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「神様」川上弘美作

2006-06-06 02:09:10 | ニュース
レポーター:るい

くまにさそわれて散歩に出る。川原に行くのである―

ある日隣に越してきたくまが主人公の部屋に挨拶にきて、川原まで散歩に行く。川原で、くまとご飯を食べたり、くまは魚をとったり、ちょっとした世間話をしてみたり。かといって主人公はくまが挨拶にくることに、斜に構えることも無く、自然に起こることを受け入れていくという。
読んでいて、ふと不思議な気持ちになりつつも、常識という観念にとらわれず、また、くまという凶暴と考えられている動物と、人間同士のようにいがみ合うのではなく、たとえばくまが川に入って魚をとるのは、生きるために必要なことのように、互いの長所も短所も受け入れて、自然に打ち解けあうことができると、考えさせられました。
本の世界だけではなく、現実も、互いを認め合い、必要な距離を保っていれば、相手がたとえ凶暴なくまであっても、共存することは難しくないのだと思った。そして、それは人間同士も同じだと思った。互いを受け入れ、認めることができるようにならなければと感じた。

モデレーターのコメント
 著者はこの作品を通じて何を訴えようとしたのか、それを考えながら文章から読み取れることは人間同士の共存でしょうか。クマは単にクマではなく、熊のような外見をしている人間のことだとすればわかるのかもしれません。

ピースキー
(2)非暴力   (3)助け合い  


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2 コメント

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Unknown (並木絵美)
2006-06-06 15:06:50
私たち人間が凶暴で近寄りがたいものと考えがちの「くま」。しかしこの本を読んだことで、くまがただ単に凶暴なものであると見るのではなく、くまと人間の関わりから人間同士の関わり方をも学ぶ事が出来るというのにとても興味を持ちました。一度は読んでみたい作品だと思います。
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Unknown (樋口みなみ)
2006-06-06 15:27:46
人間は違うことを嫌がり、違いを認めようとする気持ちが弱い。違うことがあたりまえ、互いに違いを認め合おうとしなくてはいけない。人間同士のかかわりは難しいけれどともに生きていくには必要なこと。一度この本を読んでみたいと思いました。
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