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映画「風立ちぬ」

2013年08月18日 12時21分56秒 | ビデオ・映画・DVD・本
宮崎駿監督の映画「風立ちぬ」を見てきました。(ネタバレあり)

実在した零戦の設計者だった堀越二郎を主軸におき、
題名は堀辰雄さんの小説「風立ちぬ」に由来、
いろいろな要素を盛り込んだファンタジー色の強い話になっていました。

主人公二郎の夢の中で、二郎が尊敬するイタリアの設計家カプローニ伯爵が出てきて、
「ここは私の夢の中のはずだが…」といわれ、
二郎は「僕の夢でもあります」という場面があります。
夢の中なので、動きや行動がコミカルで笑えます。

ただ、この主人公のいう「美しい」というセリフが、
とても耳に残っています。
鯖の骨の流線形に、飛行機の羽の流線形を重ね、思いを馳せます。
飛行機に、「美しさ」を求めることが、
今日の技術の進歩につながったんだろうなーと思います。

宮崎駿監督の作品で好きなのは、風の流れや、雫の動き、
雲の流れや、空の蒼さの表現の仕方です。
今回も、たっぷり描かれています。

そして今回の作品では、今の私たちが移動に使う飛行機の、
客を載せる前の時代……
戦闘機としての役割を、大きく担っていた当時の飛行機の設計者たちの物語です。

声の出演で、脇を固める人たちの中で、
ひときわ私の意識を集中させたのは、
友だち(ライバル?)の本庄を担当した西島秀俊さんの声。
いつも役柄的に、“どーでもいいでしょ”的な、
いー加減な(いい意味で力の抜けた)話し方が多い中で、
この役では、ズバッと物事をはっきりという、男らしさや、
物怖じしない感じが出ていて、二郎との性格の差がうまく表現できていました。
すごくいい声で、いい味を出していました。
他にも西村雅彦さん、大竹しのぶさん、竹下景子さん、風間杜夫さん、國村隼さんなど、
豪華な面々。

今までの、子ども向けの映画ではなく、
大人達に向けた映画だと、私は思いました。

この夏、大人が見て損のない映画だと思います。
飛行機好きな方、ぜひどうぞ。

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