歓待ということ

http://blog.tatsuru.com/2022/11/24_0846.html 

　内田先生がいいこと言ってるな、と言うのをさらに深掘りさせてもらうと、憲法９条の問題でも死刑廃止の問題でも、僕の信念に通底するものがある。 
　憲法９条的には、丸腰になれとまでは言わなくても、結局防衛費を増やすなんてのは周辺国に対して脅威を与えて敵を増やすことにしかならない、つまり北朝鮮という見本がいながら、その真似をするのは愚か以外の何者でもない。現実的に軍隊を減らすことが難しいからと言って、宣言としての９条をなくしたら、鎌倉殿みたいな血で血を洗うような世の中に逆戻りする。 
　死刑廃止の問題にしても、犯罪者を懲らしめて犯罪を減らす方法を考えるならば、そもそも司法が人を殺すことなのだから、死の刑罰が犯罪抑止になる、と言うのは実は矛盾を生み出している。歓待の話は、「罪を憎んで人を憎まず」に通じる。 
　文明と言うのは、単純な力関係ではなく、「尊厳」が人類を進化させてきたのだ、と言うことをもう一度考えるべきである。