やっと思えた

ドネーションシップわかちあい
http://www.donationship.org/
サイトの会員ページより、日記を転載させてもらいます。


◆やっと思えた


久しぶりに日記を書かせてください。

今の私の仕事は労働相談。
仕事に就いて３年目。毎日毎日、人の悩みを聞く。
行政の・・組織の一員だから、できることは限られている。
結局は、決めるのはその人自身。
選択するためのお手伝いをする。
希望したわけではない、何の資格もない。
異動でその部署に来たから・・・・。
ただのにわか相談員。

こんな私が、悩みに悩み抜いた人の話を聞く。
ときにはその人の人生を左右するような悩みを・・・。
何も言えなくて・・・、大したこと言えなくて・・・、電話をとるのがたまらなく嫌なときもあった。
この２年、法律の知識もだいぶついた。２００人から３００人の相談を受けた。
この間、異動で他の部署へ行った先輩が言っていた。
「その人の心に寄り添いたいと思っていた・・・。」退職された所長が言っておられた。

「労働相談は心で聴いてください。」今はその意味がよくわかる。
何もできなくても、結局決めるのはその人自身でも、心を軽くするお手伝いはできるかもしれない。
心に寄り添うことはきっとできる。
「この人に話してよかった」と思ってもらいたい。
これから１年。労働相談がんばろうって思う。
生まれて初めて仕事にいきがいを感じる。元々おせっかいな性格。
誰かのために役にたちたいんだ。私。
自分の心が解放されるのを感じる。
相談を受けるたび、自分の魂が磨かれるのを感じる。
今私がこの仕事をすることになった意味が理解できる。

上司・同僚、自分自身もいろんな人間関係を経験した。
お互いをねぎらい合える、信頼できる仲間と何人も巡り会えた。
どんなにがんばっても１人じゃ寂しい。
人間なんていつもどこかでホッと心を許せる場所を求めている。
新任の仲間達の間でフォローする立場になろうとがんばる古株の私。
今日メールで他事務所の知り合いに少しお願いごとをしてみた。
返ってきた「喜んで！！」返事。ホッとして涙が出そうになった。
１人じゃがんばれない。誰かと一緒だからがんばれる。

毎日毎日人として勉強することばかり。
これから出会う多くの相談者達と心を通わせたい。やっとそう思える余裕ができた。
この仕事の集大成はこれから。
組織の一員である前に１人の人間でありたいから・・・。