いちご畑よ永遠に(旧アメーバブログ)

アメーバブログ「いちご畑よ永遠に(旧ヤフーブログ)」は2023年7月に全件削除されましたが一部復活

日本のデジタルガラパゴス~マイナ保険証の失敗(ゲスト青野慶久さん)

2024年05月02日 18時39分01秒 | 社会

J-LIS(地方公共団体情報システム機構)とITゼネコンの癒着体制

日本のデジタルガラパゴス~マイナ保険証の失敗(ゲスト青野慶久さん)

【児玉龍彦×辻野晃一郎×金子勝の未来への対話】2024年4月28日 デモクラシータイムス

 

おなじみ金子勝、辻野晃一郎、児玉龍彦に加え、サイボウズの青野慶久さんが登場。

使用率5%のマイナ保険証をまだ強要しようという政府、利便性も安全性も実感できない国民と医療機関。いったい誰がトクするんでしょうか。使う人のニーズに合わせて、どうしたら安全で使い勝手の良い保険証になるかを考えていたらこんなことにはなりません。背後にある日本のガラパゴス思考のコペルニクス的転換の必要にまでさかのぼって、あるべき姿を語ります。SONYとGoogleの経営者だった辻野さんといまや身近な自治体や職場で使われるキントーンの生みの親 青野さんの経験、批判は必聴です。

2024年4月16日 収録

 

日本をいま一度せんたくいたし申候。(抜粋)

【2023.10】金子勝(淑徳大学大学院客員教授・慶應義塾大学名誉教授)

未来の産業を育てるには改革が必要だ

2015年に官僚の天下りと政治献金が復活して以降、自民党に政治献金し、国が運営する事業に献金企業が担っていき、それによって時代遅れの経団連企業が「救済」され、その結果、先端産業への新陳代謝を妨げるようになっている。

アベノミクスの弊害が日本の産業の本体を腐らせており、財政赤字は止まらず、貿易赤字が定着するようになっている。憲法違反の財政民主主義無視を改め、イノベーションを引き起こす本質的な制度改革が求められている。

(3)日本の情報産業衰退は深刻である。いまや半導体で遅れ、クラウドで遅れ、生成AIも遅れようとしている。マイナンバーカードによる「デジタル・ガバメント」は、さらにこうした遅れを加速させている。

保険証廃止延期法案は最大多数の最大公約を示した法案である。日本の情報技術と情報産業を発展させるには、マイナンバーカードは基本設計からを一から見直すべきである。カードの欠陥が極めて問題であるだけでなく、多数の紐付けも間違い、医療や薬の個人情報保護の無視も大問題である。

まずJ-LIS(地方公共団体情報システム機構)の解体的出直しを行い、開かれた競争システムを採用すべきである。そのうえで、多数の紐付けを止め、独自のOS(オペレーティング・システム)で一つ一つ丁寧なシステムを組んでいく。古臭い欠陥カードを廃止し、スマートホンに一つ一つのシステムを個人が選んで使えるようにしていく。

医療DXに関しては、地域単位で中核病院、診療所、高齢者施設、在宅医療、看護介護,薬局でネットワークを組み、自分の医薬情報に誰がアクセスしたかを知る権利を保障しつつ、訪問看護・介護の情報を共有する仕組みを作る。

同時にブロードバンドで検査測定を自己管理できるデバイスを開発する。国が医療情報を集約できる膨大な演算能力を築き、個人情報管理を徹底的に保護しつつ医薬品開発に活用できるようにする。

 


青森市小牧野遺跡保護センター②縄文時代の墓制 山野峠遺跡の再葬土器棺墓

2024年05月02日 14時17分41秒 | 青森県

青森市小牧野遺跡保護センター(縄文の学び舎・小牧野館)。青森市野沢字沢部。

2022年9月29日(木)。

世界遺産「北海道・北東北の縄文遺跡群」の一つである小牧野遺跡の北約1.5㎞にある旧青森市立野沢小学校を改修した小牧野遺跡のガイダンス施設であるが、青森市域の埋蔵文化財センター的な存在でもある。

山野峠(さんのとうげ)遺跡の再葬土器棺墓。

縄文時代の墓は、一般的に地面に穴を掘って埋葬したものが多いが、縄文時代後期前半に特殊な埋葬方法が現れてくる。その方法とは、遺体を一度土葬して、再びその墓を掘って骨を取り出し、それを甕形土器に入れて再埋葬するものである。考古学ではそのように埋葬された墓を、『再葬土器棺墓』と呼んでいる。

国道4号線東バイパス久栗坂トンネルの上に山野峠遺跡があるが、昭和8年に峠の東側斜面から、12個の甕形土器が石室に入った状態で発見され、そのうちの6個から人骨が発見された。人骨は大人のもので、しかも火葬されたものではなかった。その後、西側の斜面から平石を組み合わせた石棺墓が、一列になって7個発見された。このことから、遺体は最初この石棺に埋葬され、のちに甕形土器に収められて再埋葬したものと考えられた。

倉石村薬師前遺跡で発見された再葬土器棺内部の人骨は、一番奥に頭骨があり、それを囲むように腕と脚の骨が立てかけられていた。その様子は、あたかも出産間近の母胎内の胎児の姿勢に似ていた。

再葬土器棺墓』は、土器を母親の胎内に見立て、人骨を胎児の姿勢に組み立てて再埋葬していることから、縄文人が、死者の再生を希求した行為と考えられている。また、この特殊な埋葬方法は、村の指導者など、特別な身分の人の死に際して行われたと考えられており、これまでのところ青森県を中心に秋田・岩手両県北部で多く発見されている。

【考古部会執筆編集員 葛西勵】※『広報あおもり』1998年9月1日号に掲載

青森市小牧野遺跡保護センター①小牧野遺跡の墓・出土品


青森市小牧野遺跡保護センター①小牧野遺跡の墓・出土品

2024年05月02日 10時48分38秒 | 青森県

青森市小牧野遺跡保護センター(縄文の学び舎・小牧野館)。青森市野沢字沢部。

2022年9月29日(木)。

青森市小牧野遺跡保護センターは、世界遺産「北海道・北東北の縄文遺跡群」の一つである小牧野遺跡の北約1.5㎞にある旧青森市立野沢小学校を改修した小牧野遺跡のガイダンス施設であるが、青森市域の埋蔵文化財センター的な存在でもある。

小牧野遺跡は、定住成熟期前半の環状列石を主体とする祭祀遺跡であり、丘陵地域における生業と祭祀・儀礼の在り方を示す重要な遺跡である。

小牧野遺跡は、縄文時代後期前半の環状列石(ストーン・サークル)を中心とする遺跡で、八甲田山西麓に広がる荒川と入内川に挟まれた、青森平野を一望できる標高80〜160メートルの舌状台地上に立地する。後背地には落葉広葉樹の森が広がっていた。

環状列石は、遺構の中で最も高いところに斜面を平らに造成して作られた。環状列石のほかに、捨て場や湧水遺構、土坑墓群や土器棺墓なども発見されている。

環状列石に隣接する墓域や捨て場を中心に、土器や石器のほか、土偶やミニチュア土器、動物形土製品、鐸形土製品、三角形岩版、円形岩版など、祭祀的要素の強い遺物が出土している。特に三角形岩版は400点以上も出土しており、環状列石を中心に祭祀・儀礼が行われたものと考えられている。

土坑墓周辺から大量の土器が発掘されている。縄文時代後期の大型壷形土器(土器棺)・赤色切断壷形土器をはじめとする十腰内1式土器・石器・石製品(三角形岩版等)・土製品(土偶・鐸形土製品等)のほか、列石内の覆土から北海道特有の続縄文時代の土器が出土している。

 

青森市 世界遺産・小牧野遺跡 縄文時代後期のストーンサークル