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何様のレストラン

食べ物に執着している人間の、食べ物中心のブログ。イラストレシピもあります。

パンをふんだむすめ(1)

2015-07-28 21:10:53 | 日記
NHK お願い!編集長で視聴者のリクエストにこたえて
7月25日に再放送されたパンをふんだむすめを見ました。


小学生の頃、道徳の授業時間にNHKの教育番組を見終わったた後、
先生のきまぐれによっては、次の番組を見させてもらえました。

その中の一つが「こどもにんぎょう劇場」でやっていた
影絵劇「パンをふんだむすめ」です。
食べ物の出てくる物語の中でも、群を抜いた恐ろしさでした。

耳に残る主題歌と、今なお心に残るトラウマ物語が
時を超えて再放送されました!
番組予定に気がついて、良かったー。

当時は本っ当に恐ろしかったのですが
大人になった目線で、落ち着いた気持ちで観賞しようと思います!


昔々、ヨーロッパの北の国の物語―――
その年の冬は特に寒く、森の動物たちは食べ物を探すのに苦労していました。

そんな中、村はずれに一羽のみすぼらしい小鳥がおりました。
荷馬車の引くソリからこぼれ落ちた小麦を見つけては
自分は少ししか食べず、他の鳥たちに分け与えていました。

その小鳥こそが!タイトルにもなっている
パンを踏んだ娘 インゲルの変わり果てた姿だったのです!
ここで、主題歌が流れます。

♪パンをふんだむすめ~
 パンをふんだむすめ~
 パンをふんだ罪で~
 地獄に~落~ち~た~

 神様ーにそむいた インゲルっ♪
 神様ーにそむいた インゲルー♪
 地獄に~落~ち~た~


あ、アンデルセン原作なんですね。

インゲルは早くに父親を亡くし、お母さんと二人暮らし。
お母さんは生活のために、よその家の下働きをしたり
薪を拾って売ったりと、毎日働きづめでした。

それなのに、インゲルときたら!
外に出て働いているお母さんの苦労なんて気にもせず、家の事なんて何もしません。

家事どころか「ウヒヒヒ…飛べないハエ…」
羽をむしったハエをつつくと言う、不思議な遊びをしています。

いやもうこの笑いが不気味すぎて、声優さん、迫真の演技です。

そう。インゲルは、ワガママでいじわるで生き物をいじめることが大好きな
サイコパス入った女の子だったのです。

これは、近所でそうとう悪評が立っている事でしょう。

虫をいじめて会心の笑みを浮かべる娘を見て、お母さんは叱りつけますが
インゲルは逆ギレします。
その様子を見て、インゲルのお母さんは娘の将来を悲観し、神様に嘆きます。
「神様、どうか娘を素直な良い子にしてください…!」

幾年か経ち、インゲルは金色の髪を持つ美しい娘に成長しました。
ところが、内面は元のまま…いえ、それどころか
さらにワガママさといじわるさに拍車がかかっていました。

そんな時、子供のいない夫婦が、インゲルを一目見て気に入り
「自分たちの子供にしたい」とやってきました。
その夫婦はお金持ちだったので、
今の貧しい生活から逃げ出したいインゲルは、お母さんの反対も聞かず
進んで夫婦の子供になる事にしたのでした。

お金持ちの家の子になったインゲルは、それから毎日、養父養母に甘やかされ
服に、靴に、アクセにメイクにネイルにと
自分を着飾り放題、贅沢のし放題です。
また、それが映える容姿を持ってるもんだから、養父も養母もごきげんです。

そんなある日。
養父と養母が「一度村へ帰って、お母さんにその美しい姿を見せておあげ」
「どんなにかお喜びになるだろうよ」と、里帰りを提案してきました。

「さ、この大きな白いパンをお母さんにお土産に持ってお行き」

最重要アイテムキタ━━━━━(゜∀゜)━━━━━!!

インゲルはパンを抱えて村に向かいました。
もちろん乗り気ではありません。
みじめな姿をして働いているお母さんなんて、見たくもないと思っています。
でも、村の人やお母さんに「今の輝いている自分」を見せたいと言う、自己顕示欲もあったのです。

本当に性格悪いなー。

村の人はインゲルを見て「おや…」「まあ…」「へえー」と驚きました。
でも、これ絶対プークスクス&ヒソヒソですよね。村人をナメちゃいかんよ、インゲル。

そして、良い気分になったインゲルは家に向かうのですが
沼のほとりの道では、あふれた水が泥水を作っていました。
インゲルは「せっかくの靴がだいなしだわ!」とぶうぶう言いながら、慎重に進みます。

そこへ、道の向こうからたきぎを背負ったお母さんが歩いてくるのが見えました。
服はぼろで、靴なんてはいていません。顔も真っ黒です。
お母さんを見たインゲルの吐いた言葉がこれです。
「やっっっぱり来るんじゃなかった!
 あんなみすぼらしい姿の人がお母さんだなんて、恥ずかしいわ!
 あ た し の 値 打 ち が 下 が っ ち ゃ う。
 …帰ろうっと。」

きびすを返すインゲルの姿に気がついたお母さんは、必死に呼びかけます。
「インゲル、インゲルじゃないか!お待ちよ、お待ちったら!」
お母さんの声は耳に入っているのですが、インゲルは今来た道を戻ります。
二度と村になんか来るもんか、そんな事を思いながら。

ぷりぷりしながら歩いていたせいでしょうか。
来る時は気をつけて避けていた泥だまりに、片足をつっこんでしまいました。
「もうっ、なんて忌々しい!」

ふと、抱えていたパンに目が行きました。
「そうだわ…靴を汚さないように、このパンを…
 えいっ!」
何と言う事でしょう!インゲルはお土産に持ってきたパンを、泥水の中に放り投げました!
インゲルは、そのパンを踏み台に、向こうへ渡ろうと考えたのです。

ところが、片足をパンの上に乗せ、もう片方の足を地面から離したその時です!
インゲルの体が、どんどん泥水の中へ吸い込まれていくではありませんか。
「きゃーーーーっ!」


ヒィィ(((((( ;゜Д゜))))))ガクガクブルブル

「ああっ、沈んでいく!」お母さんはインゲルの元に駆け寄りますが
浅いはずの泥水は、まるで底なしのようにインゲルを飲みんでしまいました。
「おお神様、なんて恐ろしい事!インゲル、インゲル!」
ブクブク泡立つ泥水のそばにしゃがみこみ、お母さんはインゲルを呼び続けました。

泥水の中はどうしたことか、本当に底なしになっていて
インゲルはただひたすら落ちてゆきました。
インゲルの運命やいかに。
主題歌2番、いきます。

♪パンをふんだむすめ~
 パンをふんだむすめ~
 パンをふんだ罪で~
 どこまで~落~ち~る~

 神様ーにそむいた インゲルっ♪
 神様ーにそむいた インゲルー♪
 どこまで~落~ち~る~


ちなみに、落ちている間
インゲルの片足にはパンがくっつきっぱなしです。
このパンが2話目でまた良い仕事をしてくれます。

主題歌を歌っているのは「勇気一つを友にして」を歌っている人と同じなんですね。
あれも落ちる歌ですね、そう言えば。

歌の歌詞から想像できるように、インゲルは地獄へ落ちるわけですが、
素直に地獄へ落ちる訳ではなく…
この先も、トラウマものの展開がもりだくさんですよ!

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