読書感想文

ただただ読書記録。

一寸法師

2009-01-22 22:44:57 | 読書感想文
一寸法師
三輪良平:絵 斉藤洋:文
「京の絵本」刊行委員会 1994 京の絵本


気のせいか、なんだかハイクオリティ雰囲気漂う装丁の一寸法師です。
実は対訳版。

・法師は住吉明神様からの授かりもの。
・都への旅は、海から淀川を遡る、困難な旅路だった。
・姫さまとしあわせにくらしたとあるが、結婚したかどうかはわからない。
・実は良家の血筋。

よくある一寸法師のお話と比べての特徴はこんなところ。
特に、産まれるまで、そして、都への旅路について詳しく書いてあるものは珍しいのではないでしょうか。

※リンク先の本は、改訂版です。




「おじいさん、おばあさん。それではいってまいります。
ごきげんよろしゅう。」


関連リンク
Wikipedia 斉藤洋

イーゲル号航海記 1 魚人の神官

2009-01-22 22:20:39 | 読書感想文
イーゲル号航海記 1 魚人の神官
斉藤洋:著 コジマケン:絵
偕成社 2007


個性的な乗務員のいる潜水艦に乗り込むのは、これまた個性的な主人公…かと思いきや。
主人公は、ちょっと好奇心と勇気が人より多いだけの普通の少年でした。

別段、特別な能力は持っていない。

他の乗組員も、個性的は個性的なんだけど、そんなに派手な特殊能力を持ってるわけでもない。

ちょっと地味な感じのする物語かもしれません。
逆に言えば、落ち着いた、しっとりとした物語とも言えるかな。

絵柄も…まあ、派手ではないですね。
個性的ではありますが。

…子どもたちに受けるかというと、ちょっと受けないかもしれない。
どうなんだろうなぁ。
思い切って図書館に入れる…にはちょっとまだ評価しきれないかな。
この後の展開しだいかも。


それはそうと…。
別にあたらしいコックって必要なかったんじゃないの?




 ぼくはそのはり紙にひかれて、といっても、べつにやとってもらおうと思ったわけではなく、どんな人が、経験がないのに、船員になったり、コックになろうとするのか、見てみたくなり、それで、矢じるしのほうにむかって歩きだした。


関連リンク
Wikipedia 斉藤洋
コジマケン 衛星経由フフノカノワの冒険


他blogの感想・書評
極東ブログ:[書評]イーゲル号航海記 1 魚人の神官(斉藤洋)
kazgeo::10%ダイエット:「イーゲル号」読みましたよ。

長新太のチチンプイプイ旅行

2009-01-18 21:27:37 | 読書感想文
長新太のチチンプイプイ旅行
長新太
平凡社 2004


長新太ワールド炸裂の旅行記…旅行記?
旅行記じゃ…ないよね。

なんにでも生命がある、心があると信じている長新太さんだからこそ展開できる世界なんだろうな。

そんな長新太さんも、美しい娘さんには目がないらしい。
チョコレートでも…いいじゃない?




わたしは、あらゆるものに生命がある(または心がある)と、信じているので、大きなクツにしろ、下半身のようないわにしろ、仲間のように思えてしまう。


関連リンク
Wikipedia 長新太


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絵本千夜一夜:第389夜 【チチンプイプイ旅行】
児童書読書日記:追悼・長新太「長新太のチチンプイプイ旅行」

校長先生のあたま

2009-01-06 21:09:45 | 読書感想文
校長先生のあたま
長新太:さく
くもん出版 2001


まず、目を惹くのはその題名。
毎回毎回、絵本書架を見回るときに、この本が目に付いて仕方がないのです。

まあ、仕事中はいちいち読んでいる暇がなかったので、今回初めて読んだのですが…。

お話もまたインパクトが強いね…。

どこをどうしたら、校長先生が鉛筆になってしまうのか…。
みんなの心配している点も、ちょっとずれているような気がします。

神様も、もうちょっと何か…。


それにしても。
ナイフで鉛筆削るのはそんなに嫌ですか?
うちの図書館で、鉛筆削り壊れちゃった時に、仕方なくカッターナイフで鉛筆削ってたら、子どもたちがやりたがってしまって、困っちゃったんですけど…。
結構、子どもたちも楽しんで削るような気がするんですけどね。
…まあ、怪我も相当するだろうけど。

だけど、やっぱり、強制となると嫌なのかなぁ…。




たいいくの 先生が、ツカツカと やってきた。そうして、かたてで、校長先生を もちあげた。
エンピツを もつように、もったんだ。


関連リンク
Wikipedia 長新太


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ねぇ、これ読んで♪:校長先生のあたま
魔法のじゅうたん:校長先生のあたま

おやゆびひめ

2009-01-06 20:49:30 | 読書感想文
おやゆびひめ
H.C.アンデルセン:さく 斉藤洋:ぶん 西巻茅子:え
岩崎書店 2002 アンデルセンのえほん 1


この物語で、一番報われないのは、おそらく、魔法使いから赤ちゃんとして親指姫を授かった女の人。

折角授かり、大切に育ててきた親指姫を、たった一晩のうちに奪われ、それきり音信不通とは、なんと切ないことか。

親指姫は、このお母さんのことを覚えているのだろうか。
妖精の国の女王様になった後も、育ててくれたお母さんのことを覚えているのだろうか。

会いに行ったりは、しなかったのだろうか。

その後のお母さんの気持ちと、生活を考えると…とても切なくなるのでした。




 おんなの こは とても ちいさくて、
おやゆび くらいの おおきさしか なかったので、
おやゆびひめ という なまえを つけて もらいました。


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Wikipedia
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
斉藤洋


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Camelopardaalis きりん座:サンタとふしぎなながれ星

深夜のゆうれい電車 ナツカのおばけ事件簿 7

2009-01-06 20:30:16 | 読書感想文
深夜のゆうれい電車 ナツカのおばけ事件簿 7
斉藤洋:作 かたおかまなみ:絵
あかね書房 2005


正しい日本語なんて、一時的なもの。
時代が変われば言葉も変わる。

正しい言葉遣いなんて、一時的なもの。
時代が変われば、言葉遣いも変わる。

だけど、今、正しいとされている日本語を、言葉使いを知っておくことは大切なこと。
例え一時的であれ、それは「正しい」日本語なのだから。

何より、正しい日本語の方が、聞いてて気持ち良いと思う人間は、少なくない。
同様に、間違っているとされている日本語を聞いて、違和感を覚える人間も少なくない。

どうせなら、お互いに気持ちよくコミュニケーションしたいじゃないですか。




おい。おまえなど、
せいぜい『現代国語辞典』
ではないか。


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Wikipedia 斉藤洋

過去の感想文
メリーさんの電話 ナツカのおばけ事件簿 1
恐怖のろくろっ手 ナツカのおばけ事件簿 2
ゆうれいドレスのなぞ ナツカのおばけ事件簿 3
真夜中のあわせかがみ ナツカのおばけ事件簿 4
わらうピエロ人形 ナツカのおばけ事件簿 5
夕ぐれの西洋やしき ナツカのおばけ事件簿 6


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ぴかぴか日記:読書日記



セブンスタワー 第七の塔 I 光と影

2009-01-06 19:57:39 | 読書感想文
セブンスタワー 第七の塔 I 光と影
ガース・ニクス:作 西本かおる:訳
小学館 2003


第一巻。
第一巻らしく、ギクシャクした展開と、人間関係が繰り広げられます。

特に人間関係。
なんであなた達はそうも凝り固まっているのか…。

片や選民思想に囚われ、片や部族の誇りに囚われ…。
お互いに言ってることは違うのだけど、やってることは、結局同じだよね。

主人公のタル君は、主人公らしく、少しは柔軟なものの考え方ができる人間のようですので、これからのタル君の動きに注目と言ったところでしょうか。




「これはほんとうの話だ。ぼくは選民。城から来た」


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Wikipedia ガース・ニクス


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ラノベ作家への道:初めて作家になろうと思った本
気分屋ラピスの冒険記:セブンスタワー

かがやけ木と草 まどさんの詩の本

2009-01-06 19:39:25 | 読書感想文
かがやけ木と草 まどさんの詩の本
まど・みちお:著 長新太:絵
理論社 1996


植物を題材とした詩の数々。

だけど、この中のいくつの植物を、実際に知っているだろう。
どれがレンギョウ?
どれがワレモコウ?
どの木がケヤキなの?

実際の植物の姿が浮かばなければ、詩の楽しみも半減です。
作者の言いたいことも、まともに伝わらないでしょう。

まずは外に出て、野に生きる草花を、樹木を、きちんと知ることからはじめないと。




あれこそ 地球の手だ!
あれに 迎えられるたびに
私は なつかしさに ふるえる


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Wikipedia
まど・みちお
長新太

コアラゆうびん

2009-01-06 19:19:02 | 読書感想文
コアラゆうびん
斉藤洋:作 森田みちよ:絵
理論社 1997 おはなしパレード 9


カンガルーのガルーカさん。
あなた、本当に今まで友達いなかったんですか?
あなたの性格なら、すぐに友達の一人や二人できそうなものですが…。

出会いがなかったのか?
それとも、性格が強烈すぎて、友達ができなかったのか?

あと、あのストーカーは結局何がしたかったんだ?
お友達に…なりたかったの?




 ポトリ……。
 ちいさな おとに、コアラは めを さましました。


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Wikipedia 斉藤洋


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SagamiHills:コアラゆうびん(など)
えほんよむ?:コアラゆうびん

明るい表通りで

2009-01-06 18:56:31 | 読書感想文
明るい表通りで
今江祥智:著 長新太:絵
理論社 1987 地平線ブックス


5歳か…。
5歳の時、一体何を考えていましたか?

5歳なぁ。
5歳は5歳なりに、いろいろ考えてたような気もするんだけど、やはり記憶が定かではない。

三つ子の魂百まで…5歳だろうと、レディは立派なレディなのか。




 ―能力トイエバ、ココノ女ノ子ハテャーシタモンデニャーノ。アンナニ小サイノニ、イッパシノ大人ミタイデニャーカ。


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Wikipedia
今江祥智
長新太


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明るい表通りで:今江祥智の本