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新潟県佐渡市 史跡・佐渡金山 道遊の割戸

2024年03月04日 15時55分10秒 | 新潟県

史跡・佐渡金山。新潟県佐渡市下相川。

2023年10月2日(月)。

宿根木を、13時45分ごろに出て、14時50分ごろ佐渡金山の駐車場に着いた。ここも観光客は多い。駐車場に、坑道内は10度前後と寒い、という注意書きがあったので、服を重ね着した。

国の史跡「佐渡金銀山遺跡」に指定されているのは、「道遊の割戸」(どうゆうのわれと)、「宗大夫間歩」(そうだゆうまぶ)、南沢疏水、大立竪坑櫓、間ノ山搗鉱場(あいのやまとうこうば)などの採鉱関係の遺構・遺跡、佐渡奉行所跡、旧時報鐘楼、旧御料局佐渡支庁庁舎などの経営関係遺跡、また、佐渡鉱山の開発に功のあった佐渡奉行大久保長安の建てた大安寺である。

史跡 佐渡金山の坑道の総延長は約400 kmに及ぶが、そのうち約300 mが株式会社ゴールデン佐渡により観光ルートとして有料公開されている。観光坑道は、コースが分かれているが、道遊坑(近代コース)、宗太夫坑(江戸時代コース)などが基本である。

手掘り坑道内に、採掘風景を再現した人形が70体あまり設置されている宗太夫坑(江戸金山絵巻コース)を選択。終点にある展示資料館も見学できる。

国史跡「宗太夫坑」は江戸時代の初期に開削された手掘り坑道である。佐渡金山最大の鉱脈「青盤脈」の西端に当り、坑道は大型で、江戸時代の採掘の特徴である「将棋の駒形」の坑道、斜坑、小型の探索坑道、空気を入れる為の煙穴などが数多く残されている。

水上輪。開山から90年足らずで、坑道は海水面以下までに達した為、「宗太夫坑」では常に排水作業が必要であり、水との闘いの連続であった。

水上輪と呼ばれる木製の機械を使い、排水作業を行った。

採掘現場。採掘現場の様子。鏨(たがね)と槌(つち)と呼ばれる道具で固い岩盤を掘り進んだ。採掘作業を行うのは金穿大工(かなほりだいく)と呼ばれる技術者で、金生産の最前線を担う花形のポジションであった。

ブラタモリのロケ場所。

間切改(けんぎりあらため)。間切改の様子。坑道が発注した仕様通りに掘られているか、どれだけ掘り進んだか等の検査を受けている所。頭に付けているのが「てへん」と呼ばれる紙の「こより」を固く編んで作った安全帽で、役職の者だけに許されていた。

やわらぎ。江戸時代から伝わる、金山独自の神事芸「やわらぎ」。山の神の心を「なごめ」、「やわらげる」と共に、硬い岩盤に「やわらぎ」を求めて祈る意味に由来しているといわれている。

展示資料館。純金延べ棒の取り出しにチャレンジしたが、動かなかった。

模型で見る佐渡小判を作るまでの工程。

①鉱石を選別する工程

②選別された鉱石を牛で運ぶ工程

③鉱石を細かく砕く工程

④鉱石を石臼ですり潰す工程

⑤鉱石を水で流して選別する工程(ねこ流し)

⑥金鉱石を溶かす工程

⑦金銀と塩を一緒に焼いて塩化銀を作る工程

⑧金を圧延して延べ板にする工程

⑨小判を作る工程

⑩小判に刻印する工程

佐渡奉行所。金脈の発見により、佐渡は天領(幕府の直轄地)となり、江戸幕府は1603年、相川に「佐渡奉行所」を置き、金銀山と佐渡一国を治めた。

佐渡奉行所には、金銀山の管理と行政を行う役所(御役所)と、金や銀を選鉱する工場(勝場(せりば))、奉行の住まい(御陣屋)があった。

南沢疎水坑道の体験模型。

南沢(みなみざわ)疏水。相川町南沢町。佐渡鉱山最長の地下排水坑道。坑内の溜り水を相川湾へ流し捨てる目的でくり抜かれ、南沢水貫間切(みずぬきけんぎり)ともよばれた。町のほぼ中央部江戸沢町の大安寺上手の通称滝ノ下に昇降口がある。佐渡奉行荻原重秀の裁断で、元禄4年(1691)起工し、同9年完成(佐渡年代記)。長さは922mで、同14年にも追加工事があり、総延長は1.2km。全工程とも岩盤をくり抜いてある。岩質は水金沢凝灰岩・安山岩・吹上流紋岩・庚申塚溶結凝灰岩からなり、硬い流紋岩と安山岩が55%を占める。

「道遊の割戸」(どうゆうのわれと)を間近に見るためには、少し歩かないと行けないようだ。そこで、簡単に見るためにはと、展示資料館の職員に尋ねると、第3駐車場から見えるということのなので、帰路立ち寄って眺めることができた。

尖閣湾揚島遊園に向かうと、すぐに史跡・佐渡奉行所の前に着いた。

史跡・佐渡奉行所。佐渡市相川広間町。

佐渡奉行所には、金銀山の管理と行政を行う役所(御役所)と金や銀を選鉱する工場(勝場)、奉行の住まい(御陣屋)などがあったが、昭和17年の火事によりすべて焼失した。2000年に「御役所」部分を復元。加えて、金銀を精製する「寄勝場(よせせりば)」の機能を併せ持つ、佐渡特有の奉行所の形態を忠実に復元し、御役所は2001年から、勝場は2004年から公開している。

新潟県佐渡市小木 たらい舟 重伝建・宿根木集落