羊蹄学園大学社会学部講義集

北の大地に突如としてできた架空の大学。
かつてないテーマで綴る社会学とは?

佐山武雄の塾戦争第27回~太陽の罪(2)

2006-01-22 10:19:01 | 塾戦争影の第2章
(2、太陽の翳り)
さて、本日の2コマ目です。
ここから佐鳴の影の部分について語っていくわけですが…。

その前にまずは佐鳴と秀英で、静岡県内のいくつかの公立高校における合格実績を、昨春(2005年春)のデータで比較してみましょう。

(浜松市立高校〉
佐鳴…120名(合格者占有率30%)
秀英…120名(合格者占有率30%)
〈袋井高校〉
佐鳴…76名(合格者占有率27%)
秀英…67名(合格者占有率24%)
〈浜松西高校〉
佐鳴…24名(合格占有率56%)
秀英…9名(合格占有率21%)


この紹介した3つの高校はいずれも、静岡県西部にある、いわば佐鳴が強いとされてきた地域の高校です(詳細は以前の講義を熟読のこと)。
ところが、全高校を挙げて比較しているわけではありませんが、しかしこれを見る限り高校によるばらつきはありますが、かなり秀英がこの地域でトップのシェアを誇っている佐鳴に肉薄していることがわかります(ちなみに県全体の公立高校合格実績は秀英が佐鳴を上回っており、そのためか地元の有力新聞である静岡新聞や静岡放送は従来の佐鳴ではなく、秀英との連携強化にシフトしている。特にかつては静岡放送の「静岡県公立高校入試解答速報」は毎年、佐鳴がやっていたが今は秀英になっている。ちなみに佐鳴はテレビ静岡で昨春は解答速報を放映している)。
その静岡県西部ですが、秀英は昨年、北海道進出の影で佐鳴の発祥の地である浜松に、大学受験部を兼ね備えた新しく、そして巨大な浜松本部校舎を完成させています。
今後、秀英の県西部の攻勢は激しさを増すことになるでしょう。

では一時期、佐鳴が本社を置いていた名古屋市はどうでしょうか。
ここでも佐鳴と秀英、そして以前紹介した愛知県生まれの尾張地区に校舎展開している野田塾(以後「野田」とする)で比較してみましょう。

(旭丘高校〉
佐鳴…92名(合格者占有率29%)
秀英…54名(合格者占有率17%)
野田…21名(合格者占有率7%)
〈菊里高校〉
佐鳴…53名(合格占有率17%)
秀英…68名(合格占有率21%)
野田…29名(合格占有率9%)
〈向陽高校〉
佐鳴…59名(合格者占有率16%)
秀英…44名(合格者占有率12%)
野田…52名(合格者占有率14%)


この3つの高校は、名古屋市内の公立高校では5本の指に入ります。
佐鳴の広告によるとここで取り上げた3高校のうち、旭丘と向陽の2つの高校で占有率トップと言っています。
しかしここでも秀英は佐鳴に肉薄していますし、それどころか菊里高校では佐鳴を抜いています。
野田も同様にかなり健闘しています。

発祥の地である静岡県西部、絶対の地盤だったはずの名古屋市、このどちらでも佐鳴はシェアを喰われている事が明らか、というわけです。
更にこの冬から佐鳴の独壇場である、愛知県三河地方西部、すなわち安城市や刈谷市方面に秀英は進出を開始しました。
「進出できる」と秀英は自信を持ったのです。

光の第2章で私は佐鳴を「太陽のような塾」と評しました。
しかしその太陽が月であった秀英の自信とともに、ここにきて翳っているのです。

佐鳴の勢いはなぜ翳ったのでしょうか。
その原因を探ると、佐鳴の影の部分が見えてくるのです。

今日はここまで。
次回はその影を丹念に語っていきます。
それでは、また。
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佐山武雄の塾戦争第26回~太陽の罪(1)

2006-01-22 10:18:49 | 塾戦争影の第2章
(1、イントロダクション)
こんにちは。
今日も2コマです。

ここ最近アクセスが増えている割に何の書き込みも反応もないのが怖いですが(そういう類は大歓迎です。)…とにかく今日からいよいよ「影の第2章」です。
ここでは佐鳴についての掘りさげをしていきます。

以前、佐鳴が浜松を発祥の地とし、静岡全県に校舎展開した後、愛知全県に校舎展開し、岐阜や石川、そして大阪にも校舎展開しているということを紹介しました。

それはまさに「光」の部分であり、表層でした。
ということで、ここでは影の部分について触れていくのですが、その前提として私は佐鳴に対していくつかの疑問点を持っています。

そこから話を進めていきます。

で、イントロダクションではおなじみの関連写真資料ですが…えぇと、掲載可能な手持ちの写真資料がありません!
そこで、どうしようかと思案した結果、ちょっと佐鳴関連のホームページを紹介します。
…といっても佐鳴本体のホームページを紹介したところで面白くないし、悪口批判の類いが書いてあるようなところを紹介するのもよろしくないですから…まぁ一味違った関連のものをお教えしましょう。

まずはこれ!
佐鳴の名古屋本部の地下にある「モダン懐石 那由多」の紹介ページです。
えぇ…名古屋の中心部にある高級料理店です。
料金がバカ高い!
このようなところに佐鳴の方々は末端の人まで足しげく通えるのでしょうか。
…ということも今後のこの講義のテーマになるわけですが…

前にも紹介しましたが下の写真が名古屋本部ですから、この地下にあるんですね。



同じようにこれもそうですね。
「美楽和彩ダイニング 水干」という飲食店の紹介ページですが、この店も佐鳴の大阪本部1階にあります。
和風創作料理だそうですね。

ところで…マンション・ホテルの耐震偽造で世間は大騒ぎですが、塾の建物はどうなのでしょうか。
その前に生徒の健康を害するようなことにはなっていないのでしょうか。
…ということで、このようなところで、佐鳴の名前を見ることができます。
まぁ、子供を預かる以上、当たり前と言えば当たり前なのですが…

…とりあえずこんなところです。
これ以上紹介するとキリがないですし…

それでは早速、新しい章の内容に入っていきましょう。

それでは、また。
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