木全賢のデザイン相談室

デザインコンサルタント木全賢(きまたけん)のブログ

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メンタルモデル

2010年01月26日 | 人間工学と認知科学(コツツボ)
<コンピュータのデスクトップ画面>


◆メンタルモデル
298:【人間工学と認知科学】第98発


 こんにちは!
 デザインコンサルタントの木全(キマタ)です。一般の方に向けて工業デザインのエッセンスについて書いたり、デザイナーとの付合い方などについて書いています。御相談がありましたら、コメントをくださいね。コメントによるご質問には基本的に無料でお答えいたします。

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メンタルモデル

 「メンタルモデル」とは、「人は長い間の経験によって様々なパターン(メンタルモデル)を頭の中に作り上げており、製品を操作する際もそのパターンをあてはめようとするため、使いやすくするには、操作方法や結果の現れ方を、見慣れたパターンに近づけたほうがよいということ」です。

 コンピュータのGUI(グラフィカルユーザーインターフェイス)には、メンタルモデルをはじめ、認知科学のノウハウがぎっしり詰まっています。

 画面をデスクトップと呼び、いらないデータを削除するときは、ゴミ箱のアイコンにドラッグします。このメンタルモデルは大変よくできています。

 人はできる限り今までの経験に照らし合わせて行動しようとします。経験の蓄積でできあがった標準的なパターンがメンタルモデルです。

 コンピュータ内部に机やゴミ箱があるわけではないですが、画面を机の上になぞらえ、いらないものをゴミ箱に捨てるように見せることで、作業感覚が日常生活のメンタルモデルに一致して、操作ミスなく、違和感なく行動でき、結果も理解できます。

 同時に、メンタルモデルは我々の行動を規制する場合もあります。

 私は、マッキントッシュでCDを「取り出す」際に、画面上のゴミ箱に「捨てる」ことに、かなりの間違和感がありました。「取り出す」ことと「捨てる」ことは全く違う行為だからです。そのくらい、メンタルモデルは強力なものです。

 素人にデジタルカメラのすべての機能が使いこなせないのは、絞りやシャッタースピードや被写界深度などもともと写真を写すために必要なメンタルモデルを素人が持っていないことに起因するのかもしれません。デジタルカメラも一つの筺体で何でもできるより、一眼レフと使い捨てカメラのように分化するほうが、ユーザーのためにはよいのでしょう。



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