お久しぶりです。
用務員です。しばらくサボッておりました。今日はクマルがいまよりずっと小さかったころのことを振り返って書きたいと思います。
クマルが我が家にやって来たころ(生後38日)から、6,7ヶ月くらいまで、クマルは甘噛みがぜんっぜん治りませんでした。私たちは見聞きするすべての方法を実行しましたが、なにひとつ効かず、結局はたぶんそういう時期が来たから自然に治ったって感じでした。
クマルの甘噛みがなにをやっても治らなかったころ、私たちはちょっとした「育犬ノイローゼ」になっていたと思います。自分でも犬ごときで…と思いながらもやっぱり真剣に悩んでいました。その当時は先輩犬飼いさんたちがアドバイスしてくれるのも、ありがたく感じる場合もたくさんありましたが、「そんなん、こうこうこうしたら簡単に治るよ」とか「えー、ちゃんと噛むおもちゃあげてるぅ?」とか「こうやったら一発で治るで」とかいう感じのアドバイスには正直、“あ、そんなんもう試したに決まってまっしゃろー。お宅の犬はそれで治ったかもしれまへんけどねー、ウチのはそんなん全然ききまへんのやわー”と思ったりもして、素直に感謝できないときもありましたね。
あの頃、二人とも「もうあきらめて里親に出そうか」とか「本当にこの仔が問題犬で脳に異常がありますとか診断されたらラクやのに」とか真剣に思っていました。もちろん、二人ともクマルをどこかに捨てるなんてことは考えてなかったけど、自分たちでは飼っていけないんじゃないかというのは頭の片隅に常にあった気がします。
8ヶ月を過ぎたくらいからようやく甘噛みをしなくなったクマル。(それでも興奮すると私たちとか慣れてる人の手に歯を当てたりはしますが…)そのころから、育犬ノイローゼはすっかりなくなって、ランで会うパピーちゃんたちが私たちの手を噛んでくるのを「おー、君はまだ噛むんかー。そうか、そうかー」と微笑ましい気持ちで目を細めたりするまでになりました。「すごい噛むんで困ってるんです」とか言ってる飼い主さんにも「ウチもめっちゃヒドくてね、なにしても治りませんでした。でももう少し経つと治りますよ」って余裕の発言したりして。「もう捨てようかと悩むこともあります」っていう方にも「分かりますよー、その気持ちィでも大丈夫ですから」と治す方法のアドバイスはしてあげられないけど、共感してあげることはできるようになりました。
この間も、クマルよりずっと年上のゴールデンを飼われているおばさまと話してて、「この仔が仔犬のとき、私もう飼われへんって思ってね。もう手離そうとしたこともあったのよ」と言われたときも「ウチもつい最近までそんな感じでしたー」って共感しあったりしました。
こういうことを書くとね、愛犬家の方たちが目をキーーーッと吊り上げて、「なんてヒドイ人たちっ犬を飼う資格ないわっ」とかっておっしゃるんでしょうけどね。まぁ、そう言われても仕方ないのかもしれないんですけどねー。でも、最初っからカンペキな飼い主なんていないんですよ、きっと。飼う犬の性格によっても違うでしょうしね。ぜんぜん甘噛みなんてしなかったって仔もよく聞きますしね。でも、私たちだってね、たとえクマルを手離すという決心をしていたとしても、その辺に捨てるのでも保健所に持っていくのでもないクマルと私たちにとってより良い選択っていうのをしてたと思うんですよ。それも、もちろん平気な気持ちでするのではないしね。こんなこと書いてもいい訳としか取られないかもしれませんけどね。
結果的に私たちはクマルを手離すこともなく、(それはもちろん甘噛み最高潮のときのクマルでも目に入れても痛くないくらい愛おしく思ってたからなんですが)すっかり甘噛みも治って少しは言うことも聞くようになって、育犬ノイローゼ話も振り返れるようになったわけです。メデタシメデタシ
※写真は天使のような悪魔だったころのクマルです。
=どいな追記=
そーそーそー!懐かしいあの悩める日々・・・
今のクマルは本当にイイ子ちゃんやから(ちょっぴりウソ)うそみたいに思う。
でもあの時は、ふたりとも口には出さないけど「里親に出さなきゃいけなくなるかも」とか「これが問題犬というものなのか」とか常に考えてたもんね。
「今だから言える」やわ、マジで。
今まで飼ってきた犬にこんな激しい仔(大型犬飼いの人にも「それは酷い」って言われる位すごかった)いなかったから、色々酷いことも考えてたもんだわ。
でもきっとみんな通ってくる道なのよね~。
悩んでいる人がいたら、気持ちを共有できると思う。(噛み付きなどに限定やけど)