CPNN(平和の文化ニュースネットワーク):国連の「世界の子どもたちのための平和と非暴力の文化国際10年」(2001~2010)

生命尊重・非暴力・助け合い・良く聞く・地球環境・寛容と連帯・男女平等・民主主義の記事を配信します。

こんとあき

2009-02-03 11:24:34 | 
レポーター かにぱん

    作・絵: 林 明子  出版社: 福音館書店
「あき」という女の子と「こん」というきつねのぬいぐるみのふたりの旅のお話です。「こん」はおばあちゃんにあかちゃんの「あき」のおもりを頼まれて、「さきゅうまち」から来ました。あきはこんといっしょに遊びながら成長します。ある日、こんの腕がほころびてしまいました。そこで、作ってもらったおばちゃんのいる、さきゅうまちまで、直してもらいに行きます。
 その途中には様々な出来事が、あきを不安な気持ちにさせます。こんはまるでお兄さんのように、「だいじょうぶ。だいじょうぶ。」とあきに声をかけて不安を和らげてくれます。しかし、寄り道をした砂丘で、こんが犬にさらわれてしまいます。あたりはだんだん暗くなってきました。はたしてふたりはおばあちゃんに会えるのでしょうか。そしてこんの運命は・・・?
このお話の設定で、こんは亡くなったおじいちゃんの洋服で作られているそうです。きっと、こんにはおじいちゃんのいつまでも見守っている気持ちも含まれているでしょう。こんを作ったおばあちゃんの気持ち、こんをなおしてと思うあきの気持ち、あきを想うこんの気持ちなど、このお話にはたくさんの「誰かを想う気持ち」が溢れています。とっても温かい気持ちになる絵本です。

モデレーターのコメント
 子どもが好きな絵本ですね。人間のやさしさがぬいぐるみという形を介して伝わってきます。小さい子どもにとってはぬいぐるみも大切な友達です。「くまのプーさん」も同じようにして子どもたちに好かれてます。

ピースキー:
(2)非暴力   (3)助け合い  

Beautiful Life ~二人でいた日々~

2009-02-03 00:20:33 | 映画・ビデオ
レポーター しょうご

これは、2000年の1月に放映されたドラマで、腕は確かなのだが愛想が悪く人気のない男性美容師(沖島柊二)と、難病に侵され車椅子での生活を強いられながらも健気に生きる図書館司書の女性(町田杏子)とを描いたラブストーリーである。
ひょんなことから二人は出会い互いに惹かれあっていくが、杏子はそれぞれの生活環境の違いを強く感じて、自ら身を引こうとする。それでも、柊二はひたすら杏子のことを思い短い間にも関わらずそばにいつづけ、愛した。柊二が最初の方のシーンで言う、「車椅子の高さから見た世界は全然違う。」という杏子のことを特に特別視することなく関わる柊二の性格がとても印象的で、私たちも見習わなければならない部分があると思う。
平均視聴率が32%という驚異的な数字を残して社会現象にまでなったこのBeautiful Lifeをぜひ見ていただきたいです。

モデレーターのコメント
 とてもよい番組でしたね。内容的にもいろいろなことを考えさせてくれるものでした。この話しが今映像としてみられるのかどうか心配ですが是非アンコールを求めたいですね。

ピースキー:
(1)生命の尊重  (6)寛容と連帯 

「パパ、お月さまとって!」

2009-02-03 00:19:16 | 
レポーター  とまと

 これは絵本ですが、平和に暮らしているからこそ目を向け興味を持つことができる作品であると思う。
女の子が「お月さまと遊びたいな」と思い取ろうとするが、すぐそこにあるはずのお月さまに手が届かない。そこで、パパにお願いをする。「パパ、お月さまとって!」パパはながーいながいハシゴをたかーいたかい山のてっぺんに立てかけて、上へ上へと登って行きお月さまを取ってくる。「ほーら。
お月さまだよ、モニカ」女の子は大喜びでお月さまと遊ぶ。しかし、お月さまはどんどん小さくなって、とうとうなくなってしまった。見上げると、夜空には大きな満月がまた輝いていた。
 これは著者の娘が子どものころ「パパ、お月さまとって!」といったことから生まれた絵本である。絵本が広がるという大胆なしかけはただ楽しめるというだけではなく、近くに見える月が実は遠くにあるということを視覚的に理解できるし、月の満ち欠けの不思議さに目を向け世界を広げることができる作品である。
 自然に関心を持ち愛することができれば、争いは起こらないと思う。自然には私たちの想像を超えた力がある気がするからだ。そんな自然に子どもたちが興味関心を持てるような作品である。

モデレーターのコメント
 子どもの無邪気で想像的力に富んだ姿はとてもほほえましいものです。子どもはそれだけで平和や非暴力の象徴でもあります。この本は子どもたちの夢や願いをそのまま体現している絵本ですね。

ピースキー:
(2)非暴力    (4)傾聴   

『ビューティフル・マインド』(A Beautiful Mind)

2009-02-03 00:18:04 | 映画・ビデオ
タイトル   レポーター  こなみ

 とあるアメリカの大学院の数学科に入学を果たした主人公のジョン・ナッシュですが、彼の頭の中には「この世のすべてを支配する真理を見つけ出したい」という想いしかありません。ひとり研究に没頭するうちに、ジョンは次第にクラスメートからも好奇の目で見られるようになっていきます。やがて希望していた念願のマサチューセッツ大学の研究所に採用され、愛する人と結婚し、子どもができたジョン。しかし、彼の希な頭脳が暗号解読という極秘任務に利用され、彼の精神は次第に大きなプレッシャーに追いつめられていきます。そのうち妻はジョンの様子が変ということに気付いていきます。そんな妻はジョンを病院に入院させますが・・・。
 この映画は、実際に存在していた人物の話で、ノンフィクションです。アメリカで2001年12月21日に公開され、日本では2002年3月30日に公開されています。私も知人から、この映画を観るようにと強く勧められていましたが、時間がない、興味がないといった理由から、観ずにいました。しかし、大学の講義でこの映画を観ることになりました。鑑賞し終わった私は、何でもっと早くこの映画を観なかったのだろうと、後悔しました。またジョンを支えた周囲の人の愛、ジョンの壮絶な人生に感動しました。

モデレーターのコメント
 実際に存在した人をモデルにこの映画は作られたということですが、その人はどんな思いで生きたのでしょうか。この映画を通じて作者は何を訴えようとしたのでしょうか。そんなところも紹介してほしいですね。

ピースキー:
(4)傾聴  (6)寛容と連帯 


『世界中のみんなで…』

2009-02-03 00:16:40 | 歌・詩
レポーター りえ

歌:KinKi Kids/曲・詩:周水
編曲:Fredrik Hult, Ola Larsson/コーラスアレンジ : 知野 芳彦
 
この国に生まれて来た 喜びを感じながら
今より高い場所へ 向かうため歩き始めた

時には 諦めそうなコトもある
良いことばかりじゃなくて 悪いこともある
だからみんなで助け合う世界中のみんなで…

空はどこまで続くだろう?
地球はどうして丸いんだろう?
それは世界中のどこにいたって
みんなが同じコトを感じてる
だからもうこれ以上 争わないで誰とも

星空の月のように 輝いて闇を照らしてる
誰よりも強い愛で 守りたい平和な明日(あした)を

時には 悔し涙を流すコトもある
楽しいばかりじゃなくて 辛い時もある
だからみんなで支え合う世界中のみんなで…

夜はいつまで続くんだろう?
朝陽はどうして昇るんだろう?
それは世界中の誰といたって
みんなが仲良く暮らせるように
だからもうこれ以上 戦わないでどこでも

空はどこまで続くんだろう?
地球はどうして丸いんだろう?
それは世界中のどこにいたって
みんなが同じコトを感じてる
だからもうこれ以上 争わないで誰とも

私たちがこうして平和に暮らしている今でもどこかで戦争は起こっている。しかし、戦争が起こっている国は違う世界にあるのではなく空は繋がっていて同じ世界にいます。だれもが笑って暮らせる世界を作っていこうという強い気持ちが込められていてとても良い歌だと感じました。自分とは関係ないという気持ちではなくみんなで支え合っていくことが大切だと思います。

モデレーターのコメント
 人間はなぜ争うのか、そう問いかけているこの歌はとてもインパクトがあります。日本でもこうしたメッセージソングを歌ってそれがヒットするようになりましたね。平和を希求する歌として皆に知ってもらいたいですね。
ピースキー:
(1)生命の尊重  (2)非暴力   

「ペイ・フォワード」

2009-02-03 00:14:45 | 映画・ビデオ
レポーター TARO

中学1年生の男の子トレヴァー。父は家出をし、アル中になっている母アーリーンと2人で暮らしています。ある日、社会の授業で "自分の手で世界を変える方法"という課題に対し、トレヴァーは"ペイ・フォワード"という計画を思いつきました。これは、1人の人間が3人の人間に親切をし、さらにそれぞれ親切を受けた者が3人に親切をしていくというもの。しかしトレヴァーは、友人を助けようとして、いじめっ子に刺されて死んでしまうのです。悲しみにくれる母。ふと窓の外を見ると、溢れんばかりの人々が家の近くに集まっていました。亡きトレヴァーの計画は町中に広がっていたのです。
 私はこの映画を見てとにかく感動しました。幸せを広げる計画を考案したトレヴァー。そして彼の計画は町中に広がり、人々を幸せにした。平和とは一人一人のちょっとした親切や愛情から生まれてくるのではないかと感じました。トレヴァーが亡くなるシーンはとても悲しいです。しかし、町中の人々が彼を追悼するという最後のシーンは悲しくも温かさを感じました。とにかく泣けます。ぜひぜひ見てもらいたい映画です。

モデレーターのコメント
 ちょっとしたアイディアで社会が変えられるということがテーマですね。主人公が殺されてしまうことが悲しいですが、だからこそこの物語は意味を持ってくるのではないでしょうか。とてもよい映画を紹介してくれました。

ピースキー:
(1)生命の尊重  (2)非暴力