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Miracle Worker

2012-05-25 13:25:56 | 映画・ビデオ
レポーター:礼貴

 映画「Miracle Worker」はヘレンケラーが言葉を獲得していくにあたって、家庭教師として雇われたサリバン先生がヘレンと格闘しながら、また家族の放任と闘いながら取り組んだ記録である。原作は劇場上演用に作られているが、ほぼその台本に沿って映画のシナリオが構成されている。
 到着して早々に部屋に閉じ込められ、外からカギをかけられてしまうという事態に遭遇し、サリバン先生はこのヘレンが並々ならぬ知恵を持っていると判断する。毎日のように指文字で単語を教えるが、ヘレンはあらゆるものにことばがついていることを理解できない。
 結局家族と一緒にいると自立して生きていこうとしないので、サリバン先生は敷地内ではあるが、家族と切り離されたヘレンと生活をともにしながら2週間ことばを教え続ける。約束の日、夕食会でヘレンが前と同じように家族の皿から自由に食べ物をとって甘えているのを見てやめさせようとするが水差しの水をかけられてしまう。サリバン先生はヘレンを連れて井戸まで行って、水を汲ませようとしてヘレンが「水」ということばの存在をつかんだことを知る。
 「大地」「階段」「ポンプ」…ヘレンが次から次へと指差すものを、サリバン先生は指文字でスペルを表現していく。人間が言葉を獲得する瞬間だ。
 人間にとって言葉を獲得することがどれほど意味のあることなのか、改めて考えさせてくれる映画である。

コメント
 「奇跡の人」と日本語では訳されていますが、この奇跡の人はヘレンケラーではなくサリバン先生のことなんですね。人間が人間らしく生きること、それが平和や非暴力の文化にとって大事なんですね。

キーワード
(1)生命の尊重  (2)傾聴



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