ＷＢＣ，ノムさんより落合監督だろ

星野さんがようやく本気でＷＢＣ監督を辞退したみたいで
日本の宝である選手たちを壊されないか危惧していた
私としては，一安心ですが，レギュラーシーズンが終わった
この時期になっても監督が決まっていないというのは問題。
そこへ落合監督がノムさんを推す発言。
それはそれでちょっとな～。

落合は野村Ｊ支持「ＷＢＣ監督ノムさんしかいない」(夕刊フジ) - goo ニュース
落合監督ＷＢＣ監督は「ノムさんがいい」(日刊スポーツ) - goo ニュース
落合監督、ＷＢＣ監督は「ノムさんがいい」(サンケイスポーツ) - goo ニュース

テレビでやってたノムさんへのインタビュー，
まんざらでもない，っつーか満面の笑みで
“ノムさん支持”を受け止めてましたけど
「落合が言ったんだろ，偉い人が言ったわけじゃないし」って。

僕はあれがあるから，ノムさんに日本代表監督のイメージ
わかないんですよね～。
そりゃ，年功序列や過去の実績を考えれば
落合呼び捨てで別にかまいませんし，
発言自体も落合監督をバカにしてるんじゃなくて，
彼や自分を推さない“偉い人”への皮肉という見方も
ありますけど，そのやり方で，日本プロやメジャーの
トップ選手をまとめ上げて世界を相手に勝てるかって話なんですよ。

ノムさんの評価についてはブロガーの皆さんも割れてますし
スポーツ紙の記事でもしっかりした見方の記事を読んだためしがない。
「ヤクルトでは成功したけれど阪神や楽天では成功していない。
　既にできあがったチームでは成果を残せるが一からチームを
　育てていくのは不向き」なんて論調までありました。
南海ホークスでの選手兼監督時代を割愛するのはともかく
弱小アットホーム球団だったスワローズでブンブン丸池山選手や
広沢選手をリーダーシップのあるプロに育て，
当時メガネ捕手はタブーとされどの球団も手を出さなかった
古田捕手を球界一の頭脳派捕手にまでした改革監督を…笑っちゃいます。

要するに，やはりノムさんは育てる監督だし，
著書で自ら再三語ってるとおり，あらゆる方策を練って
強者に立ち向かう人生なんですよ。
代表監督は２年前の日米野球だけ。
それも，辞退選手続出で，ノムさんぼやきという名の毒を吐きまくり。
試合そのものの重さのせいもありますけど
たとえば王さんならどうなのか？仰木監督だったらどうなのか？
プロはお金でプレーしてるといっても，
選手の集まりには，監督の魅力も多少は関係するわけで。

就任して即皆が目を輝かせてついて来るシダックスみたいな
チームなら，意識改革ひとつでアマの世界で劇的に勝ち進む
ことも有り得るわけですが，プロや世界レベルで戦うには，
野村イズムを浸透させるのに時間がかかりますよ。
弱いチームで選手をほめてけなして無視して，考える野球を
教え込んで，その結果開眼してトップ選手に成長する選手も
出てきて，監督に心酔する選手も増えチームの成績も
上がっていくというのが野村監督のパターン。

しかし，ボロクソにけなされ冷遇されて何年も沈んだままに
なってしまう選手もいるわけで，よもや日本代表クラスの
選手を集めたチームで同じような態度はとらないでしょうが
それはノムさんのスタイルじゃない…。

だいいち，この一連のＷＢＣ監督決定をめぐるゴタゴタで
ノムさんの言ってきたことはコロコロ変わって
その場のノリでマスコミ受けすることを言ってるだけでしょう。
やれ「星野くんにリベンジさせたらええ」とか
「王がやるのが一番いい」とか。
「どうせ俺が何を言っても関係ない」という態度では一貫してますけど
いちいちマスコミがノムさんが誰それを推したと取り上げる
ほど意味がある話じゃない。

野村克也監督を日本代表に推す人たちに言いたい。
今の彼は名物監督であって名将・名監督ではない。

それと比べたら，落合監督のほうがよっぽど適任だと思いますよ。

当時の勢いと言われればそれまでですけど，
去年のポストシーズン，セ・リーグプレーオフが虎と巨人に
５連勝，日本シリーズが北海道相手に１敗後４連勝，
アジアシリーズが台湾SKに１敗したものの３連勝して優勝し
都合１２勝２敗。
そして今年のクライマックスシリーズも，
ペナントレースで圧倒的差をつけられた虎と巨人相手に
３勝３敗１分けして，通算１５勝５敗１分。
それ以前の２度敗退した日本シリーズを合わせても
１９勝１２敗１分。
短期決戦・頂上決戦の監督として申し分ないでしょう。

野村監督と落合監督，三冠王経験者として現役時代に頂点を極めた２人
ですし，指導者・指揮官としてもそれぞれ高度な理論を
もっていることは間違いないのですが，
落合監督は，選手の悪口を言わない。
私はこれがノムさんとの決定的な差だと思います。
とにかく任せる。悪ければ使わない。
就任１年目に補強ゼロ(川相さんを入れたくらいか)でリーグ優勝
し，今年まで常勝チームを維持し続けたのも，
森野選手みたいに鍛えるべき選手はみっちり鍛え，
試合本番では選手を信頼し続けたことで選手が結束する。
コーチに任せた役割には口を出さないが，自覚のないスタッフは排除する
そういう環境整備をやれる監督だからこそです。

ただ，落合監督はマスコミ受けが悪いですからね～。
現役時代から監督就任２～３年目くらいまで
マスコミにケンカを売るようなそっけない態度を
とってましたからしかたない面もありますけど
その影響で，一般ファンでも落合監督のイメージが悪いのは
困ったもんです。
まあたとえ“不人気監督”でも勝ちゃ官軍で盛り上がるでしょうから
ＷＢＣ監督，いいと思いますけどね。
王監督が率いた前回大会も，本当に盛り上がったのは
メキシコのおかげでぎりぎり２次リーグを勝ち上がった頃からの
２，３試合くらいですよ。

私としての理想は，「落合監督・野村(克)ヘッド」体制。
ノムさんの戦術理論は，もしかしたら落合監督の理論とバッティング
するかもしれないけど，このコンビの化学反応を是非見てみたい。
この２人，オールスターでもベンチを同じくはしてないですよね。
ていうか，何よりノムさんが須●さんみたいにヘッドコーチとして
年下監督に敬語を使ってるところを想像すると
おもろいってことなんですけどね。


今，サンデーモーニングで張本さんが
「原にやらせたらいい」発言。
ＷＢＣについて後ろ向き発言をしている渡辺監督にダメ出し「喝！」出し。
日本シリーズの勝者ではなく，勝とうが負けようが
１３ゲーム差逆転した原監督で決まりだと。
まあ，そうなる可能性も高いでしょうね。
それならそれで，いい試合して勝ち進むなら応援しますよ。

Wikipedia「2009 ワールド・ベースボール・クラシック」

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コーチング―言葉と信念の魔術 落合 博満 ダイヤモンド社

「巨人軍終身名誉監督」という終身刑みたいな肩書きを
奉られたミスター長嶋茂雄さんに続き，
「コミッショナー特別顧問」という，ナベツネの傀儡の
コミッショナーのそのまたサポート役という
身の毛もよだつ役職を報ぜられた王貞治ホークス前監督。
「現役監督は厳しい」と，星野さんありきの既定路線の
裏付けになるような発言をしたかと思えば
イチロー選手の「前回優勝の立場で出場する日本が
北京五輪のリベンジの場と位置づける空気があるなら
チームが足並みをそろえることなど不可能」発言を受け
「もっともな話」「選手は現役が出るのだし，
監督が現役ではきついというのは無理がある」と本音？発言。
そして星野さんが「固辞」表明すると，ごくごく最初の段階で
出ていたのに握りつぶされていた日本一チーム監督案を
再び復活させる事態に。
王さん「文句がないのは日本一監督だけど…」(スポーツニッポン) - goo ニュース

イチロー氏に援護射撃してもらわないと正論が吐けないこんな世の中じゃ
って，王さんも情けないというか気の毒というか。
自分は辞めたけど来年も自軍を率いる１１球団(タイガースも
監督交代ですが)の現役監督に，自分が経験した重荷を
背負わせたくない（やる気満々の人間が別にいるんだし）と
いう気づかいがあったのかもしれませんけど，ファンのこと，
球界のことを考えればむしろ「貴方が最も適任なんだからやれ」
と言わなきゃならない立場だと思うんですよね。
それこそコミッショナーやナベツネを土下座させてでもね。

で，ファンの声やら選手の発言やらに揺さぶられる形で
レギュラーシーズンが終わって２０日近くにもなり，
ようやく決まったのが
●現役の監督も候補として考える
●星野仙一氏は候補から外す

ＷＢＣ監督、星野氏除外し人選へ…来月に決定ずれ込みも(読売新聞) - goo ニュース
世界の王の風よけも…星野ＷＢＣ辞退で混迷の“窮界”(夕刊フジ) - goo ニュース

星野さんについてはナベツネの異様なプッシュや
本人の色気たっぷりの言動でいつまでも候補に残りながら
２２日にHPで「固辞」を表明してようやく一段落ついたわけですが，
「わたし自身は変わらずＷＢＣの日本代表監督就任を固辞するつもりで
　いることをあえて再度、このＨＰで表明しておきたい。」
って，自分からはやりたいと言ってないといういやらしい言い分や
辞退の理由に娘さんが心労で入院したとか後味の悪い話を
持ち出すなど，最後まで女々しい態度。
長年勝負の世界に生きてきた家に生まれて，いい年した今頃に
なって，何が『パパ、ユニホームはもういやよ。こうまで悪者にされて』
なんだか。
そういうことがあっても黙ってりゃ男が上がるのに
なんでリアルタイムで自分が公表するかな～。

でも，本気で勝ちに行く気があるなら
とっくに決めてなきゃいけないと思うんですよね。

ＷＢＣ日本代表に出るなら３月５日の１次リーグ開幕が
スタートですから，通常のペナントレース開幕と１ヶ月違うと
体の作っていきかたが全然違ってくるだけに
（多少の入れ替えや補充はあるにしても）やはり早い段階で
選手のメンバーを決めておくべきですし，そのためにも
監督が決まらずにずるずる時間が経過する愚は避けてほしい。

※ＷＢＣ体制検討会議，野村謙二郎氏案で
　１２球団の監督に日本代表候補(選手)を選んでもらうことにしたそうですが
　落合さんとボビーに提出を拒否されポシャったとのこと。
　発想自体は悪くないけど，頼まれたほうとしてファン投票みたいな
　お気楽な立場でもない，代表監督のように責任を負う立場でもない
　状況で選べと言われても困るっちゃ困るわな…

まあ，キテイロセンどおり星野さんでいくなら
明日２７日の会議で決まってたんでしょうけど。
原さんになるのかな…？

落合竜の夢潰し劇場・第3幕で終了。

※「夢潰し劇場」(私命名)の意味については，→こちらを参照のこと。

巨人が６年ぶり日本シリーズ進出(読売新聞) - goo ニュース
巨人、強打で突き放す＝中日に雪辱、日本一決戦へ－プロ野球ＣＳ(時事通信) - goo ニュース
巨人、日本シリーズに進出 中日に雪辱、西武と決戦へ(共同通信) - goo ニュース

とりあえずはおめでとうございます。

まあ，６年ぶりですからね～。
あれだけの戦力を抱えてんですから，
もういいかげん日本シリーズ進出くらいさせてあげないとね。

ドラゴンズとしては，
やっぱ，３戦目の引き分けが痛かったですね～。
追いついたまでで最後まで勝ち越せなかったのが。
全戦アウェイってのは，同点や延長でもストッパーの
使い時が判断しやすいという利点があったわけですけど，
１勝のアドバンテージだけでなく
タイなら上位チームが勝ち抜けという
レギュラーシーズン優勝チーム優位のルールを
まざまざと再認識させられた１戦でした。
（同一リーグの下位のチームに日本シリーズ挑戦権があるという
　根本的な矛盾を抱えた制度上，これくらいは当然といえば当然ですけど。
　それよりレギュラーシーズンで１位が並んだら前年上位が優勝って
　あれはひどいルール。ＣＳ前のプレーオフやれよって話で）
昨年の日本一として，レッドソックスみたいに
逆王手くらいまでは踏ん張ってほしかったな～。

振り返れば，どれもいい試合でしたけどね。
第１戦の最終回決勝点勝ち，第２戦のボロ負けまでは
１ｓｔステージと同じパターンだったんですが
１勝アドバンテージがある以上それじゃ足りないんだよな…
と思ってたら，そのままいっちゃいました。

第３戦の引き分け，皆しっかり自分の仕事をしたと思います。
憲伸投手もね，あそこで勝ちきるのがエースと言われれば
そうなんですけど（たしかＣＳは年俸の査定外だったはずですが），
プのホームランは事故ですよ。あれを打たれちゃしかたない。

気になった選手は，谷繁さんヤマ張りすぎ（裏かかれすぎ）
ってのと，最後の打者となった英智選手，ガチガチで
打てそうな雰囲気ゼロだったのが…ってとこくらいですか。

第４戦もなぁ…皆いい仕事してたと思うけど
ウッズ選手がＨＲと犠牲フライで同点に追いついて
同じ４番で働きに差をつけられて，意識してるはずと
中継で言われてたラミレスにそのとおり一発やられちゃったのが
ちょっとさびしかったですね。

プとラミにしてやられたか…。
あと，巨人の若いキャッチャー相手に
大量点が一度もとれなかったのが，
さらにこの先を目指すチームとして考えるなら
物足りない戦いぶりでした。

さ，あとは，ＷＢＣですか。
私がじゃなくて，有力選手が，まだ選ばれてもいない段階で
体を緩めるか維持すべきか決めなきゃならないってのがね…。
とにかく，壊し屋星野さんの目はなくなりましたんで
選ばれた選手は全力で頑張ってきてください。

そもそも監督が決まってないってのが問題であって
落合さん，一応手が空いたし（本当は手が空くなんてことないけど）
去年の日本一だし今年もポストシーズン３勝３敗１分けだし
（アジアシリーズ含めて昨年と合わせると１５勝５敗１分け）
ＹＯＵ，しちゃいなよ。

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