『時空ハンターYUKI1』あさのあつこ
闇の蔵人と闘う中学生の話。
魔布結祈はごく普通の中学生。しかし、ひょんなことから、自分の一族が闇の蔵人と闘う運命ということを知り、身の回りの人を守るために闘う。今回はクモ御前。
ポイントは女性しか生まれない一族に双子の弟がいること。父親の事故死。医者の東伝八月。謎の吸血鬼。猫のユキの正体、等。
蘭シリーズよりシリアス。敵を倒すことに理不尽さを感じている主人公 . . . 本文を読む
『ハートビート』小路幸也
約束を果たすため帰国してきた男と母の死の真相を確かめる少年。この2つの話が繋がる。
修は約束を果たすため、NYから帰国。しかし、相手は現れず探すことにする。一方、資産家の跡取り息子、祐里は最近、祖父を悩ます母親の幽霊について調べる。
母親は既に死亡。が、祖父はそのことを後悔しており、それを利用して、親類が発作を起こさせようとした。そのキッカケとして幽霊の写ってるビデオを見 . . . 本文を読む
『胡蝶の鏡』篠田真由美
ベトナム人と結婚した京都の令嬢が息子を残して失踪。その謎を探る、京介。建築探偵シリーズ。
ベトナムから父の見舞いに日本に里帰した彰子。その時、京介に離婚して、息子と暮らしたいと相談される。その後、ベトナムに戻った彰子が消息を絶ち、ベトナムに向かう京介。到着後、彰子の嫁いだレ家に行くと、家長制度が根付いており、祖父ティンの意見が強く、跡取り息子は渡さないの一転張り。そんななか . . . 本文を読む
『生首に聞いてみろ』法月綸太郎
彫刻家の遺作の首が無くなる事件とそのモデルの生首が見つかる事件。
彫刻家の伊作が、闘病後に遺作を残して亡くなる。しかし、何者かに首を切断され、盗まれる。その後、その娘で、遺作のモデルもした、江知佳の生首が宅配で送られる。犯人は?首は何処に。
首を切ったのは娘。実の母親について知りたく、調べようとして、逆に殺される。伊作の妻であり、江知佳の母は16年前に殺された。その . . . 本文を読む
『からくりからくさ』梨木香歩
亡くなった祖母の家に住む孫娘とその友人達が織りなす日常。
亡くなった祖母の家に住むことになった蓉子。その際、染色・旗織関係を趣味とする友人達と一緒に暮らすことに。その家にはリカさんと呼ばれる人形があり、それは祖母が大事にしていた物であった。この人形の存在が住人達と少しずつ繋がっていく。
住人が実は親戚同士だったり、出産したり。最終的に不注意から、火事を起こし、リカさん . . . 本文を読む
『雪下に咲いた日輪と』高里椎名
嵐の山荘で起こる連続見立て殺人。薬屋シリーズ。
購入予定の別荘に住み着く妖怪を調査して欲しいと依頼された薬屋。途中、三次と合流し、別荘の購入しようとしているのが、三次の父、次郎と知り、依頼者が三次の義妹だと知る。到着すると、三次の兄弟の他にも、次郎の同窓生がいた。着いてから暫くすると、本館と離れを繋ぐ川で死体が見つかり、次々とタロットカードに似た殺人事件が起こる。
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『キャラねっと』清涼院流水
オンラインRPGの学園推理モノ。
主人公の池丸大王はオンラインゲーム″キャラねっと″にハマる中学生。ひょんなことから、べると共に、ゲーム内での事件を解決するようになる。そんな時、べるが捜査中に消えてしまう。そこで、双子の姉と共に、べるを探す。
べるは開発者の妹。池丸大王とこれ以上親しくなり、キャラねっとの秘密も探ろうとしたため、ゲーム内での存在を消した。が、現実世界で探 . . . 本文を読む
『イニシエーションラブ』乾くるみ
カップルが出会って別れる話。
一部。大四年の夕樹は八月に合コンで繭子と出会い、秋から付き合い、イブを二人で過ごす。二部。社会人の辰也は、六月に東京に転勤し、学生時代から付き合ってた繭子と遠距離恋愛に。で、秋には別れ、イブには別の女といる。
叙述ミステリ。男のあだ名が二人とも″たっくん″で、重なる事が多いので、二部は続きと勘違い。でも、実は同時進行というオチ。
最近 . . . 本文を読む
『見えない人影』氷川透
サッカー部で起きた連続殺人を用務員が解決する話。
サッカー部のエースフォワードのリョーが殺される。死因は頭にボールが当たったため。それを目撃した人によると、左足で蹴ったという。そのため、唯一の左であるテルが疑われる。すると、今度はテルが死体で発見される。犯人は誰?
リョーの事件は、テルの双子の弟アキ。左の練習中に誤ってぶつけてしまう。テルの事件は、リョーに片想いだったマネの . . . 本文を読む
『ねむりねずみ』近藤史恵
劇場で起きた殺人事件を近代文学専攻の元院生・小泉と女形の小菊が解決する話。
歌舞伎俳優の銀弥は最近、言葉を思い出せない病気にかかっていた。それは、劇場で共演者の半四郎の婚約者が殺害されてからだった。妻の一子は心配しつつも、雑誌記者と不倫している。一方、被害者の妹に解決を依頼された小泉は、半四郎が刺した所を見たと言ってる女性に会う。そんな捜索中に小泉の助手が何者かに襲われる . . . 本文を読む
『十三の冥府』内田康夫
新興宗教に絡む殺人事件の話。
歴史書の真偽についての記事を書くことになった浅見。その歴史書に反論していた人達が不審な死を遂げる。そんななか、その歴史書を書いた宗教団体に疑惑が向けられるが、実行犯と思われる幹部にはアリバイがあった。
アリバイは弱味を握った者を利用しての偽装工作。しかし、以前、この教祖に騙された人が、今も騙され殺された人がいる事を知り、復讐して、了。
ヒロイン . . . 本文を読む
『図書館の水脈』竹内真
作家と司書とカップルが旅をする話。
仕事が一段落した作家・甲本は『海辺のカフカ』を持って四国に旅に出る。一方大学生・ワタルと美容師・ナズナも四国に。偶然、3人は四国で出会い一緒に行動する。その途中、図書館に寄り、カフカに詳しい司書・三ッ木に出会い、″入り口の石″を見に行く。そして、引っくり返し別れる。
カフカのトリビュート本?はじめは作家とカップルの話が交互に続く。ワタルは . . . 本文を読む
『半落ち』横山秀夫
自首するまでの空白の二日間をいろんな人が突き止めようとする話。
現役警官の梶がアルツハイマーになった妻を殺害する。が、自首するまでに間があり、それを同僚、検事、記者、弁護士、裁判官、刑務官がそれぞれの視点から見ていく。
はじめは自殺しようとしていたが、自分が骨髄の提供者になれることを知り、生きていこうとする。
横山氏、初。映画を先に見ているのでオチは知ってた。それでも普通に読め . . . 本文を読む
『二人道成寺』近藤史恵
探偵が役者とともに梨園でおきた昔の事件を解決する話。
探偵・小泉は女形の国蔵から半年前におきた芙蓉の家の火事に調査を依頼する。その際、芙蓉の妻が意識不明になったので、その真相を調べて欲しいというもの。犯人は誰か?
女形である芙蓉は妻としての女性は必要としてなかった。そのため、振り向いて欲しくて行動が過剰に。自分で火もつける。
他の本の巻末にあらすじに興味があったので読む。現 . . . 本文を読む
『裏庭』梨木香歩
主人公が異世界に行き、艱難辛苦があって現代に戻ってくる話。
この厚さで3つの国を旅して戻って来れるとは思わなかった。また、登場人物の間に意外なリンクが多い。『家守綺譚』『村田フェンディ~』から3冊目。児童書ということもあり、主人公がキチンと成長している。また、始めから異世界に行ってるので、日常の中の幻想みたいなモノは無し。
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