備忘録

舞台の感想を書いています。(ネタばれ有り)Twitterはdacho115。

『母と息子』

2019-07-28 03:29:06 | 国内ストプレ
テキトーなアラスジ。

あるアパートの一室に、
老婦人と中年男性が二人。

知らない間柄では無さそうだが、
その会話はギクシャクしている。

老婦人の名前はキャサリン、中年男性の名前はキャル。
キャルはキャサリンの死んだ息子アンドレの同棲相手だった。

お互いに最近の近況を語り、
キャサリンの旦那が亡くなり、独りになったこと、
キャルは別の男性ウィルと結婚し、
10歳の一人息子バドと三人で暮らしていることが分かる。

話の流れで、キャルは残していた
アンドレの私物をキャサリンに見せる。

アンドレの遺品を見て、
色々と思い出に浸っていると、
そこにウィルとバドが帰ってくる。

ウィルはキャサリンに対し、
敵愾心を剥き出しにする。
そんなウィルをキャルは宥め、
バドはバドで子供らしく、
無遠慮な事をキャサリンに聞く。

と、アンドレの日記に気づくキャル。
それはキャサリンがキャルに渡すつもりで、
持ってきた日記だが、二人とも、
アンドレの死因である、
エイズの原因が書いてあるかも、
と思いどうしても読めない。

そんな日記をウィルは粗雑に扱い、
挙げ句、音読し始める。

そんなウィルの行動にキャサリンは
キャルに対し、何故、自分は孤独なのか、
何故、キャル達は幸せなのか、と、
キャルを問いつめてしまう。

そんな質問にキャルも怒り、
それぞれの不満が溜まった時、
目を離したバドがケガをする。

一旦は問題を回避したものの、
キャサリンは、生前にアンドレに、
言ってしまった誤りたい事をキャルに話す。

そんなキャサリンを抱きしめ、
アンドレの代わりに、許しを与えるキャル。

今日の処は帰ると伝え、
キャサリンがバドに別れの挨拶を告げると、
バドはキャサリンに一つの話を聞かせる。

それは自身の話であり、
自分に新しい祖母が出来たという内容で有った。
決して、自分は独りではない、と自覚するキャサリン。

新しい家族が誕生し、
四人が笑顔になり、暗転。


原田@キャサリン
何もかも失い、キャルに会いに行く。
ただ、その本来の目的は何だったのか?
一つは日記を届けること、だと思うが、
やはり、キャルの現在を知り、批判する事なのか。

アンドレとキャルが同じの歳のため、
キャルの母親と同じくらいの年齢差のハズだが、
今回、キャルとの年齢差がなく、ちょっと設定が甘い。

もっと、オールドミスな雰囲気でも、
良さそうな気がするけど、それよりは若い設定。

それゆえ、ワガママさとかも無く、
ラストの許しの説得力も薄い。


大塚@キャル
アンドレの死を乗り越え、ウィルと暮らす。

乗り越えるまでとウィルとの生活で、
20年ほど。そこまで、時間経過が
経ってるとは、分かりにくいけど。


やはり、吹き替えのような印象。
もっと、キャルとして見えるかと思ったけど、
声を当てている、という印象が強い。

これは翻訳モノだからか?
(台本に問題があるのか)


小野@ウィル
作家。そして、バドの本当の父親。
キャルとの生活には満足しているが、
アンドレ、というか、死んだ人には勝てない系。

それゆえ、気にしない素振りは見せつつ、
それも出来ないので、キャサリンにマウントをとる。


中村@バド
子役。
ちょっと、棒読み感はあるけど、
かなり複雑な役なので、仕方ないか。


三ツ矢演出。
普通の翻訳モノと違い、ノリが軽い。
セリフというか、脚本があまりクドくない。
すっと、頭にセリフが入るので、
訳仕方が現代風なのかも。

なのに、突然、ビックアップルとか、
ちょっと、時代錯誤なセリフが出てきたり。


また、劇中、ウィルを宥めるために、
キャルが後ろから抱きつくという、
それは”ダレとく”なんだという状況も。
(プログラムのリハ写にも使用。
需要は有るっぽい。)


一応、LGBTシアターの旗揚げ公演。
BLモノの延長上かと思いきや、
結構、問題提起な企画上演。(なのか?)


イマイチ、脚本家の方向性が分からず、
プログラムを購入しても、脚本家には一切触れず。
経歴すら載って無く、LGBTの説明よりも、
そっちが優先なのでは?という気に。

作者のWikipediaも英語のみ。
そしたら、これが続編で、
キャサリンとアンドレメインの話があるっぽい。

そういう前日譚ネタをプログラムに
載せるか、載せないかの違いか。
(新国立系だと載せそう)

というか、実は、LGBTな脚本家なのでは?


なんか、もう、作品外で色々とツッコミ始めたり。
いや、内容自体はそこまで、批判されるモノではない。


で、アンドレの役者時代のポスターで、
『ハムレット』が出てくる。
その画は、演出家自身で、アンドレ=演出家
という脳内変換をすると、色々と想像しやすい結論。
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