さんぷんかん

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◆さんぷんかん

昨日にんにくを結構使ったので思い出してしまった。

大学の近くに食堂があった。
実際の名前は違うのだが、学校から三分なので
「さんぷんかん」とよんでいた。

その店の味はまさに☆超にんにく味☆なのだ。
にんにくがめちゃめちゃ入ってて、
次の日はだいたいお腹を壊してる。

なんとなくその店に行きたくなったので
夫とドライブがてら食べに行った。
向かう途中で学生時代の先生と偶然遭遇した。

先生
「お前変わってないな、旦那さんも是非今度飲みにいきましょう」
と言って別れた。
夫と同じ年で、善い絵を描く画家で大学の講師だ。
昔は夕方からいつも（ビール）を飲んでいた。（笑）

到着
店に入るとやんちゃそうないわゆる後輩達が何人かいた。

夫は「うま煮そば」
私は「野菜ラーメン」　注文した。

ニンニクが少なく感じた。
昔はもっと刺激的だったのだが…。

食べ終わる頃
私
「学生時代お世話になりました。なつかしくてここに夫と食べにきました」
おっちゃん
「え、あんた向こうの人？味、薄かったんじゃないの？全然見えないよ」

どうやら、朝鮮人にはにんにくを多く入れるようだ。
私ら国際結婚で、、、旦那は日本人でという話をした。
おっちゃんは
子どもはかわいそうだから日本の学校にいれてやれと言っていた。
そんなことから話は膨らんで、
色んな話をした。

おっちゃんは（現在75歳くらい）三歳まで韓国にいたらしい。
ご両親は韓国で居酒屋をしてたようです。
情勢があんまりよくないとのことで日本に帰ってきて
朝鮮人の周辺で食堂を開いていたが生活は厳しく、
牛乳配達、新聞配達、色んなことをしてきたという。
すごい苦労したそうで。。。
で、今の店の前の主は知り合いだったんだけど
交通事故にあって歩けなくなったので店を譲り受けたとのこと。

昔から耳が悪かったのだが、
脳腫瘍で耳の器官を圧迫してたからのようで何年か前に手術を受けたらしい。
それでもまた再発してレーザーで焼いたらしい。
本当に手術したの？ってくらいとっても元気だった。

夫とうちはおっちゃんに労いの言葉をかけた。
いや、おっちゃん元気すぎるわ。
タバコはやめられんと言っていたし。

色んな話をしてると、おばちゃんがやってきた。
おかみさんは私が「向こうの人間」だというと
そっぽを向いてどこかに行ってしまった。
ご老人の方達はだいたいこういう感じで、
気を使っても言葉の中でやっぱり身についた蔑みが残ってる。
優しさから、「日本人と変わりない」と言ってくれるんだけど、
そういうのにも深く傷つくことも　なくなってしまったのかもしれない。
でもこうして日記に書いてるのは
やっぱり少し何か悲しかったんだと思う。

学生時代の4年間美味しいのを作ってくれてありがとうと言って、
また会いましょうと言った。
元気でずっとこの超スーパーにんにく味の料理を作ってほしいと言って去った。
あと、さっきいた態度の悪い後輩のことは深く謝罪した。

夫と色んな人生があるんだね、、、ほんと、と、話しながら、
人生ってなんて尊いんだろうと思いながら、、帰った。

あ、千葉震度4。M5.5
我が家は揺れなかった。


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