しんちゃんの大工日記・2

三重県で伝統工法による無垢材と土壁の
家作りをしています。
奮闘中の棟梁の姿を嫁が綴っています。

住宅瑕疵担保責任保険・・第1回現場検査がありました。

2009-04-30 07:45:17 | 大工日記


ふと気がつけば・・世間はもう昨日あたりからゴールデンウィークスタート
という感じでしょうか?!

田舎に住んでいると、連休ということさえも気づかなかったりします(笑)












この日は、この秋から施工される 【住宅瑕疵担保責任保険】の
第1回現場検査が行われました。

住宅瑕疵担保責任保険とは、新築住宅の売主等(建設業者・宅建業者)が、
国土交通大臣の指定する保険法人との間で
保険契約を締結し、その住宅に瑕疵が判明した場合、
その補修費用等が保険金によりてん補される制度です。




建築業界の中で次々に起こる出来事によって沢山の施主様が悔しい思いや
辛い思いをされてきました。

この法律の施行によって、そのような施主様が守られることは
本当に大切な事だと思います。






国土交通省が認定した5社ほどの瑕疵担保責任保険業者なかで
今回 うちの工務店は 建設労働組合が窓口となる

財)住宅保証機構 の 【まもりすまい保険】へ加入しました。


そして今回 住宅瑕疵担保責任保険に入るにあたって、こちらの建設労働組合が
設けるゆうゆう住宅に申請しました。



【ゆうゆう住宅】認定までには、2回の現場検査があります。


今回は その1回目。
配筋完了後の現場検査です。






検査員の方が開口一番
「きれいに配筋されてますね」 とおっしゃってくださったと棟梁も
嬉しそうに話してくれました。




安心で安全なおうちつくり。
真面目に誠実に 一つづつの工程を重ねていくこと。


そしてそれを第3者検査機関に認めていただくことで
施主様にも安心感を持っていただけるのだと思います。



















今日から小6の長女は、奈良、京都のほうへ修学旅行です。

父ちゃんと母ちゃんに 
【法隆寺、しっかり見てこいよ】
【大工の娘目線で建物を観察しろよ】
とか 妙なプレッシャーをかけられつつも(笑)元気に出発していきました。







今日も頑張ります。






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原木からの家造り・・・杉の軒天

2009-04-28 09:03:36 | 原木からの家造り


この県材の杉の原木は 今から半年程前に製材機にかけられ




           このような杉板にして






         天然乾燥させていました。









そしてその杉板は
今回の 【無垢の木で作る 伝統工法・土壁の家 U様邸】の軒天に使われることになりました。





軒天とは 屋根の外壁より外側に飛び出している部分を軒といい、
その部分の裏側(軒裏)に仕上げの板材を張ってできた面のことを言います。




おうち作りに使われるどこの箇所の材をとっても

どこの産地の木であるのか、
どのくらいの乾燥期間をかけたどのような性質の木なのか

そういうことを胸をはって施主様にご説明できること。


そのことも
【原木からの家造り】をしていくのなかの大切な部分であると思っています。






上棟に向けて 今週も頑張ります。












追伸・・・今週末は、このブログを読んでいてくれる嫁の実家の親戚の人達が
     「よもぎのだら焼き」を持って会いに来てくれました。
      とっても嬉しかったです。
      棟梁の仕事もみてもらうことが出来ました。

こうして昔から自分達の事を知ってくれている人達が応援してくれていることが
本当に嬉しかったです。
Noriちゃん御夫婦、Naoちゃん御夫婦、おばちゃん。
ありがとう! だらやき本当においしかったです。
また来てくださいね。待ってます。







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頑張れ 職人さんの手。

2009-04-24 10:58:31 | 頑張れ職人さん


        差し金と墨差しで 梁に墨をつける。







            鴨居を叩き鑿で刻む。






              桁を鋸で刻む。






            管柱を突き鑿で加工する。








先日 コメント欄で「鑿で刻んでいるところ等の画像をもっと見てみたい」
と言う嬉しいリクエストを頂きました。
ありがとうございます。

自分なりに画像をピックアップしてみました。


ブログを始めた頃には、
こうして棟梁の仕事をする「手」をこんなに沢山の方が見てくださるとは
思いもよりませんでした。

発信し続ける喜びと責任を改めて感じています。








このブログも
棟梁の家造りと同じで

コツコツと真面目に誠実に重ねていくことで
きちんと地に根をはったしっかりした土台のものになっていけるように
これからも頑張っていこうと思います。




「継続は力なり」で今日も頑張ります。








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今日の棟梁弁当・・・竹のこのこのこ

2009-04-23 09:04:40 | 今日の棟梁弁当
♪竹の子のこのこ あそこにここに
土の中から 頭を出して ぐんぐんぐんぐん 竹の子どこまで伸びる♪

         (曲の題名忘れましたが子供の頃よく歌ってた曲です)








・・・今日の棟梁弁当・・・・

・お友達がくれた初物の竹の子とアゲで作った煮物
・豚肉とピーマンの甘味噌炒め
・鮭
・プチトマト






季節のものを頂くと 本当に嬉しいですよね。




つくし、ワラビ、ゼンマイ、竹の子、イタドリ、ふき、ねんぶり・・・・
春は山は宝物だらけです。



昔々 まだ嫁が今の自分の子供達と同じくらいの頃
実家の母が春になると ウキウキしながら山に山菜取りに出かけてました。

そんな母を その頃は
「なにがそんなに楽しいのかなぁ」なんて思ってたけど・・・







恐るべき。 DNA。
今自分が あの頃の母と一緒の行動に走っています・・・(苦笑)


自転車で買い物になんか出かけると 
道端のイタドリが、気になってしょうがありません(笑)







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昔から伝わる継ぎ手・・・追い掛け大栓継ぎ

2009-04-22 06:32:32 | 伝統工法による家造り
昔から伝わる伝統工法の継ぎ手をご紹介しています。

こうして刻んだ継ぎ手の姿を見ていただけるのは、
このようにして刻んだ材と材を組んでしまう上棟までの限られた間だけなので
頑張って 発信していこうと思ってます。


この間から、「シャチ引き」「鎌継ぎ」とういう二つの継ぎ手をブログで
書かせていただきました。






今回は

「追い掛け大栓継ぎ」 という継ぎ手をご紹介させていただきこうと思います。
(おっかけ大栓継ぎ)






こちらが「追い掛け大栓継ぎ」と言われる継ぎ手です。
(こちらは基本の追い掛け大栓継ぎを少し改良した形だそうです)


追い掛けの合わせ先にそれぞれの目違いをつけ、さらに2本の大栓を打ち込む
極めて堅実な継ぎ手とい言われているそうです。
追い掛けと込み栓による代表的な継ぎ手の一つです。


材に二つの穴が開いているのが見えます。
材と材が組まれて
ここに込み栓が入るわけですね。


金物を使わない伝統的な継ぎ手。
木組みの美しさや力強さが
改めて見直されていく事を心から願っています。







刻みのほうも ラストスパートに入れそうです。




棟梁 怪我に気をつけて 踏ん張っていきましょうね。











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土の人・風の人・間(あいだ)の人・・・

2009-04-21 12:51:37 | 嫁のつぶやき


昔からその土地に生まれ育った人のことを 「土の人」
そしてその土地に外から移り住んだ人のことを 「風の人」
というのだそうです。


私達がすむ町も、私がここに嫁いできた当時と比べると随分
「風の人」が増えてきたことを実感しています。

退職後にこの地に移り住む方がふえてきているようです。

私がいつも通る道にも、この数年でそんな方達のおうちが次々に何棟も
建ちました。






土の人が長年培ってきた風習や教えを繋いでいきながら
風の人が起こす新しい風を受け入れ
互いが互いを認め合ってうまれるのが

「風土」

なのだそうです。







この町でも数年前から 「土の人」と「風の人」が積極的に交流できる場を
作ろうとしているようです。
(そのようなお知らせを数回見た気がします)















そして この土地に嫁いできた私達のような存在はというと・・・









「土の人」と認められるほど まだ土の人になりきれていなくて

かといって

「風の人」と呼べるほど風の立場で、ものごとが見れなくて






しいていえば・・


「土の人」と「風の人」との間。
「間(あいだ)の人」 なのかな?なんて思います。


「間(あいだ)の人」って また 中途半端な・・(笑)





でもね。
真ん中の人しか感じ取れない 「土のよさ」「風のよさ」
が分かる時があるんです。 これ本当です。

分かるのは、もちろん良さばかりではないこともありますが・・。









間(あいだ)の人が やるべきこと。



難しいことはわかりません。

少子高齢化がどんどん進むこの過疎地をどうにかしようとか
どうした止められるかとか・・そんな大きな事も考えてません。





ただね。


私達は、海と山に囲まれた自然いっぱいのこの地での生活を
自分自身が思いっきり楽しんでみる。
いいとこわるいとこもひっくるめて、楽しんでみる。


そのことが「間(あいだ)の人」のやるべき事かなぁなんて思ってます。












「間(あいだ)の人」。



この中途半端な位置。
でも結構 この位置が実は自分も好きだったりします











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刻みが続いています。気合い入れて頑張ろう!

2009-04-20 06:30:26 | 伝統工法による家造り


「無垢の木で作る伝統工法・土壁の家 U様邸」 刻みが続いています。 




工場には 刻まれたU様邸の梁が 光を浴びて並んでいました。



こうして1本1本墨付けされ刻まれた材と材が
上棟の日 棟梁や職人さんの手で組まれていき
始めて 施主様の前でおうちの形となります。


上棟に向けて 今週も頑張ります。





現場のほうも今週からいよいよ基礎工事に入ります。










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わっぱ弁当マジックなのだ・・・

2009-04-17 05:28:09 | 今日の棟梁弁当


入れてるおかずはいつもと同じようなものなんだけど
なんだかお弁当箱を わっぱの弁当箱に変えただけで


【なんとなくおいしそうに見えるような気がするような錯覚に陥る】


わっぱ弁当マジックに感謝(笑)





・・<この日のお弁当>・・・

(特売のひき肉ともらい物の春キャベツで前日大量に作った)
・キャベツ入りメンチカツコロッケ

(ばぁちゃんが畑から収穫した)
・新玉葱の卵とじ

・さばのみりん干し

・きゅうり







体力のいる仕事なのに、ちょっと量が少ないんじゃないかなぁって
思うのですが、棟梁は【これくらいの量で十分】と言います。








嫁のお昼ご飯の量のほうが多いかもしれません・・(泣)





嫁はあきらかに
消費カロリー < 摂取カロリー の法則によって
現在の姿に至るわけですね。

反省です。















「嫁よ。反省だけなら猿でも出来るぞ。大切なのはその先だ・・・」 
                          byしんちゃん棟梁







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昔から伝わる継ぎ手【鎌継ぎ】・・・ 伝統工法の家造り

2009-04-16 05:18:56 | 伝統工法による家造り
この間から、伝統工法の継ぎ手をご紹介しています

継ぎ手や仕口の形が見えるのは上棟までのわずかな期間です。
パズルのように複雑な形をしたそれぞれの継ぎ手や仕口ですが
上棟で材と材が組まれると、その形は分からなくなってしまうからです。

上棟まで 頑張って発信していきたいと思います。






先日は【シャチ引き】という継ぎ手をご紹介しましたが
今回は 【鎌継ぎ】という継ぎ手の墨付けから刻みの工程を
ご紹介したいと思います。




        こちらが【鎌継ぎ】の墨付けの様子。






そしてその墨付けによって刻まれた【鎌継ぎ】がこちらになります。



       こちらは 【鎌継ぎ】の【男木】。






   そしてこちらが 【鎌継ぎ】の【女木】になります。



鎌継ぎの「鎌」とは、形が蛇の鎌首のようだからとも言われているそうです。
この継ぎ手も、男木と女木がしっかりと組まれることによって
一つの継ぎ手となります。

主に土台にこの継ぎ手を使います。












確認申請、それから今年の秋以降のお引渡しのおうちに義務付けられた
住宅瑕疵担保保険への加入も受理され


いよいよ現場のほうもあわただしく動き出しそうです。






棟梁。
風邪や怪我に気をつけて踏ん張っていきましょうね。






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3つ並んだ椅子で一服・・・

2009-04-15 07:45:25 | 頑張れ職人さん
刻みに入ってからは、いつも来てくださる大工さんに応援で来てもらってます。




            おやっさん。
       (この道40ン年のベテラン大工さん)  







            しんちゃん。
         (おやっさんの息子さんです)







【Wしんちゃん&おやっさん】の三人体制で刻みの工程を進めています。





 休憩場所には、こんな椅子が3つ並んでいました。


黙々と個々に一日中作業を続ける職人さん達にとって
【一服の時間】は ただ単に体を休ませる時間だけではなく
お互いのコミュニュケーションの場でもあります。

職人さん同士が上手くコミュニュケーションがとれていると
仕事もスムーズにいき
なにより 現場が明るく感じます。








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