テレビアニメーション新生『ドラえもん』は、
4月29日の放映分で第3回目を迎える事になります。
「原作回帰」という新たなコンセプトを掲げた
新スタッフの方々が送り出してくれる『ドラえもん』に
僕の家族も毎週金曜日が来るのを待ち遠しく感じています。
DVDレコーダーに録画された
第1回目の
『勉強べやの釣り堀』などの3作品や
第2回目の
『のろのろ、じたばた』などの2作品は、
毎日のように我が家のテレビに映し出されている程です。
僕は、
小学校低学年の頃にマンガ『ドラえもん』に出会い、
藤子・F・不二雄先生が描く『SF=すこし・ふしぎ』な世界に魅了されました。
藤子F先生の『パーマン』や『バケルくん』などの他の多くの作品を読んでは、
コレクションしていた小学生時代をまるで昨日の事のように覚えています。
大山のぶ代さんが演じる『ドラえもん』の放映が開始された1979年の4月は、
僕が小学校4年生の頃で、『コロコロコミック』に少しずつ掲載される
アニメーション版『ドラえもん』の情報を読みながら心待ちにしていました。
初めて観る動く『ドラえもん』にテレビに噛り付くように観ていた僕は感激し、
翌日の学校での友達との会話はそれに関する事ばかりだったと思います。
藤子F先生の原作マンガに魅了され、大山のぶ代さんの『ドラえもん』に憧れた
正に、
ドラえもん世代の僕です。
妻は、
僕と殆ど同世代にもかかわらず、藤子F先生の作品はおろか
マンガ『ドラえもん』さえもあまり読んだ経験がありません。
アニメーション『ドラえもん』も、「何度かは観た事がある」という程度で、
辛うじて大山のぶ代さんの名前は知っているものの、想い入れなどの感情も
殆ど無いに等しいという人物です。そんな妻ですが、テレビなどから流れる
大山のぶ代さんの声を聴けば、何の意識もせずに『ドラえもん』の声と
自然に判断する事が出来るらしいのは、
大山さん=ドラえもんという
公式みたいなものが、妻の意識の中に浸透しているからなのでしょう。
来月3歳になる息子は、
昨年の10月の終わり頃から大山のぶ代さんが演じる『ドラえもん』を観始めて、
大好きになったようで、それ以降ずっと観続けています。
大山のぶ代さんから水田わさびさんへと
移行した『ドラえもん』に、何の抵抗も感じていないのは、
息子の真剣な目と以前と変わりのない笑顔が証明しています。
こんな三者三様の我が家ですが、
リニューアルされた『ドラえもん』の前では、
僕も妻も、まるで息子と同じような気持ちで無邪気に笑っています。
純粋にアニメーションを楽しむ心で…。
第1回目と第2回目の作品を繰り返し観て、
「原作回帰」というコンセプトを掲げた
新スタッフの方々のスタンスに、僕は大いに信頼感と安心感を得ました。
藤子F先生が描いた『ドラえもん』の本当のおもしろさを
これからも追求して頂けるのなら…。
「原作」の本質を狂わせない一貫したスタンスと
「原作」に描かれたエピソードを単に忠実になぞるだけではない、
アニメーション作品ならではのエンターテイメント性を巧みに融合させた
作品製作が今後重要になって来るのだと思います。
シーラカンスの憂鬱:『新生ドラえもんが開けた未来へ続く扉』より引用。
だから、
その作品を受け取る側にいる僕たちは、
「原作」や「旧ドラえもん」と比べたりせずに、
単純にそして
純粋に楽しめば良いのだと思えるようになりました。
haschiken様が
新ドラえもん評! 4/15: 思い出せ! あの日の感動で、
素敵な見解を展開されておられます。
旧ドラのイメージをできるだけ引きずらずに、
新鮮な気持ちで見ることを心がけて欲しい、
そういう願いをこめて、スタッフはこの話を選んだのではないだろうか。
僕もそう思います。
そして「新鮮な気持ちで見ることを心がけて欲しい」というメッセージは、
僕を含む「原作」を重視している方たちにも向けられているような気がします。
「俺たちが原作の本質をしっかりと受け継いだアニメを作るから、
そんなに
原作!原作!と意識しないで、純粋に観て欲しいな。」と。
rainyblue様が
ドラえもんリニューアルに際して(まとめ)の中で、
《否定的見解》を唱える方に向けて書いている文章より引用します。
「ドラえもんはもう見ない!」
そう感じるのも、また致し方ないのかもしれない。
ただ、そういう気持ちがあるのは仕方がないとして、
どうかまっさらな気持ちでこれからもわさドラを見ていただきたいのだ。
この意見に僕も賛成です。
ただし、《否定的見解》の方だけに言うのではなく
《肯定的見解》の方や「原作」を重視している方たちにも
同様に唱えるのが
本筋なのではないでしょうか。
「まっさらな気持ちで観ましょうよ。」
「秘密道具の名前が変わっていて残念。」とか
「原作の名セリフがそのままでよかった。」とか
「僕が私が知ってるドラえもんじゃない!」とか
そんな事に囚われない観方をしても良いのではないでしょうか?
そうする事によって新しく発見出来る何かが在るかも知れないのですから。
◆『藤子不二雄』関連のエントリー◆
◆4/15 新ドラえもん 反応リンク集◆