しんちゃんの大工日記・2

三重県で伝統工法による無垢材と土壁の
家作りをしています。
奮闘中の棟梁の姿を嫁が綴っています。

大好きな友人達・・・・

2009-06-29 06:32:13 | 嫁のつぶやき
無垢の木でつくる 【伝統工法 土壁の家】。
現場は 裏返し塗り工程を終え 只今 乾燥中です。



棟梁は、乾燥中の間 お待ちいただいていた他の現場にあちこち走り回っています。





ということで

今日のブログは、大工ブログから大きく脱線して
【嫁のつぶやき】 です(笑)











棟梁のところにお嫁に来て 今年の秋で14年。

始めの3年程は、なれない土地や環境のなかでじたばた。
その後は 3人の子供の子育てでじたばた。

ようやく自分の今いる位置をじたばたせずにゆっくり
自分自身が確認できるようになってきたのは
ほんのここ2,3年くらいです。

落ち着いて自分のまわりを見渡してみると
じたばたしてたその間に、
自分のまわりには沢山の大好きで大切な友達が沢山出来ていました。

全然気持ちの【余裕】というものがなかった【じたばた時代】を
なんとか乗り越えられてきたのも 
そんなこちらで出来た大好きで大切な友達達のおかげでもあります。







そして
その【じたばた時代】と比べるとほんの少しだけ【自分自身】をゆっくり見直すこと出来るようになってきたこの頃は


そんな大好きな友達達から 
色んなものを学ぼう。吸収しよう。刺激しあおう。
そんな風に強く思うようになってきました。








嫁が大好きな友人の中の一人に、こうして自宅の庭で 
チャボを飼って卵をとったり
ヤギのお乳でチーズを作ったり
安心なお米や野菜を作ったり、パンを焼いたり
薪ストーブで使う薪を山からチェンソーでとってきて薪を割ったり
そんな暮らしをしている素敵な女性がいます。

(Yさーーん! 今日のブログの主役は大好きな貴方よーーー♪)





そんな暮らしを聞いて
「素敵だわ」「あこがれるわ」
なんて言うのは 本当に簡単です。

でも実際は、【素敵】とか【憧れ】とかそんなものだけではなく
本当にその暮らしや生き方をしていくためには

私達が想像している以上の【たくましさ】や【強さ】や【ブレなさ】が
必要なのです。

そして彼女が本当に素敵だと思うのは 
その【たくましさ】や【強さ】や【ブレなさ】だけではなく
周りの人を包み込む【優しさ】や【広さ】や女性としての【美しさ】があることです。

(Yさーーん。メロンパン目当てじゃないよー(笑)本音だよーー。)








青年海外協力隊で色んな国での人々の暮らしや生き方を目の当たりに見て
実際に経験してきた彼女の話は、本当に学ぶべきことが山のようにあります。

自分の持っている価値観、今の子供達の価値観、日本という国の価値観。
そういうものを改めて考えさせられます。


色んな国の話、子育ての話、野菜の話。
そして数年前から彼女が始めている炭つくりの話。

沢山沢山聞きたくて、沢山沢山学びたくて 最近 よく彼女のもとに訪れています。




この日は 1週間ほど前から焼き始めた炭焼きのフタを締める日。
ある一定の温度に達したら窯に土のフタをしめるのだそうです。

 

里山をきれいにしたい・・荒れ果てた山林をきれいにしたいと願う彼女は
ゆくゆくは山林の放置された間伐材を焼いて炭にして近くに流れる川にいれて
山と川をきれいにしたい・・と語ってくれました。

私達のそして子供達の大切なふるさとになっていくこの里山。
今から育っていく子供達が学ぶべきことはワークブックや塾だけの世界だけでなく
この里山の自然の中にも沢山あると私もいつも思っています。






窯にフタをしてから約十日ほど。
この日は、焼いた炭をいよいよ窯から出す日です。

この日は、これまた大好きな友人ファミリーも誘って
始めて子供達も連れて炭出しのお手伝い(になっていたかどうかは定かではないけれど・・)



私は炭のことは全くの素人なのでわかりませんが、この日窯からでた炭は
とっても良い炭だったとのこと。良かったーー。



炭出し初体験の子供達も 汗と炭で顔も手足も真っ黒になりながらも
とっても楽しそうにしていました。













今の子供達って(大人も)忙しすぎる。

道草したり寄り道したり 時には回り道したり・・・
そんな事から学ぶことだって 沢山あるのになぁ。

自然いっぱいの環境の中にいるのに・・もったいないなぁ。




でもそういう道草や回り道こそが、時間の無駄でもったいないって
思う人もいるのも事実。

それはそれでひとそれぞれでいいと思う。







でも私は これからも いっぱい道草や寄り道しながら
大好きな友人や尊敬する友人達から
沢山のことを学んだり、
背中を押してもらったり
時にはくだらない話に大きな口をあけて笑ったり・・
そんなことを繰り返し重ねていきながら

この自然いっぱいのふるさとで共に
みんなで明るく楽しいおばちゃんに 
そしておばぁちゃんになっていきたいなぁ・・って思ってます。








ブログにのせていい?と聞いたらいいよいいよって言ってくれたので
今日は大好きな友人の一人をご紹介させていただきました。

そしてそんな大好きな彼女のブログはこちら「天使のひるね」


Yさーーん。
又 遊びに行くねーーー。ありがとうね。








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「海の女」への道はまだまだ果てしなく遠いのであった・・

2009-06-24 08:18:15 | 釣りバカ日誌
今日はしんちゃん一家の釣りバカ紀行です(笑)




嫁や子供達には、【釣りの師匠】、又は【海の師匠】がいます。
それは じいちゃんのお兄さんで子供達からみれば【おじさん】にあたる人です。
70代後半のおじさんは、今でもタコ漁に出かけたり、かご漁をしたりしています。

子供好きなおじさんと海大好き子供達は大の仲良し。

おじさんを見つけると「はるおじちゃん」「はるおじちゃん」と寄っていき、
おじさんは 「うほほ」「うほほ」と笑います。

この日も、家の裏の海で子供達と釣りをしているとおじさんが来て
「舟で釣りに連れったるわ」とのことで、子供達は大喜び!







        海の師匠 「はるおじちゃん」





この春から野球チームに入った長男の背中は 「打率3割キープ」(笑)







ああぁ  この醍醐味よ。

これこそ 【われは海の子】 よ。(子供達のこと)

これこそ 【海の女】よ。(嫁のこと)(笑)






























・・・と



ここからなぜか 画像が一枚も残っていません。



肝心の釣りの成果の写真や楽しそうな子供達とはるおじゃんの姿の写真も
一枚も残っていません。











そうです。
最後の写真を撮った後

嫁はひどい船酔い状態に陥ってしまい 半分意識朦朧状態・・。
舟を上がる時は、もうヘロヘロ状態でした。











【海の女】と名乗るには





まだまだ数十年はかかりそうです(苦笑)














*本来はライフジャケット着用が絶対必要です。



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地域にしっかりとした根が張れるように・・・

2009-06-23 06:27:49 | 家造りへの想い
うちの工務店は棟梁一人の小さな工務店です。
もちろん【営業】という部署もなければ【営業マン】という人もいません。


真面目に誠実に丁寧に
コツコツと一つ一つの仕事を積み上げていくこと。

そしてその仕事を一人でも多くの方に見ていただくことが

間違いのない、嘘のない
確実な営業なのだ・・というのが棟梁の気持ちです。




そして 正直に言うと


棟梁も嫁も 
どちらかというと 【営業する】というのが苦手なタイプだと思います。

嫁もこうしてブログなどでは、頑張って発信していますが、
いざ自分の周りの人に、自分の言葉で自分の口で 
うちの工務店をアピールしろ・・となると、途端に借りてきた猫のように
しどろもどろになってしまいます。
(そしてこのようなブログを書いていることすら本当に親しい友人にしか話せなかったりしています)







でも
地域の一人でも多くの方にうちの工務店のことを知っていただきたい
という思いはずっと強くあります。















というわけで





今回 初の試みとして 現場にこのような幕を貼られていただきました。













素人ながら、キャッチフレーズもいくつか考えたりもしたのですが
最終的に、自分達が本当に伝えたい言葉を並べただけのストレートなものにしました。

(このキャッチフレーズに決めてからはブログでも繰り返し使っているので
このブログを読んでくださっている方達にはもう聞きなれたフレーズかもしれませんね)







こういう事に慣れていないので
幕が初めて貼られた日には、なんだかとてもドキドキして
意味もなく何度も車で現場の前の道を走って
何回も何回も確認してしまいました。











いつも読ませていただいているブログの中で 
頑張る勇気がいただけるこんな言葉がありました。






【地道にコツコツやってらっしゃる経営者の方々も、
もっともっと自信を持ってアピールしてください。



あなたのやり方も否定はしません。
でも私は私のやりかたでやります。さようなら。



くらいな姿勢で、地道街道を堂々と歩いてくださいね】






大手には大手の良さがあり

私達のような小さな地域密着型工務店には
小さな地域密着型工務店の良さがあると思います。






地域にしっかりした根がはれる工務店を目指して
これからも誠実に、自分達のペースで
頑張りたいと思います。







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荒壁の裏返し塗り

2009-06-22 08:19:03 | 土壁
無垢の木でつくる【伝統工法・土壁の家】。
現場は、土葺きによる瓦葺きが終わり 次の工程に進みます。


瓦屋さんが現場に入ってもらっているうちに、良い感じに乾いた荒壁の
次は裏返し塗りの工程に入ります。




しんちゃん棟梁、この日も左官屋さんの土差し役です。
(前回の失敗をすっかり忘れこの日も棟梁に白Tシャツを出してしまった嫁)(泣)




熟練された左官屋さんの手によって、次々と荒壁が塗られていきます。


この日 現場に左官の親方さんと一緒に来てくださったこちらのMさん。 

「Mさんはな、ものすごく喋りがおもろて、兄さん(親方の兄さん)との二人のかけあいを
現場で聞いとると まるで 漫才やで」

と棟梁は言ってます。


明るくなごやかな現場の雰囲気は
「お家造りは本当にチーム力なんだな」と改めて感じます。


うちの工務店は、本当に支えてくださっている職人さん達に恵まれて
幸せです。







木と土の家は、
沢山の職人さん達の手によって 順調にその力強いさを創り上げていっています。







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築140年古民家再生現場から学んだもの・・・

2009-06-18 04:59:04 | 家造りへの想い
昨年、築140年の古民家を再生させていただいた時。






現場から出てきた釘は



きっと地元の鍛冶屋さんが一つ一つカンカンと叩いて作ったであろう「和釘」でした。
昔の釘はまじりものがなく純度の高い強い良い釘だと言われています。







現場から出てきた 子舞竹と編まれた縄も




家の近くの竹林から採ってきた竹を
家の田んぼから出た藁で編んだものでしょう。




現場から出てきた木組みは



近くの山から切った木で、
その当時の職人さん達の培われた知恵と技で組まれたものでしょう。







そしてその140年前の家造りに使われたモノたちが
こんな風に凛とした状態で残っているという事実。








【先人が長い時間を掛けてやってきたことには、これっぽっちのムダもない】


とある方のブログで教えていただいた言葉です。



本当にその通りだな・・と思いました。








棟梁。
踏ん張っていきましょうね。






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今日の棟梁弁当・・・一人の朝ごはん

2009-06-17 06:32:15 | 今日の棟梁弁当


・・・・今日の棟梁弁当・・・・


・鶏肉の漬け込み焼き(ぶつ切りにした鶏のモモ肉を焼肉のタレに一晩漬け込み
   焼いたもの、この時2種類の焼肉のタレをブレンドして漬け込むとコクが
   出ておいしいですよ)

・ししとうのおかか醤油

・イカときゅうりの酢の物(レモンの果実と皮を細かく刻んで少し入れると
               爽やか風味ぐーんとUP)

・プチトマト

・ばぁちゃんの畑で採れたらっきょの甘酢和え(最近毎日入れてます)









朝、家族の朝食を作って(うちは基本的に朝ごはんは和食)、棟梁のお弁当を詰めて・・・・
そこから家族が起き出す15分位の時間が
嫁にとってホッと一息つける大切な貴重な時間です。

一人で朝ごはんです。






家族が多いとなかなか一人の時間って作れそうで作れない。




だからこの時間は 結構 好きです。










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家造りの節目・・棟おさえのお祝い

2009-06-16 06:35:40 | 伝統工法による家造り
無垢の木でつくる 【伝統工法・土壁の家】。
瓦葺きは先日 棟の瓦が葺かれました

棟の瓦が無事葺かれたその日。
施主様が 【棟おさえのお祝い】をしてくださいました。

【棟おさえのお祝い】とは
棟の瓦を葺く土の中に、昔からの伝えで
硬貨を入れたり梅干を入れたりもするのだそうです。

なぜ梅干が出てくるのかというと
「梅干」→「酸っぱい」→「酸い」→「水」となり
いわゆる火が出ないようにと言う意味の 防火のおまじないなのだそうです。

そういえば昔の鬼瓦には「水」と書かれているのをよく見かけますよね。



それからおいしいおいしい「おはぎ」を頂きました。
家族でおいしく頂きました。(もちろん「気持ちだけ」ダイエット中の嫁も)

ありがとうございました。




施主様がお家つくりの節目節目をこうして大切に思っていてくださる事を
本当に嬉しく思います。












上棟が済み、屋根仕舞いが済んだ直後の画像です。
力強い構造が家を支えます。








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次世代に繋がれていってほしい瓦葺き

2009-06-15 09:19:39 | 瓦葺き


無垢の木でつくる 【伝統工法・土壁の家】。

現場は、土葺きによる瓦葺きの工程が続いています。
今回、使わせていただいている瓦は、淡路のほうの瓦です。



この地方でも、土葺きをされるおうちは今は本当に少なくなってきました。
でも、いろいろな問題を一つ一つクリアし、私達施工側も良さを声に
していくことで 今 又 改めて 
土壁と同様 土葺きによる瓦葺きも見直されてきつつあると思います。






いつもお世話になっている瓦屋さんは棟梁が独立以来ずっとお世話になっている瓦屋さんで、
今までの現場ではいつもご夫婦で屋根に登られて瓦を葺いてくださっていました。



そんな瓦屋さんの瓦葺きの光景のなかで、今回の現場ではとても嬉しい光景が
ありました。










今回 親方さんの隣には、親方さんの若い息子さんの姿がありました。

親方さんが息子さんに指導しながら、土葺きをしてくださっている姿は
本当に心強く嬉しい光景でした。


伝統工法も、
土壁も、
土葺きも

どうかどうか
途切れることなく 次世代につながっていって欲しいです。










夕日が差し込む現場で、親から子へ、
そして次世代に確実に繋がれていっている技と心が

本当にきれいな光景でした。








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私は貴方の船着場・・・(演歌風に)

2009-06-12 06:39:46 | 大工日記
無垢の木でつくる【伝統工法・土壁の家】の現場が瓦屋さんに入ってもらっている間に 
棟梁は、お待ちいただいていた他のお仕事にあちこち走り回っています。






この日は、民宿さんの古くなった船着場を新しくしました。
こちらの民宿さんは、釣り客の方にとても人気があり、お料理も大将も
とっても素敵な宿です。


民宿 【海晴】さん









後は上に板を打ち付けて完成です。
老朽化して危険だった船着場も、これで安心ですね。


こちらの町は、海に面しているのでまだまだ海の仕事に従事している方は
沢山おみえになります。

ですから ご依頼いただくお仕事も、真珠養殖のわくや小屋を直したり
このような船着場を新しくしたり・・と その土地ならではのご依頼も多いです。


そういうご依頼にも一つ一つ対応できることも
地域密着型工務店のよいところだと思っています。










棟梁が幼い頃。
家では、真珠養殖の仕事をしていたのだそうです。

小さな船に、幼かった棟梁を乗せて仕事をしていた話を何度か
おばぁちゃんが話してくれたことがあります。








追伸・・・今日の題名に特に意味はありません(笑)
     なんとなく海には演歌風が似合うかなって・・(苦笑)








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家が納まる、家が落ち着く・・ということ

2009-06-11 08:09:11 | 伝統工法による家造り


          子舞竹が編まれて




 
            そこに土が塗られ





            屋根にも土が置かれ






             瓦が葺かれ






壁と屋根に土が置かれたことで
今 【伝統工法・土壁の家】のおうちにはそれ相応の荷重がかかった状態です。


そして尺角や8寸角のような太くて丈夫な柱がその重さをしっかり支えています。








荒壁塗り、瓦葺き、そして今からの荒壁の裏返し塗りの工程中は
棟梁は、現場に入りません。


それなもちろん 現場で各々の職人さんが作業しやすく動きやすくする為でもありますが

一番には

その荒壁と土葺きの荷重によって、家の木組みがぐっと落ち着く期間だからなのだ
そうです。


仕口や継ぎ手によって組まれたそれぞれの木組みが、壁の土と屋根の土の重さで
ぐっと納まるという期間なのだそうです。





家がぐっと納まるところに納まって、落ち着くところに落ち着いたところで
いよいよ
大工工事に入ります。









このように時間をかけて家造りをさせていただけることに
本当に感謝したいと思います。












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