく不安感がある。
「こんなの、本国でバラした時にきちんとやってから搬入しろよなぁ…」
思わず愚痴がこぼれる。
気付けば我々だけでなく、かなりの人数であちこちのシリコンをコリコリと剥がし始めている。本体が大きいので、大勢でやったほうが早いのだ。
「どうですか、終わりましたか?」
客先A社の社員、小野が苦笑いを浮かべて聴いてくる。
「ええ、これで終わりです」
私は工場の床から立ち上がると、頷きながら答える。
「しかしこれは危険ですね」
「ええ、やらないと設置が出来ないんで仕方がないですけどね」
「やっぱり、『吊荷の下には…』」
「『入らない!』が基本ですよね」
私と意見が合い、小野は再び苦笑いをする。
シリコン除去が終わると、今度は青龍(中国の重量屋)の職人たちが機械本体の前に集まり、何かを始めようとしている。
どうやら100tの機械を吊り上げたままの門型(鋼材で組んだ吊上げ用の装置)を、微調整したいらしい。
門型の下には十数本の金属の棒(パイプでは無い)が入っていて、門型に取り付けたワイヤーをウインチで引く事により、機械本体を移動させるのだ。
「しかし、ここもそうだし、自分たちの仕事もそうなんだけど、ピラミッドを造ってた何千年前も、この現代もやってることは同じなんだよなぁ」
佐野が感慨深げに、門型の下の『ころ』を見て呟く。
「そうですね、ピラミッドの石を運んでいたやり方と何も変わりませんよね」
私も同意する。
「さっきなんか、本体を吊り上げる前に青龍の奴らがロープで門型を調整してたべ」
「ええ、大勢でやってましたね」
「しかもあの掛け声には笑ったなぁ」
「あはは、あの『イー、アー、サンっ!』ですか?」
「おお、あれは世界共通だな」
「そうですよね、俺たちなら『いち、にぃ、さんっ!』ですし、中国人は『イー、アー、サンっ!』ですもんね」
私はきっと古代エジプト人たちも、やはり『1、2、3っ!』とアラビア語で言っていたに違いないと思った。
現在マッチョと遊んでいます。
B研ネタで過激なのを、メールでプリーズ!
って言うか、実話じゃないよね!?
いや、実話なら倉○真由美の『だ○んずウォーカー』そのものじゃないですか…。
B研には中毒症状があるので、辞めると○○ウェイに入ったり、性的嗜好が加速するみたいですね…(笑)