シーラカンスの憂鬱

照る日もあれば、曇る日もあるんだし…

『希望の灯 -シーラカンス-』

2005年07月23日 | 現生動物
『シーラカンスの憂鬱』のトップページに掲げている、

   「いつまでも純粋でひたむきな少年の心のままでありたい。」

という失くしたくない僕の想い。
忘却の彼方へと誘われ、冷たい風に晒されそうになりながらも
動かぬ心の碑(いしぶみ)として、大切に抱き締めていたい想い。

遥か太古の昔から、
みなぎる生命力の鎖を断ち切る事無く生存し続けている生物に
そんな僕の想いを投影しては、希望の灯に照らされている僕の心。

『シーラカンス』
   魚類 - 肉鰭綱 - シーラカンス亜綱
       - シーラカンス目 - シーラカンス科 
   英名 / Coelacanth    
   学名 / Latimeria chalumnae
   生息年代 / 約3億8000万年前~現代 
   生息地域 / アフリカ南東岸、インドネシア沖
   深海域 / 150~700m
   体長 / 1~2m

1938年12月22日に発見されるまで、
白亜紀にすでに絶滅したと考えられていたシーラカンス。

   「当たり前の様に消え去って行く事への諦めなど無意味。    
    いつまでも消えない、失くさないものだってあるはず。」

約3億8000万年という途方も無い時間の中を
その姿をほとんど変えず、生命の鎖を繋ぎ続けて生きるシーラカンスに、
僕のそういう想いが重なって行きます。

広く一般的に、
「古い感性の人間」などの意味で、
「生きている化石」と表現される事も多いこの言葉さえも、
僕にとっては、とても尊く眩しい言葉に思えてしまいます。

最後に、
「シーラカンス 映像」という検索ワードで、
僕のブログに辿り着かれる方がけっこういらっしゃいますので、
こちらのドキュメンタリー作品をご紹介します。

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CGなどの人の手によって創造されたものではない
本物のシーラカンスたちの悠々と泳ぐ姿を眺めていると、
強さとたくましさに感動してしまいます。


◆参考リンク◆
   Wikipedia:シーラカンス
   謎の巨大生物UMA:シーラカンス特集

『日本の人魚伝説』

2005年03月05日 | 現生動物
広く一般的に、
人魚のモデルとして認知されている
水棲哺乳類のジュゴンやマナティー。
『悲しきベーリング海の人魚』というエントリーの文中でも
その事に少しだけ触れていますが、
わが国日本古来の人魚伝説では、
全く別の生物が人魚のモデルであるという説があります。

《人魚》と言えば…
   
   上半身は美しい裸体の女性
   下半身は魚の尾鰭

   
…という姿を思い浮かべてしまいます。
この様なイメージは18世紀頃、
ヨーロッパから江戸時代の日本に伝えられたと言われています。

それ以前の日本にも数々の人魚伝説があったそうです。
その最も古い記録は「日本書記」(720年)に記載されており、
「古今著聞集」・「甲子夜話」・「六物新誌」などの書物にも
多くの記録が残されています。

   ◆日本古来の書物による人魚の特徴◆
      ・頭や肌が白い。
      ・頭に赤くて長い髪がある。
      ・体は魚の形で長い。
      ・九州北部、日本海沿岸で多く発見されている。

これらの書物に記録された
人魚のモデルにふさわしい魚がいます。
神秘的な響きをその名に秘めた、僕を魅了する深海魚。

『リュウグウノツカイ』
   硬骨魚類 - アカマンボウ目 - リュウグウノツカイ科
   英名 / King of the herrings, Oarfish, Ribbonfish
   学名 / Regalecus glesne Ascanius, 1772
   体長 / 3~10m

リュウグウノツカイの属名"Regalecus"は、
ラテン語のregalis(王様)とalex(ニシン)の複合語です。
英名の一つである"King of the herrings(ニシンの王)"は、
これに因んで名付けられています。

銀白色で鱗の無い体。
真赤な鶏冠の様な背鰭と長く紐状に伸びた胸鰭。
何とも奇妙で愛嬌のある姿は、
日本の人魚伝説の特徴にぴったり当てはまります。

リュウグウノツカイは、
泳ぎがあまり得意ではないらしく
強い潮の流れに非常に影響され易いそうです。
嵐などで海が荒れると
時々海岸に打ち上げられた姿が目撃されています。

   「人魚が捕れると大地震などの天変地異が起こる」

日本の人魚伝説の中に、
この様な言い伝えがあるのも
リュウグウノツカイのこの性質に由来しているのかも知れません。


『史上最大の動物』

2005年01月09日 | 現生動物
小学生の頃、
時々図書室を訪れては、
驚愕の目で眺めていた《図鑑》の数々。

『魚の図鑑』
『昆虫の図鑑』
『動物の図鑑』
『植物の図鑑』
『恐竜の図鑑』etc.…

人間の何十倍もの大きな姿をした動物に
興味を惹かれ始めた小学生の僕。

動物園に行けば、
   一目散に目指すのはアフリカゾウやキリン。
水族館に行けば、
   早く見たくてヤキモキしていたジュゴンやサメ。
絵を描けば、
   いつも友達や僕がまたがる恐竜やクジラの背中。

今もずっと、
彼らの姿に神秘的な魅力を感じている僕です。


46億年の歴史を誇る地球。
約38億年前に誕生したとされる生命。
生命の源《海》。
全ての生物の母なる《海》。
地球上の表面積の約70%を占めるこの《海》に、
現在絶滅が危惧されている
史上最大の動物が現存しています。

『シロナガスクジラ』
   哺乳類 - クジラ目 - ヒゲクジラ亜目 - ナガスクジラ科
   英名 / Blue Whale
   学名 / Balaenoptera musculus
   体長 / 25~30m
   体重 / 100~150t

映像でのみ知る雄大なシロナガスクジラの姿。
悠々と大海を泳ぎ豪快に潮を噴き上げる姿。
巨大な体で荒ぶる大波に抗う輝く勇姿。
いつか会いたい…。

現在、
世界全海域での総個体数が約1300頭
南極海域に生息する個体数に至っては、
かつての0.5%まで減少していて
生息数の回復は非常に難しいとの事…。

シロナガスクジラよ!
永遠なれ…


地球最大の動物 シロナガスクジラに迫る/中村宏治
地球最大の動物 シロナガスクジラに迫る/中村宏治