長年自民党内「野党」として「持論」「正論」を言い続けてきた男が、時の運命のいたずらなのか突然「主流派」のトップになってしまった。
派閥なき総裁選を仕掛けた岸田文雄が、石破茂総裁が決まった時に「これでノーサイド」と言って党内一致団結して衆院選を戦ってほしいとほざいていた。
しかし長年の政権党のうま味に浸っていたた連中は、ひとたび「非主流派」となり、露骨な「呉越同舟」政党となってしまった。
ましてやシ自力では議員票を集められなかった石破茂は、しがらみから本来の良さを封印したかのような言動に走ってしまった。
当然ながら過去の問題発言の数々がメディアによって晒されてしまった。
「石破茂首相『デモはテロ』と断言した『タカ派』の地金がジワジワ 『民意に寄り添う』は総理のイスに座るまで?」
石破茂新首相は9日に衆院を解散するという。「すぐに解散と言わず」と語ったのに、野党も解散前の論戦を求めたのに、だ。にじむのが「支持率が高いうちに」という思惑。ここで立ち止まって考えたい。石破氏の政治姿勢を。脳裏に残るのが過去の言動。「デモはテロ」とつづり、「平成の琉球処分」にも動いた。軌道修正などもあったが、「手段を選ばず」は変わらないのか。 ◆「抑圧したいという本音に危機感」 「単なる絶叫戦術はテロ行為とその本質においてあまり変わらない」。特定秘密保護法案が強行採決される直前の2013年11月、自民党の幹事長だった石破氏はブログにそう記した。 法案に反対するデモ活動をテロと同一視することに批判の声が上がった。NPO法人情報公開市民センター理事長の新海聡弁護士は当時、本紙に「ここまで本音が出るとは」と語った。 その後、「(大音量のデモは)本来あるべき民主主義の手法とは異なる」と修正した石破氏。新首相就任をどう感じるか。改めて新海氏に尋ねると「安倍晋三元首相や高市早苗氏らの陰に隠れてきたが、表現の自由に対し、建前とデモを抑圧したいという本音が全く違うのは変わっていないだろう」と危機感を緩めずにいた。「総裁選までは人気を得るためにリベラル路線を強調してきたが今後、本性が見えてくるのでは」 * 石破茂首相、あれもこれも「後退」? 5つの「守る」掲げたが就任前の主張はどこに… 衆院で所信表明【全文】
自民の野党時代の12年には月刊誌で「国そのものが揺らいだら、『知る権利』などと言っていられなくなるのだ。そういう意味で、『知らせない義務』は『知る権利』に優先する」とつづった。13年4月のテレビ番組では、憲法9条を変更して自衛隊を「国防軍」とすることを掲げたほか、軍事法廷のような機能をつくり、出動命令に背けば「死刑」「懲役300年」もあり得ると持論を展開した。 一方で「石破さんの言動は実はほぼ変わっていない」と説く。「石破さん以上にタカ派の安倍さんが出てきて、かつ石破さんは反主流派なので、リベラルな印象を与えている」 |
早速地方紙のコラムにこんな風に書かれてしまった。
「お色直しからの猫だまし」
不意打ちで早期解散、10月27日投開票――という政治日程は、おそらく総裁選の過程で各候補者が何をいおうとはじめから決まっていたのだろう。当初は本命だったのか、小泉進次郎が口走っていたあたりから、さもありなんとは思わせていた。これまた電通仕込みの猫だましかと思うような選挙戦略に思えてならないが、メディアジャックして醸成してきた自民党総裁選の「刷新感」とやらが冷めぬうちに、そして他が体制が整わないうちに一気呵成で持っていきたいのだろう。新総裁の石破茂も2週間前に自身がいい放ったことを早くも覆しての解散総選挙突入である。いかなる理屈をこねようと、石破茂ではない誰かがはじめから早期解散を決めていた――。そう思うほかない展開である。経団連やアメリカ、財務省いいなりの踊り子が決まったにすぎないのだ。 目下、大騒動になっているのが選挙に関わる行政や郵便局などの現場で、ポスター掲示板を早急に設置するよう業務を発注したり、すでに入っていた予定を排除して投票所や開票所を押さえたり、選挙にまつわるさまざまな業務が舞い込んで各選挙管理委員会はてんてこ舞い。恨み節の一つでも漏れてくるのが当然である。 そして候補者や陣営も、事務所の設置、政策チラシをはじめとした印刷物やポスターの作成、選挙カーの手配やそのラッピング、ウグイスの確保、運転手や運動員の確保、公示日のポスター貼りの人員確保や配置、立候補に伴って選挙管理委員会に提出する書類を不備なく準備することはもちろん、公選はがきの準備をしたり、選挙運動チラシに1枚1枚選管から支給されたシールを貼ったり、政見放送の準備をしたり、とにもかくにも2週間後の公示に向けてやることだらけである。選挙における公費助成の仕組みなどを熟知した選挙請負人あたりがバンバンと業務を仕切って、それを陣営スタッフたちがてきぱきとこなしていく体制がなければ、とてもではないが素人だけで支えきれるものではない。こうした選挙準備を2週間で抜かりなくやり遂げるのだから、選挙とは候補者のみならず陣営なり組織の裏方の実力が試される場でもある。 しかし、そのように政党や陣営が張り切ったところで、また行政が膨大な経費をかけて選挙を実施したところで、投票率が50%そこらの選挙が続いているのも現実である。全般としては強烈な政治不信が渦巻いており、むしろ自民党としては、この低投票率に依存して国会で多数派の地位についてきた関係だ。「寝た子を起こすな」戦略のもとで、5割の有権者が選挙を棄権するならそれだけ分母が少なくなり、残りの5割のなかで大企業や宗教団体、それが統一教会だろうが創価学会だろうがなり振りかまわず組織票をとりまとめ、一等賞をとれば多数派になれるのだ。 こうしたぬるま湯状態を打破して逆に5割の山が動いたとき、否、5割といわず2~3割でも動いて支持を得る政党が出現したときには吹っ飛んでいくのが自公政権である。それは支配の枠のなかで飼い慣らされた野党、闘っているふりをしながら有権者を欺瞞し、その実机の下で手を握っているような野党では到底なし得ないことでもある。彼らもまたインチキが見透かされており、政治不信の一方の元凶なのである。 |
老ジャーナリスト氏も前述の東京新聞記事を引用しながら「石破も、岸田同様に売国奴の烙印を押さねばなるまい。」と怒っていた。
「本澤二郎の「日本の風景」(5305)
<43兆円の戦争準備・超軍拡+超円安で笑いが止まらない財閥のさらなる野望は核開発推進と核武装> 自民党・公明党の連立政権は、石破茂になっても何も変わらない。政権発足5日経たない間に一部の新聞が書いた。人殺しの武器弾薬関連の安保法制を、日本国憲法が主権者・国民に命じている事柄に関して反対すると「テロだ」と決めつけていた。東京新聞の鋭い指摘に「恐ろしや石破」と受け止めた国民は多い。 裏金疑惑候補も公認するというのだから、権力を握った輩は真っ当な政治家ではない。石破も、岸田同様に売国奴の烙印を押さねばなるまい。 地震国でなくても核エネルギーは、人間と地球を破壊する。使用済みの核の処理も先進科学も不可能だ。ヒロシマ・ナガサキとフクシマの教訓を100%死守することが、人類と地球の存続に不可欠なのだが。 財閥傀儡政権は、核武装への道を突き進んでいる。第二のヒロシマとフクシマを確実に予感させている。 <危険すぎる原発再稼働加速・開発と建設の拡大> 超円安と血税43兆円投入の武器弾薬戦争予算の執行で、日本財閥は世界恐慌寸前だというのにうけに入り、笑いが止まらない。 盆と正月が一緒に来たことにも満足しない。次は原発再稼働加速どころか、新たな核開発と建設に突っ込めと、石破内閣に発破をかけていたことが、政権発足4日目に判明した。 新聞テレビは「財界の要望」という灰色の絨毯に包んで、やんわりと報じた。経済記者はなめられているどころか、悪魔の宣伝に一役買っていた。悲劇の日本である。 ・中略・ <安倍・国賊論者の村上誠一郎を動かせ!> 安心安全を平然と口走る石破も、核の専門家も放射能測定器持参の陣場台視察をさせるしかない。石破は逃げるだろうが、安倍・国賊論者の村上誠一郎に要望すればどうか。彼もフクシマ原発事件に詳しい。視察するかもしれない。 元水田三喜男秘書の御園豊が奔走すれば、村上が行動を起こすかもしれない。村上一族は旧大蔵省で水田の配下として交流している。 <歴史の教訓放棄と核武装化の超軍拡叫ぶ財閥> 経団連の十倉雅和会長、日本商工会議所の小林健会頭、経済同友会の新浪剛史代表幹事は2024年10月4日、首相官邸で石破茂首相と会談。「原発の再稼働加速や開発・建設に向けた政府方針の具体化」を強く求めた。 財閥からの裏金献金は、想像を超えるものとなろう。手足のある大手の新聞テレビに期待したいが、おそらく無理だろう。彼らは核専門家でさえも否定するフクシマの核汚染ごみの不法投棄事件さえも無視しているのだから。 <恐ろしいヒロシマ・ナガサキ・フクシマ眼中になしの守銭奴> 旧内務官僚の正力松太郎が、敗戦後にA級戦犯から岸信介らと共に復権すると、読売新聞経営に乗り出して原発推進と軍拡の新聞に変質させた。野球経営で姿を隠して部数を伸ばし、児玉誉士夫と連携した渡辺恒雄が実権を握ると、恐ろしや憲法改正論をぶち上げ、自民党の護憲リベラル派排除に乗り出した。極右・国家主義者の中曽根政権から森喜朗の清和会政権をてこ入れし、その因果によってフクシマの東電原発の大爆破事件が発生。 しかし、反省も謝罪もせず、さらなる原発再稼働と新たな核開発世論で、平和主義に蓋をして核武装への野心をたぎらせている。悪魔の人脈が、いまの自民党と公明党に及んでいる。 石破もその一人なのだ。 東京新聞は昨日「デモはテロ」と断言した、と石破の正体を報じた。これは正論である。「民意によりそう」は石破の世論操作でしかなかった。悲しいかな野党第一党の立民も、松下政経塾の改憲軍拡派の野田!投票を棄権する有権者が大量に出ないか? 呪われてしまった日本なのか。 2024年10月5日記(茅野村の仙人・日本記者クラブ会員) |
ところで、石破茂批判のオンパレードの中で、ケア、倫理、障がい者、疾患者、生涯教育、メディア、コミュニ―ションを切り口にジャーナリスティックにやさしい未来を考えているという、元毎日新聞社記者だった引地達也が、石破茂にはこれまで通り語り続けてほしい。とのエールを送っていた。
「まるで落語みたいな石破茂氏の『イシバナシ』が首相になった途端、面白くなくなった訳」
■石破茂首相の「イシバナシ」が示す宮沢賢治「雨ニモ負ケズ」の世界観 9人が立候補した自民党総裁選挙は石破茂元幹事長が決選投票を制し、自民党総裁となり、国会を経て内閣総理大臣に就任した。 この欄で、その話しぶりを「イシバナシ」と書き、かつての私が体験した取材や石破氏との交流から得た感覚を伝えた。 コミュニケーションの間合いや声のトーンを変えて、聴き手と語り手を演出し、ミクロな描写をやがてマクロな国家観へと導く手法は落語にも似て聞きやすく、人を惹きつける魅力がある。 |
前にも言ったのだが、当面は今度の総選挙でおそらくは自民党は一定程度の議席を失うだろうが、元安部派の裏金議員や旧統一協会べったりの議員たちが落選すれば、新首相としての責任は薄れるのではないだろうか、とオジサンは思う。