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research notes ♯01頁 ブラック企業の定義③

2023-10-29 21:00:00 | 自由研究

 「もし自分がブラック企業で働くことになってしまったら…」③

 ★退職しない・様子を見る

 ・責任あるポジションのため将来的なキャリアや経歴を考えると辞められない。
(男性 45才~49才 小売業 人員管理)

 ・上司との関係を改善すれば、少しは働きやすくなる可能性もあるため。
(男性 25才~29才 保険業 経営企画)

 ・仮に退職しても転職先の選択肢や条件が限られていると思い、退職を踏みとどまっています。
(女性 35才~39才 福祉 総務・広報)

 退職をしないという人の中には、「状況を確認したい」「改善する可能性が残されている」という理由で、今の職場に踏みとどまるという声が見られました。

 その他にも「自分の能力の足りなさも原因と感じているため」「この会社でしか得られないやりがいもあるから」と、自分に責任があると考えたり、辛い状況でも仕事の内容や責任感、成長の機会などからやりがいを見出している人もいました。

 しかしながら、様子を見ている間に心身ともに健康な状態が損なわれることは避けるべきです。
 退職せずに残るという選択肢を取った場合でも、具体的なタイムフレームを設定し、その期間の間に改善の兆しを見極めるようにしましょう。

 ★労働基準監督署に通報する

 ・長時間労働と残業代未払いが続き、心身ともに疲弊していました。
 労働基準に違反している企業のあり方を是正したくて相談しました。
(男性 30才~34才 製造業 生産管理)

 ・休日出勤が常態化していて有給休暇もまったく取れず、労働者の権利を阻害されていると思ったので。
(男性 25才~29才 小売業 販売)

 ・雇用契約の不正を報告するため。
(女性 30才~34才 建設業 経理)

 今の職場の違法性に納得がいかないという人は、労働基準監督署に通報するという回答もありました。

 違法な労働環境や不当な待遇を受けている場合が多く、「パワハラ、モラハラが日常的にあるのが当たり前になっている。」「気に入らない部下はすぐに「解雇する」と脅す」など過酷な環境下にいる人もいました。

 精神的にも肉体的にも大きなダメージを受けている場合は、労働基準監督署に通報することも選択肢の一つに入れるべきでしょう。

 通報は匿名で行うこともできるため、自身の身を守りながら問題解決に向けて動くことができます。

 労働環境が改善する可能性があるので、ぜひ相談してみてはいかがでしょうか。

 ▼あなたが思うブラック企業の見分け方第1位は「求人頻度が高い」で37%

 ★求人頻度が高い

 ・離職者が続出していたので、頻繁に求人募集を行っていた。
(男性 24才~29才 物品賃貸業 営業)

 ・人手不足で一人ひとりの業務負荷が増加。従業員の定着率も低く、定期的な人員補充が必要な職場でした。
(男性 35才~38才 運輸業 業務係長)

 ・良い人材を募集しようとしているが、うちのような地味な会社に応募する人がいない。
(男性 40才~44才 卸売業 人事・総務)

 「求人頻度が高い」と回答した人が3分の1以上を占めました。
 求人頻度が高い理由として、高い離職率と従業員の不満による人材の流出が頻繁に起こるためです。
 せっかく入社しても、早期にブラック企業の実態に気付き、退職を選択するケースも多く見られます。

 ★給料が高すぎ・低すぎ

 ・高水準な給料体系に魅力を感じて入社しましたが、実際は過度な長時間労働や想定外の業務を要求されるという事態に…。
(男性 25才~29才 情報通信業 エンジニア)

 ・長時間の残業が当たり前となって、しかも給料に反映されない。
(男性 30才~34才 保険業 内勤営業など)

 ・給与の大部分をノルマ達成による歩合制だったため、ベース給与がとても低かったです。
 しかも入社前に歩合について詳細を教えてくれず、入社後に知るという有様でした。
(男性 20才~24才 不動産業 営業)

 募集要項の給料が高すぎる、あるいは低すぎるというのもブラック企業の特徴だと言えます。
 入社前には給与体系の詳細を教えてくれなかったのに、実は「残業時間込みの基本給だった」「基本給よりも歩合で稼げという会社だった」という類の回答が25%の割合の人から寄せられました。
 給料が高すぎる場合は、入職者を魅了するために高額な給与を提示することで、不当な長時間労働や労働条件の不合理さをカモフラージュしようとするケースがあります。
 給料が低すぎる場合は、ブラック企業が従業員に対して適正な報酬を支払うことを怠っていることが考えられます。
 応募前に「給料が高すぎる(低すぎる)」と感じたら、その裏に何か不都合な労働条件が隠されているのでは?と細心の注意を払い、ブラック企業に巻き込まれないようにすることが大切です。

 ★会社内の雰囲気が異様

 ・突然上司が激怒し、部下に対して怒鳴りつけている光景が目に焼き付いています。みんな萎縮して怖気づいていました。
(男性 30才~34才 金融業 営業)

 ・面接で伺ったとき、社員さんとすれ違った際に挨拶をしても返ってこなかった。
 会社全体にどこか薄暗い雰囲気があったのを覚えています。
(女性 25才~29才 情報通信業 営業事務)

 ・朝から憂鬱そうな表情で出勤し、一日中気持ちが重かったです。
 同僚も無表情で、笑顔が見られない職場でした。
(男性 40才~44才 小売業 総務)

 「会社内の雰囲気が異様」と答えた人は12%でした。
 回答内容を見ると、上司からの過度な指示や叱責、パワハラ、社内でのコミュニケーションの欠如などが見られます。
 従業員は常にプレッシャーやストレスにさらされ、不安や緊張感が漂い生気を失っている職場もあるようです。

 ★面接時の担当者の態度がおかしい

 ・面接官が威圧的で無礼な態度をとり、圧迫面接なんだろうな、と思ったが度が過ぎていました。
 後にその会社は何か労基法に違反して送検されてましたが、やっぱりなという印象です。
(男性 30才~34才 生活関連サービス業 営業)

 ・面接官に業務とは関係のないセクハラじみた質問をされてびっくりした。
(女性 24才~29才 保険業 営業)

 ・面接時間がとにかく長かった。
 予定時間通りに進行しないのはどうかと思いました。
(男性 24才~29才 建設業 施工管理)

 「面接時の担当者の態度がおかしい」という回答が8%ありました。
 求職者に対する尊重や公平さが欠如していることに不満を持つ人が多かったです。 例えば、「無礼な態度」や「侮辱的な発言」、「面接官自身の不適切な行動や態度」などが挙げられます。
 「どうせ誰を採用しても変わらない」「とにかく人数だけ揃えたい」という考えのもとで採用活動をしているかもしれないので注意が必要です。

 ★古株社員の給料が低すぎる

 ・上司の給料が低すぎて、自分の将来は暗いと感じました。
(男性 24才~29才 製造業 経営企画)

 ・長年働いている社員が昇給の基準や評価方法について愚痴を言っていて、自分もその道をたどる可能性が高いと考えると急にモチベーションが下がりました。
(男性 20才~24才 サービス業 営業)

 ・責任ある立場の先輩社員が自分の給料と少しだけしか変わらなかったのには驚いた。
(男性 30才~34才 宿泊業 接客業)

 5%の人から「古株社員の給料が低すぎる」という意見が寄せられました。
 上司や先輩社員が低賃金で働いているのがわかると、新入社員や若手社員は「頑張っても報われない」「昇給の機会がほとんどない」と考え、モチベーションの低下や会社への忠誠心を失ってしまいます。
 従業員の労働力を過度に圧迫する経営方針かもしれないので、自身も適正な給料を受けられない可能性が高いです。
 こういった会社で働くのは避けたほうが良いでしょう。

 ★内定が出るのが早すぎ

 ・面接が終わった直後に、驚くほど早く内定をもらった。
 今から考えると急な人員不足を補うためだけに採用されただけだったなと。採用プロセスもへったくれもないですね。
(男性 20才~24才 情報通信業 エンジニア)

 ・面接で業務に関する具体的な質問があるわけでもなく、表面的な印象だけですぐ内定が出た気がします。
(男性 24才~29才 製造業 営業事務)

 ・今の職場の引き継ぎ等が終わったら入社したいと伝えたにも関わらず、内定承諾を急かされました。
(男性 30才~34才 小売業 店舗責任者)

 恒常的に人材不足に陥っている会社の場合、企業側が求職者のスキルや適性を十分に評価せずに応募者を手当たり次第に採用している可能性もあります。
 結果的に、応募者は待遇や業務に関する詳細を十分に把握できないまま入社し、入社後に「聞いていた条件と違う」「あまりにも労働環境が劣悪すぎる」 と不満や問題を抱えてしまう人が出てきてしまうのです。

 ★経理の人から辞めていく

 ・社員の給与や待遇の悪さが数字であからさまにわかるのが辛かったです。
 会社の行く末に薄ら暗いものを感じて退職しました。
(女性 30才~34才 建設業 経理)

 ・経理の人が続けて何人か辞めて、しばらくして会社の業績が傾き始めた。
(男性 30才~34才 製造業 品質管理)

 ・法の目が届きにくい中小企業だからか、決算書をいじったりやりたい放題で嫌気が差した。
(女性 35才~39才 不動産業 経理)

 ブラック企業では、一番会社の数字を把握している経理スタッフが辞めていく現象が起こることがあります。
 その理由はさまざまですが、社員の給与や労働条件の不満、過剰な採用コストや強引な取引等、数字を見ているうちに会社の問題点がわかってくるからでしょう。

 こういった実態に直面し、倫理的な問題や過度なストレスを感じて退職を決断することもあるようです。

 ♦まとめ

 以上、ブラック企業の特徴や見分け方について、637人の方を対象にアンケート調査した結果を紹介しました。

 ブラック企業のブラック企業たる所以は次のようなことが挙げられます。

 ❎労働者の権利を蔑ろにする。

 ❎長時間労働や過重労働、残業代の不払い、低賃金など労働環境が過酷

 ❎休日や有給休暇の取得が困難

 ❎パワハラ・セクハラが横行することがある 勤怠管理や雇用契約が不適切

 ❎コンプライアンス意識が欠如している

 退職しようと思っても即座に辞めることができない場合もありますが、身近な人への相談や労働基準監督署への報告などを活用して対処することが重要です。

 現状職場がブラックで苦しんでいる方は、ブラック企業からの脱出を目指し、最適な労働環境を追い求めてみましょう。

 あなたが健康で充実した職場で働くことができることを陰ながら祈っております。

 〔出典元 : 株式会社シフィット