
<チャンクの階層化>
◆マジックナンバーとチャンク (マジックナンバー②)
290:【デザインのコツ・デザインのツボ 100連発!】第90発 デザインワーク
こんにちは!
「工業デザイン相談室」の木全(キマタ)です。一般の方に向けて工業デザインのエッセンスについて書いたり、デザイナーとの付合い方などについて書いています。御相談がありましたら、コメントをくださいね。コメントによるご質問には基本的に無料でお答えいたします。
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記事の目次
デザイン相談室の目次 デザインの考え方と運用について
デザインのコツ・ツボの目次 商品企画とデザインワークについて
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■マジックナンバー その2
昨年、モノマガジンを発行しているワールドフォトプレスのムック「デザインがわかる6号」に書いた記事を、数回に別けて転載します。
一回目は「マジックナンバー7±2」です。
ムック「デザインがわかる」誌上では、たくさんの写真で実例を示しながら説明しています。残念ながら、このブログではそれは難しいです。
ご興味がおありでしたら、ムック「デザインがわかる6号」をご購入ください。
ムックにあわせて文体が普段と違います。その点、ご了承ください。今回は2回目です。
■マジックナンバーとチャンク
マジックナンバーを理解するためには、人間の記憶の方法について少し解説が必要になる。
人は、情報を「チャンク(かたまり)」にして記憶する傾向がある。例えば、芸術の都パリの位置を思い出すときに、世界地図を思い浮かべ、ヨーロッパの形を思い出し、フランスの位置を思い出して、パリの場所を特定する。特定できなくても、パリが北アメリカ大陸にないことは思い出せるはずだ。
このとき頭の中に想起された世界地図やヨーロッパの形が「チャンク(かたまり)」だ。
人は情報を関連性のあるチャンクに整理して覚える。
そして、マジックナンバーは人が短期間に覚えられるチャンクの数のことだ。
パッと見てすぐに認識したり、短期記憶するためには、情報のチャンクを5~9個(7±2個)もしくは、3~5個(4±1個)にすればよい。
1・2・3など数字の場合は、その一つずつが1チャンクだが、言葉であれば「プロ野球」「ヨーロッパ」「フランス」などが1チャンクになる。
数学のルート5「2.2360679」を暗記する際に「富士山麓オウム鳴く」と覚えた方もいるだろう。「2.2360679」を数字のまま覚えようと思うと8チャンクだが、「富士山麓」「オウム」「鳴く」だと3チャンクとなり覚えやすくなる。
数字を語呂合わせにすると覚えやすいのは、チャンクが少なくなるからだ。
また、電話番号のの十桁をそのまま覚えるのは難しいが、三つのチャンクに分割して「0△」「5△32」「98△6」とすると覚えやすくなる。
実は、電話番号の覚え方については、もう一ひねり効いている。上の説明では、電話番号を「0△」「5△32」「98△6」と区切っただけでは、チャンクの数(数字の数)は減っていない。
しかし、人はチャンクを階層化して記憶することができる。「0△」は数字が二つあるので2チャンクだが、これをまとめて1チャンクとして記憶できるのだ。
同じように「5△32」と「98△6」もそれぞれ1チャンクとして記憶できる。
だから「0△」「5△32」「98△6」と区切っただけで10チャンクだった数列が3チャンクになるため覚えやすく感じるのだ。
我々は5~9個(または3~5個)のチャンクしか記憶できなくても、チャンクを階層化することで意外と多くの記憶をすることもできる。
ただし、マジックナンバーは「短期記憶できるチャンクの数」であり、長期記憶はまた別の話になる。従って、舞台俳優がセリフを覚えるときの記憶方法は、マジックナンバーとは関係がない。
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一回目は「マジックナンバー7±2」です。
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■マジックナンバーとチャンク
マジックナンバーを理解するためには、人間の記憶の方法について少し解説が必要になる。
人は、情報を「チャンク(かたまり)」にして記憶する傾向がある。例えば、芸術の都パリの位置を思い出すときに、世界地図を思い浮かべ、ヨーロッパの形を思い出し、フランスの位置を思い出して、パリの場所を特定する。特定できなくても、パリが北アメリカ大陸にないことは思い出せるはずだ。
このとき頭の中に想起された世界地図やヨーロッパの形が「チャンク(かたまり)」だ。
人は情報を関連性のあるチャンクに整理して覚える。
そして、マジックナンバーは人が短期間に覚えられるチャンクの数のことだ。
パッと見てすぐに認識したり、短期記憶するためには、情報のチャンクを5~9個(7±2個)もしくは、3~5個(4±1個)にすればよい。
1・2・3など数字の場合は、その一つずつが1チャンクだが、言葉であれば「プロ野球」「ヨーロッパ」「フランス」などが1チャンクになる。
数学のルート5「2.2360679」を暗記する際に「富士山麓オウム鳴く」と覚えた方もいるだろう。「2.2360679」を数字のまま覚えようと思うと8チャンクだが、「富士山麓」「オウム」「鳴く」だと3チャンクとなり覚えやすくなる。
数字を語呂合わせにすると覚えやすいのは、チャンクが少なくなるからだ。
また、電話番号のの十桁をそのまま覚えるのは難しいが、三つのチャンクに分割して「0△」「5△32」「98△6」とすると覚えやすくなる。
実は、電話番号の覚え方については、もう一ひねり効いている。上の説明では、電話番号を「0△」「5△32」「98△6」と区切っただけでは、チャンクの数(数字の数)は減っていない。
しかし、人はチャンクを階層化して記憶することができる。「0△」は数字が二つあるので2チャンクだが、これをまとめて1チャンクとして記憶できるのだ。
同じように「5△32」と「98△6」もそれぞれ1チャンクとして記憶できる。
だから「0△」「5△32」「98△6」と区切っただけで10チャンクだった数列が3チャンクになるため覚えやすく感じるのだ。
我々は5~9個(または3~5個)のチャンクしか記憶できなくても、チャンクを階層化することで意外と多くの記憶をすることもできる。
ただし、マジックナンバーは「短期記憶できるチャンクの数」であり、長期記憶はまた別の話になる。従って、舞台俳優がセリフを覚えるときの記憶方法は、マジックナンバーとは関係がない。
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