読書感想文

ただただ読書記録。

ユージニア

2008-01-20 22:45:25 | 読書感想文
ユージニア
恩田陸
角川書店 2005


高熱に冒されると、暑いのか、寒いのか分からなくなりますが、例えるならあんな雰囲気。
夏の雰囲気を漂わせながらも、冷気を纏い、とても冷ややかにストーリーは進んで行きます。

みんな、周りを見ているようで、その実、なにも見ていない。
だた、自分だけを見つめ、自分の世界を語り続ける。

自分の世界。
私だけの世界。




 机の上に、スプーンの入ったカップが置きっぱなしになっている。
 なんだか、それが、自分みたいに思えた。周囲のものが凄いスピードで動いているのに、私とそのカップだけが静止しているように感じたんです。


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Wikipedia 恩田陸

メリーさんの電話 ナツカのおばけ事件簿 1

2008-01-19 18:02:46 | 読書感想文
メリーさんの電話 ナツカのおばけ事件簿 1
斉藤洋:作 かたおかまなみ:絵
あかね書房 1999


これは素晴らしいゴーストバスター。
こんなに正攻法で攻めるゴーストバスターは見たこと無いです。

まさか理詰めでおばけ退治ができるとは。

お化けも所詮人間ということか…?
なんか変だけど。




いくらわかれた男でも、
うえ死にさせるわけにはいかない。


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Wikipedia 斉藤洋

かいけつゾロリのきょうふのやかた

2008-01-19 17:56:21 | 読書感想文
かいけつゾロリのきょうふのやかた
原ゆたか:さく・え
ポプラ社 1988 ポプラ社の新・小さな童話 1


情報吸い取り機…
でも、当人の記憶が消えたりはしないんですよね。
それなら、「吸い取り」というよりコピーなのかな。

そして、入力機で入力されるほうも、自分は自分でありながら、さらにその情報の特徴が身につく…。

なかなかの高性能です。
その上、戻るのも自由らしい。

そんなもの作れるぐらいなら、他にやることいっぱいあると思うんだけどなぁ。




そのばん、ゾロリは まっかに なって おちこんでいました。


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Wikipedia 原ゆたか

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かいけつゾロリのドラゴンたいじ

さいはての島へ ゲド戦記III

2008-01-19 17:47:40 | 読書感想文
さいはての島へ ゲド戦記III
ル=グウィン:作 清水真砂子:訳
岩波書店 1977


偉い人の言うことはよう分からん。
ごちゃごちゃ理屈だか、なんだか分からないことばかり言って、何一つ、肝心なことは教えちゃくれない。

もっと分かりやすく話しておくれよ。

アレン君はそう思ったのかもしれません。

でも、多分それはわざとなんでしょう。
物事には、直接的に言わないほうがいいこともある。
自分で考え、行動してこそ、初めて理解できることもある。


しかし…。
まあ、分かりにくいですね。
その上、言ってる本人も、物事をすべて掴めている訳でないのなら、なおさら抽象的で、訳の分からない話になるのでしょう。


だから賢者ってやつはめんどくさい…。




 アレンはこのことばで自分を慰めようとしてみたが、どう努めても、たいした慰めにならなかった。


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Wikipedia アーシュラ・K・ル=グウィン
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影との戦い ゲド戦記 I
こわれた腕環 ゲド戦記II

冥王と獣のダンス

2008-01-19 17:27:21 | 読書感想文
冥王と獣のダンス
上遠野浩平:著 緒方剛志:イラスト
メディアワークス 2000 電撃文庫


宇宙進出失敗。
ジリ貧の人類。

だけど争いは忘れない。

考えないことは楽だから。
流されるのは楽だから。
惰性に流されるるままに生きることは、素晴らしくは無いが、辛いことでもない。

諦めたらそこで終わり。
ならば、終わりが来るまで諦め続けよう。


変えよう。変えたいと思う力があるうちは、きっと元気なんですよ。




「……君は、何をしていた?」


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Wikipedia
上遠野浩平
緒方剛志

ミッケ! いつまでもあそべるかくれんぼ絵本

2008-01-13 13:26:56 | 読書感想文
ミッケ! いつまでもあそべるかくれんぼ絵本
ウォルター・ウィック:写真 ジーン・マルゾーロ:文 キャロル・D・カーソン:デザイン 糸井重里:訳
小学館 1992


でました。
これが、ダントツで子どもたちに人気の、ミッケです。
今まで、この本を嫌いな子どもを見たことがありません。

幼稚園児から、小学6年生まで…聞くところによると、中学生も好きなんだとか。
まさに怪物的人気の絵本。

しかし、その分痛みも激しくて…。
うちの学校の本なんて、すでにバラバラに近い状態ですし、今私が手にとっている、町の図書館の本も、かなり傷んでいます。
よく修理されているなーと感心するばかりです。

やはり、内容が分かりやすいのがいいんでしょうね。
とにかく探す、何かを探す。
綺麗な写真の中から、あれこれものを探し出します。
子どもたちはこれが大好き。
これさえあれば、時間を忘れて探し物にいそしんでいます。

で、今回、私も実際に手にとって探してみたのですが…。
はぁ、やっぱりこれ、難しいよ。

「ウォーリーを探せ!」よりは簡単だとは思うのですが、それにしても大変。
子どもたちと一緒にやってるときは結構スムーズなのですが、いざ一人でやるとなかなか探せませんね。


集中力、落ちたかなぁ。




ミッケ?


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Wikipedia 糸井重里

バトルシップガール 2 隠された惑星

2008-01-12 18:00:33 | 読書感想文
バトルシップガール 2 隠された惑星
橋本紡:著 珠梨やすゆき:Illustration
メディアワークス 2002 七版 電撃文庫


玄人に素人は勝てない。
だけど、玄人は素人になれない。

そこが面白いところ。


まあ、今回の場合は、信頼関係の問題だった気もしますけど…。
それだって、やはり玄人ではなかったからという部分も大きいのではないかと思います。

玄人はもちろん強いが、素人だって弱いわけじゃないのです。




「親殺しは幸福なり――」


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Wikipedia 橋本紡
珠梨やすゆき 迷宮輪舞曲

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バトルシップガール

毛布おばけと金曜日の階段

2008-01-12 17:36:26 | 読書感想文
毛布おばけと金曜日の階段
橋本紡
メディアワークス 2002 電撃文庫


一週間に一回のお休み。
心のお休み期間。

気になるのは、彼女が毛布おばけになるその瞬間だ。

どう切り替わるのだろう。
電池が切れるように変わるのか。
スイッチが切り替わるように変わるのか。

そのとき、彼女は苦しいのか、それともそこから既に何も感じなくなるのか。

毛布おばけは壊れているのではない。
壊れないために、毛布おばけになる必要があるのだ。

本当に壊れてしまわないために。




「このままでもいいだろ。悪くないじゃん」


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Wikipedia 橋本紡

天国に涙はいらない 3 あだ討ちヶ原の鬼

2008-01-12 17:26:31 | 読書感想文
天国に涙はいらない 3 あだ討ちヶ原の鬼女
佐藤ケイ
メディアワークス 2001 再版 電撃文庫


みんな揃って、自分勝手なトンでも理論を展開しおって。
それが真か偽なのかは分からないけど、結局のところ、納得させたもの勝ちなんですね。

みんな強いね。
自らの行く道を信じ、突き進む。

しかし…信じすぎではないですか…。




「それともお義兄さまがお兄様になってくださるとおっしゃるのですか……?」


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Wikipedia 佐藤ケイ

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天国に涙はいらない
天国に涙はいらない 2 畜生道五十三次

天国に涙はいらない 2 畜生道五十三次

2008-01-10 22:40:05 | 読書感想文
天国に涙はいらない 2 畜生道五十三次
佐藤ケイ
メディアワークス 2001 3版 電撃文庫


大天使。
S級悪魔。
霊能化け狐。
猫又。

なんかいろいろすごいのが揃っていますが、一番すごそうなのは、ただの人間の律子さんっぽいのはなぜでしょう。

突撃する乙女に勝るものはないのか。




「りっ、律子さん、言いすぎですよっ! 精々一二〇パーセントぐらいですっ! 一応、賀茂さんて分かりますし……」
「……あんまりフォローになってないんだけど……」


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Wikipedia 佐藤ケイ

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天国に涙はいらない