読書感想文

ただただ読書記録。

高機動幻想ガンパレード・マーチ

2008-10-30 22:39:56 | 読書感想文
高機動幻想ガンパレード・マーチ
広崎悠意
メディアワークス 2001 5版 電撃文庫


彼がもし、本当にヒーローであるのなら、サポーターでしかない芝村を降りたのは当然と言えよう。




「お、おい。鳴いたぞ。今、鳴いたぞ……」
「猫だからね」


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みんなのなやみ

2008-10-25 17:38:56 | 読書感想文
みんなのなやみ
重松清
理論社 2004 よりみちパン!セ 01


若者の疑問、悩み、相談に、真正面から答えることは、非常に大変です。

きっと、もの凄い精神力が必要なんじゃないかと思います。

普通なら、上手く身をかわしてごまかしてしまうことにも、真正面から答えなければなりません。
そのためには、言いたくない、触れたくないことにも言及しなければならない。
苦痛を伴う場合もあると思います。

「バカか!」とか「アホか!」とか、暴言を吐くわけにも行かないですし。


いくら言っても、納得してくれない人は、納得してくれないだろうしなぁ。
私が読んでも、うーんと思ってしまう回答もありますしね。
難しい。

結局、最後は自分で考えるしかないというのも、一つの真実。




 意地悪なことを言っちゃうと、いじめられっ子がそんなに仲良しではない同級生だったら――容子さんは、その子の心配をしていたかな?


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Wikipedia 重松清

消えた先生のなぞ 4と1/2探偵局 2

2008-10-25 16:05:19 | 読書感想文
消えた先生のなぞ 4と1/2探偵局 2
ヨアヒム・フリードリヒ:作 鈴木人子:訳 絵楽ナオキ:絵
ポプラ社 2004


表現がいちいち日本的でないのが…どうにも気になる。

でも、私は1巻より、この2巻の方が好きかもしれない。
1巻は行動も日本的じゃなかったし…。

まあ、当たり前なんですけどね。
日本のお話じゃないんだから。

ただ、それに慣れないと、ちょっと気になってしまう部分があるかな。
なんかなぁ…大げさなのか、わざとらしく感じちゃうんだよなぁ。




 そのときはじめてぼく、自分がどんなに仲間を見くびってたかって、わかったんだよね。


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宝の地図のひみつ 4と1/2探偵局 1

逆転世界

2008-10-25 15:03:24 | 読書感想文
逆転世界
クリストファー・プリースト:著 安田均:訳
東京創元社 1996 創元SF文庫


どんな理屈より、見えたもの、感じたものは強い。

感じただけではない。
実際に、服は破れ、時間は乱れた。

その理屈はなんであれ、実際に自分の体にそれが起こるのなら、それは現実に他ならない。

だから、動かねばならない。
動かさなければならない。


で…。
あの赤ん坊はどうなったの?
装置を止めないまま、果てに行ってしまった赤ん坊は、結局どうなったの?

装置の影響はどうなるの?

わかんない。
 

そしてその時間の流れを…外から…影響外から見たらどう見えるの?

服は実際に縮んで破れた。
ではやはり、時間も、影響下にある人間だけ、早く流れているように見えるのだろうか?




 彼女は二つの現実の界面にいる。ひとつは彼女の、そして、もう一つは彼の現実。いかに近接していようとも、その二つのあいだに接触はないのだ。


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クリストファー・プリースト
安田均

ウィズ・ドラゴン リンと虹色の竜

2008-10-25 14:14:31 | 読書感想文
ウィズ・ドラゴン リンと虹色の竜
安田均(グループSNE):原案 宮内さきは+藤澤さなえ:作
2004 ジャイブ カラフル文庫


みんな、自分のことを考えるので精一杯。
人を思いやる余裕なんて無い。

本来なら、それぞれが補い合って、その余裕を作っていくことができるのかもしれないけど…。
バラバラとなった今では、それも適わない。

それぞれが、それぞれに。
誰もわかっちゃくれないと思っている。

何も分かってないのは、自分も同じなのに。


帰ってきたリンは、家族にそれを気付かせることができるのだろうか。




「――あんた、おれのこと少しは考えた?」


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安田均
グループSNE
藤澤さなえ

ある日、どこかのダンジョンで 下

2008-10-25 13:44:10 | 読書感想文
ある日、どこかのダンジョンで 下
G・コスティキアン:著 安田均、石田聖子:訳
メディアワークス 1996 電撃文庫


本当に強そうな、吸血鬼?やリッチとは闘わずじまいか。
いや、リッチとは一応闘ったか…。

まあ、あんなのと闘っても不毛なだけですけど。

そして、こんなに理知的で格好の良いサイクロプスが出てくるお話も珍しい。




 ヴィックは笑顔になった。「まだやれるわい」一人で喜んでいる。


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Wikipedia 安田均

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ある日、どこかのダンジョンで 上

ある日、どこかのダンジョンで 上

2008-10-25 11:58:15 | 読書感想文
ある日、どこかのダンジョンで 上
G・コスティキアン:著 安田均、石口聖子:訳
メディアワークス 1996 電撃文庫


かなり無茶苦茶やってますが、みんななかなか死にません。
丈夫だねぇ…。

その分、モンスターなど、敵のもろさが目立ちます。

バジリスクに鏡とは。
古典的だなぁ。




「な?」蛮人は矢の傷からだらだら血を流し、かすれた声で言った。「戦士はこうして長櫃を開げるもんだ」クラーキは胸をどんとたたいて激しく咳こみ、地響きをあげて倒れた。


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Wikipedia 安田均

黄昏に踊る冒険者 コクーン・ワールド 1

2008-10-25 11:34:58 | 読書感想文
黄昏に踊る冒険者 コクーン・ワールド 1
安田均:原案 友野詳:著
角川書店 1992 7版 角川スニーカー文庫


途中、天井が落ちてくる場面がある。
この世界では、よく…かどうかは分からないが、あることらしい。

天井が落ち、地上に山ができる。
天井が落ちた分、天井の高さは高くなるが、その分、地上も盛り上がるので、結局変わらない。

ということは…。
この世界は、少しづつ地表に近づいているってことなのかな。

どれぐらいかかるのかは分からないが、そのうち自然に地上に顔を出す日が来るのかもしれない。




「ここは黄昏の世界ってわけだ」
「おぉ、ソアラくん。なかなか詩人ですな」


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安田均
友野詳

かわいそうなぞう

2008-10-21 22:13:55 | 読書感想文
かわいそうなぞう
つちやゆきお:ぶん たけべもといちろう:え
金の星社 1970 おはなしノンフィクションえほん


平和学習では定番、もはや説明するまでもないぐらい有名な本です。

…と思ったら、今はこの本を知らない人もいるらしく。
平和学習自体、やる時間がなかったりするみたいですしね。

時代の流れを感じるのでありました。

私がこの本をはじめて読んだ…というより、読みきかせをしてもらって聞いたときに、一番印象に残ったのは、ぞうの強さ、頭の良さでした。

注射の針も通さず、毒の餌を見分け、それでも暴れることはなく、じっと待つ…。

なんと強い動物でしょう。

そんな強い動物が暴れるといけないから、というのが殺された理由なのに、そんな素振りを一つも見せないところが、この物語をよりいっそう引き立てているのだと思います。




 うしろあしで たちあがりました。
 まえあしを おりまげました。
 はなを たかく あげて,ばんさいを しました。
 しなびきった からだじゅうの ちからを ふりしぼって,げいとうを みせるのでした。


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Wikpedia 武部本一郎

わすれられないおくりもの

2008-10-21 21:36:23 | 読書感想文
わすれられないおくりもの
スーザン・バーレイ:さく・え 小川仁央:やく
評論社 1986 児童図書館・絵本の部屋


思い出の中では、美しいものはより美しくなって行きます。
そんな美しい思い出なら、いつまでも大切にしていきたいものです。

…ただ、わすれられないおくりものは、なにも美しいものだけとは限らないんですよね。
忘れたくても、忘れられない。
そんな思い出は、できるだけ遠慮したいものです。


後の人から、忘れたいと思われてしまうような人間にはなりたくないな。
それなら、むしろ、思い出そうにも思い出せない人の方がいいのかもしれない。

それはそれでさびしいけれど。




 みんなだれにも、なにかしら、アナグマとの思い出がありました。