備忘録

舞台の感想を書いています。(ネタばれ有り)Twitterはdacho115。

『The phantom of the opera』@Broadway

2014-08-23 04:03:36 | 他言語ミュージカル
参考までに過去のオペラ座関連記録はコチラ

"プロローグ"
猿ゴール登場で前のめりになるラウル。
結構、老け声。
何故か、シャンデリアが落ちる前に拳を握り締める。
後ろに下がる準備?

"ハンニバル"
カルロッタが出て来るタイミングがなんか違うと思ったら、単にアクシデントだったらしい。

ミーハーなアンドレと、無関心なフィルマンという典型的な構図。
ともかく、アンドレがミーハーというか、カルロッタやメグに興味示しすぎ。
それに対して、全く興味のないフィルマン。カルロッタのソロをアンドレが説明しているのに、聞き流すフィルマン。

"スウィングオブミー"
かなり小声から始まり、マダムに注意を受け、ちゃんとしたメロディになり、一気に本歌唱に。

そんなクリスを舞台上で発見したラウルがパンフを見て、オペラグラスで確認した後に、立ち上がりブラボーと続く。
大変に丁寧というか、分かりやすい変遷。

"リトルロッテ"
ラウルからのメッセージに怯えるクリス。
そりゃ、あんな『濡れ鼠』とかそんな手紙貰えばね。
あるいは、怪人からの手紙と勘違い?

"ザ・ミラー"
怪人が映る鏡が死角。白い仮面がボンヤリ見える程度。
あと2つ右の席なら見えたのに。残念。

"オペラ座の怪人"
これは結構普通。
代役だな、と分かるのは体格が違いすぎるから?

"ミュージックオブザナイト"
基本、低音域で来て、サビでも裏返らない安定さ。
気絶したクリスを抱きかかえるジェントル怪人(だと思ってた。)

"怪人の隠れ家"
オルガンをガンガン弾いた後に思い切り溜め息をつく。
客席にいて、聞こえる程度に。これは溜め息で無い?

仮面を取られた後の怒りが、『美女と野獣』のビースト的な世間知らずな王子様的な怒り。幼さとは違う。こう、高飛車なカンジ。

そこからの匍匐前進が長い。
というか、かなり執念を感じる目線。

"支配人のオフィス"
ここでラウルが歌うパートを
支配人ズが歌ったようなと思ったら、
単にラウルが出遅れた模様。

"オール・アイ・アスク・オブ・ユー"
ほとんど存在感を出さない怪人。
デュエットが終わって、像が少し揺れたかな程度。

落とした後の笑いも普通。

"マスカレード"
アンドレの骸骨衣装で笑いが起こるのは、各国共通らしい。
ラウルのリフトがあまりスムーズではなかったのは、どちらに原因が?

"支配人のオフィス"
クリスは楽譜を投げ捨てるだけで誰にも当たらない。


"墓場にて"
クリスソロのショーストップのなか、
暖簾をくぐる様に十字架から登場する怪人。
火の玉飛ばしがかなり上手いのに、それほど楽しそうではない。


"ポイントオブノーリターン"
"MOTN"と"PONR"どちらが
映えるかと言われたら、こっちが本領発揮かな。

"怪人の隠れ家"
ここからの自我崩壊の演技がスゴかった。

まず、クリスティーヌのショールを奪い取り、感情をむき出しに。
ただ、クリスティーヌに対してよりも、自身への憤りが顕著に。
そのために椅子に座っても、手を掻いたりして癇癪持ちのように落ち着きがない怪人。

そして、ラウルの首に縄を
結び付けた後にする謎のダンスが一番のツボ。
手をクルクルと回しながら、飛び跳ねるのだが、
その仕草が大変に"いたずらっ子"な一面を見せる怪人に。

その後、クリスの投げ捨てたショールを嗅いだりとストーカー。
で、『選べ』は完全にセリフ。

その結果、クリスティーヌにキスをされ、
ぎこちなく抱きしめるが、さっと逃げられる。

猿ゴールに対して正座。
なぜに正座!律儀に正座!
寧ろ、反省ザルな勢い。

その後、クリスが戻ってきて指輪を返されるが、
なかなか受け取ろうとしない。

で、『夜の調べとともに』で突然朗々と歌い上げる。

あんなに大柄なのに
『はい、今、居なくなりました』
というのが最前下手で観ていても分からない。
いや、勿論、分かってはマズいのだが、
それほどの上演回数をコナしていないのに、あのスムーズさ。


Norm Lewis@怪人
低音域が魅力的だし、あんな大柄なので、
父性怪人路線かと、思いきや、ラストの一連の流れが予想外。
まさかの駄々っ子怪人路線。(なお、この他の路線はオレ様怪人の三つ)

ただ、Mathias Edenborn@怪人は衝動的に行動していたのに対して、
このNorm@怪人は単に"いたずら好き"な子どもの延長上に存在する怪人。

これは音声だけでは伝わらない。
実際、観なければ分からない怪人像。
それもBWの舞台でこの演技プランを
やってしまうという衝撃。

Sierra Boggess@クリスティーヌ
あの25thコンサートで”私が主役”アピールをし、
前回WE『レミゼ』でファンテを観た時には、
あの短い出演時間ながらも、強烈な存在感を残した。
なのに、今回それほど強烈なインパクトは残らず。

勿論、"TOM"での大型ルーキー現る!といった印象、
”墓場にて”のどうしたらいい?アピールはスゴい。
ただ、それに対峙する怪人が強いため、
主人公の相手役止まり、主役は怪人といった印象に。

Jeremy Hays@ラウル
前半は結構、細かい演技で印象に残っていたのだが、
後半はメイン二人が場をさらっていったので、
ほとんど当て馬。むしろ、お前が助けにこなければ、
クリスティーヌが苦渋の決断をしなくとも、良いのに的な存在感。

声質的には結構、好きな低音域だったけど。

Ellen Harvey@マダムジリー
大変に存在感のあるマダム。
特に、指先でその存在感をアピール。

Kenneth Kantor@フィルマン&Laird Mackintosh@アンドレ
ヒゲのフィルマンに、ノッポのアンドレという典型的支配人ズ。
フィルマン役の演技プランが個人的にツボ。
特に、芸術には興味がなく、『ゴシップは宣伝になる』という
金銭至上主義な態度がハッキリしていた。


『LND』を見始めてから、『POTO』を観る際、
つい、『LND』に繋がる怪人か?を考えてしまう。

で、この怪人は繋がらないな、と。



初めて『オペラ座の怪人』を観劇したのがこの劇場。
それから10人以上の怪人を観てるけど、
いまだにHoward McGillin@怪人を越える怪人は現れない。

それほどまでに、自分のデフォとなっているのが
このHoward McGillinの父性怪人像なのだが、
もしかすると、この劇場の雰囲気が作用しているのかもと思っていた。

でも、今回、この劇場で、観劇しても
それほどの感慨はなく、普通にサラっと観れてしまった。

勿論、このNorm@怪人が斬新な演技プランだったのもあるが、
劇場の持つ怪人のphantom(幻)に捕らわれているのかも
という懸念もあったので、そこに関しては払拭。

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『Les miserables』@Broadway | トップ | 『Wicked』@Broadway »

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (連理)
2014-09-03 21:40:07
はじめまして連理と申します。
コメントありがとうございました。
BWでご覧になりたかった方って誰だろうと興味が湧き訪問させていただきました。
Norm Lewis怪人をご覧になったんですね!
動画では包容力たっぷりのファントムだと思ったのですが、まさかの駄々っ子キャラとは思いませんでした。
やはり舞台は実際に観ないとわからないものですね。
返信する
連理様 (dacho)
2014-09-04 04:07:09
レス及びコメントありがとうございました。
例の動画は地道に探してみます。

Norm@ジャベールは25thコンサートを観た後に、
WE『レミゼ』で出演していたので、生でも観たのですが、
それがなかなか好みだったので、怪人も観たいな
と思ってました。そしたら、今回の登板でBW遠征。

ちょっと、想像と違う役作りなので、一見の価値有りです。

で、もう一人はEarl@ジャベが目的でしたが、
そちらは初日がズレて、見事に観られず。

以前に、WEの旧演出、新演出のUKツアーと
観てはいるのですが、一番好きな海外ジャベなので、
3年経った今、どんな風に変えてきたのか、楽しみだったのですが…。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

他言語ミュージカル」カテゴリの最新記事