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NPO法人「ドネーションシップわかちあい」事務局ブログです

矢島祥子さんのことを知って下さい・その2

2010-12-22 01:04:25 | 矢島祥子さん
◆矢島祥子さんのことを知って下さい・その2

矢島祥子さん、34歳。
昨年11月大阪西成区の木津川で遺体で見つかりました。
矢島さんは日雇い労働者の街、大阪・釜ヶ崎で、
野宿する人たちに寄り添って診療を続けてきた医師でした。
警察は当初、自殺の可能性が高いとしたのですが、
ご家族や患者さんたち矢島さんを知る人たちがおかしいと、
警察がきちんとした捜査をおこない
事件の真相を明らかにするよう求めています。
私たちも事件の報道番組を見て、
あまりにも不審点が多いことに驚きました。

矢島さんと実際に出会って、矢島さんを知るひとりとして、
矢島さんの死の真相が明らかになることを願っています。

――――――――――――――
ドネーションシップわかちあいでは2008年の初頭、
日本国内の貧困問題について考えようと学習の場を持ちました。
生田武志さんの「ルポ最底辺」をテキストにしました。
そのあと「現場に来て下さい」という生田さんの言葉をうけて
有志で「野宿者ネットワークの夜回り」に参加させてもらいました。
2008年の4月です。
それが初めての矢島さんとの出会いでした。

野宿者ネットワークでは、
夜回りで野宿者の安否確認にまわりながら、
病気や体調を壊した方を福祉や病院につなぐ活動もされています。
そこに参加した私たちの仲間が
いつも一緒に同行させてもらったのが矢島さんでした。
仲間がドネの会員ページに書いたお見舞い同行の日記を紹介します。

仲間の出会った矢島さんの姿を、
医師として、人間として、
野宿する人たちに寄り添って生きた矢島さんのことを、
ひとりでも多くの方に伝えたいです。
矢島さんが願ったことを一緒に願っていきたいです。

****************************

◆お見舞いに同行して(2008・7) ※文中のYさんは矢島さんです

――孤独に生涯を終える方々がたくさんいて、それが一番悲しい。
  自分が関わることで、この悲しいことが少しでもなくなれば――

                     
先週の日曜日。
Yさんに同行してお見舞いに行ってきました。
(夫婦でいってきました)
2つの病院に行き、3人の方をたずねました。
手術をされたばかりでしんどそうな方、
すっかり回復されて、もうすぐ退院という方、
辛い経験からずっと入院を拒否、
しかしそういうわけにもいかなくなり、
アパートを借りて生活を始めるために、
体調を整えつつ、準備されている半身マヒの方。。。

入院されている方たちは、
Yさんに現在の体調や生活の様子を話し、
Yさんは、それぞれの方が安心できるように
言葉をかけていらっしゃいました。
きくこと、みること、信じられないことだらけで、
言葉もでませんでした。。。

ひと部屋のベッド数の多さ。。。
いままでに行ったことのある病院だと
6人ぐらいの広さの部屋に
10人の方が入られていました。。。
(カーテン、なかったんじゃないか?)
階段のおどりばに、普通に干されている医療関係の衣服。。。
(緑色のやつ、あれは手術の時に着るものでは。。。)
看護師さんの姿も全然みかけなかった。。。
(何で???) 

生活保護を受けている人の
入院を拒否する病院のこと。。。
困っている人を
自分のところの儲けの種にしている病院のこと。。。
病院って、医療って、
一体何なんや!!って思ってしまいます。。。
(とても良心的な病院やお医者さんも
 たくさんいらっしゃいますし、知っています)

孤独に生涯を終える方々がたくさんいて、
それが一番悲しい。
自分が関わることで、
この悲しいことが少しでもなくなれば。。。 
という、Yさんの言葉。
とても印象に残り、共感しました。。。

孤独を感じている人にそっと寄り添って、
少しでも気持ちを柔らかくしてもらえるような、
そんな人間になりたいな」って思ってたな、わたし。。。と、
自分自身の気づきにもつながった、お見舞いでした。。。


**************************
◆さっちゃんの会を応援する会
http://sachan330.exblog.jp/i0/
署名の呼びかけをしています。
事件を報道した番組の動画もあります

(こちらも参考に)
◆矢島祥子さんのことを知ってください
http://blog.goo.ne.jp/donationship/e/6b9123b6cf130b54b0aec387cdd4068a
◆矢島祥子さんの願ったこと
http://blog.goo.ne.jp/donationship/e/8a4f9f4312141c122a004537db9cf834
◆矢島祥子さんを偲ぶ会に参加しました
http://blog.goo.ne.jp/donationship/e/364af4be635a5e7514ec78e144036240

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6 コメント

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矢島さんのこと (まゆみ)
2010-12-23 07:31:16
 私も矢島さんのお見舞いに同行させてもらいました。病院を3件たずねました。その移動中も路上生活者たちの様子や出来事などを熱心に話してくださいました。そして患者さんに親身に声をかけられている姿にとても感動しました。そして矢島さんは毎週土曜日には夜回りに参加されていることを聞いて、本当にすごい方だと尊敬しています。
 その矢島さんの訃報にはおどろきました。何でこんなことにと思いました。矢島さんが亡くなられてからもう一年たちます。自殺では説明できない不審なところがたくさんあります。
 私も矢島さんを知るひとりとして、矢島さんがこれまで全身全霊をかけてされていたことを多くの人に知ってもらい、矢島さんの死の真相が明らかになることを願っています。
返信する
お見舞いに同行して (さき)
2010-12-23 17:39:58
私がお見舞いに同行した時も、
矢島さんから、たくさんの話を聞きました。
面会する人の状況や毎週夜回りや診療で出会った人、
これまで出会ったたくさんの人たちのことや、経験。
野宿から福祉の手続きをしてアパートに入っても、
孤独から再び路上に戻ってしまう人も少なくないことを知りました。
サポートが必要な方に出会ったら、サポートを求められたら、
関係者と連携しながら、医療的な対応や福祉的な対応、
できることをやっていく。
それが矢島さんの日常なのだということが伝わってきました。

矢島さんから聞いて印象に残った人のこと。
家族に顔向けできないと思ってる人が多い、
という話から聞かせてもらいました。
体をこわして入院してた人が亡くなられた。
地方から出てきて日雇いしながら家族に仕送りしてたけど、
いつからからそれができなくなったようで家族との連絡は絶っておられた。
生前家族のことは話されなかった。(自分を責めてたのではなかったか。。)
けど、亡くなって、役所の人が家族に連絡した。
その人は小さい部屋を借りてた。
ネットワークの人と役所の人が荷物を整理してたら、
息子さんが来られて、
お父さんの部屋にあったお酒の瓶を抱えて泣いてたって。。
おやじはこれを飲んでたんだなって。。
いいお父さんだったって。。

生きてる間に会わせてあげたかった、って思いました。
私がお会いした方たちも、
それぞれにそれぞれの事情があるようで、、
孤独感や疎外感を感じておられるようでした。
炊き出しに並んでぐるりと公園を囲んでいた人の列を思うと、
何ができるんだろうと、立ちつくしそうになります。
そのおひとりおひとりにそこに至るいきさつや思いがある。
矢島さんはそのひとつひとつ、
ひとりひとりに向き合っておられたのだと思います。

大河の一滴みたいだけど、、と言いつつ
地道に一人ひとりの人と出会って、出来ることを続けていた。
その一滴につながっていけたらと、、思いました。
返信する
矢島さん (いづまき)
2010-12-24 13:53:23
矢島さんが亡くなられたこと今でもショックです。
何度か同行させていただいた者です。
矢島さんや野宿者ネットワークさんの活動を通して見えて来る
色んな事実と現実に私がいちいち一喜一憂してる中、彼女は色んな現実について淡々と話していました。そこに関わる様子は長年関わって行こうという決心のもとだったんだなぁと今は思います。病院に入院している身寄りのいない方に優しく声をかけて、医者である私がこうしてお見舞いに行くことの意味は大きいんです。って言ってたました。建物の外にいても孤独、中にいても孤独があり見て見ぬ振りをする現実がどうしてもあるからだと思いました。彼女がどれだけの人の心の支えだったか。綺麗ごとだけではできないことだと本当に思いました。本当に素晴らしい人に出会わせてくれたと思います。
彼女が捧げたその思いに影響されて私も日常の細かいことに囚われがちですが、少しでも何か役立てたいと思ってます。
そして矢島さんのためにも彼女の働きが報われるように、彼女に関わった全ての人のためにも本当のことが明るみになるように願ってます。
矢島さんありがとう。
返信する
これほどだなんて (雪ノ下)
2010-12-26 11:28:59
現代の日本にこんな世界があったなんて。
亡くなられた矢島さんは「全身全霊をかけて」世の中にご自分の才能と心を捧げようとしていたのですね。

…もう、言葉が浮かびません。

事件の真相究明とともに、是非とも彼女が成してきたことを世の中の大勢の人たちに伝えなくてはと思いました。
署名の件と一緒に、こちらのブログやコメントのことも友人や知人に知らせたいのですが、お許しいただけますか?
返信する
雪ノ下さん (管理者)
2010-12-26 12:23:37
ブログ管理者、ドネ運営事務局のさきです。
読んでもらってありがとうございます。
矢島さんがやっていたこと、矢島さんの生きたこと、矢島さんの願いをたくさんの方に知ってもらいたくてこの記事を投稿しています。
また、事件の真相究明を願っています。
ですので、このブログや記事を知らせていただくのは全くかまいません。
ぜひとも真相究明の声を大きくしていきましょう。
返信する
ありがとうございます (雪ノ下)
2010-12-26 16:14:14
姉が医療関係に従事している関係で、私も時々ボランティア活動に参加しております。
娘が参加している奉仕団体でも話してみたいと思っております。
身の回りに興味を持つ人は多いと思いますので、少しでも何か協力させていただけたらと思っております。
年代は違いますが、同じ女の子を持つ身として、胸が詰まる思いがしました。
また拝見させていただきます。
ありがとうございました。
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