エスティマ日和

『ぼくたちと駐在さんの700日戦争』2章まで収録の、エッセイ集です。独立しました。

味覚の学習機能

2007年08月30日 | 雑記
ああ。忘れもしません。

初夏の、暑い日でした。

私は、家人をつれだって郊外の大きな電気屋さんにいました。

なにを買ったでもなかったのですが、外に出ますと移動販売のパン屋さんがおりました。

一頃の「メロンパンブーム」には、まったくのらなかった私でしたが

この暑い盛りにがんばってるなぁ、と思い、
ちょっと小腹がすいてもおりましたので

「カレーパン買ってこうか?」

「ああ。そうねぇ」。

で。買いました。
カレーパン2個。

我が家は基本、「運転手は僕だ」ですので
先にほおばったのは、車掌の家人でした。

「あら?」

「ん?どうしたの?」

「なんかへんな味する~~~」。

「まさか」。

で、私もほおばりましたところ

うまい!

「え!これってシソ味じゃん!うめ~~~~」。

「シソ味~~~~?カレーパンなのに~~~?」

「そうそう。いいアイディアだよなぁ」。

「いや、カレーにシソ味ってないでしょ?」

「馬鹿だなぁ。独自の味っての出さないとやってけないんだって」。

「そ、そうかしら?」

「うん。それにほら。シソは腐敗に強いからな」。

で。もとより食べ物を大切にする教育を受けてまいりました私は、ぺろりとたいらげました。

たいらげましたが、わずかその10分後。

「げ!は、腹いてぇっ!」

もうね。
すごいんです。下り100mbのフレッツ光。
くだるくだる!

「ほら。ごらんなさい。やっぱおかしかったんだってば」。

「と、止めてくれよ・・・・」。

「勝手に喰っといてなに言うかっ!」

しそ味じゃなかったのか・・・・。

その日は結局、夜中まで苦しめられていた私でしたが

それから2ヶ月後。

今度は郊外のスーパー。

やはり駐車場で、コロッケ売ってました。

「おーーーー。コロッケだ!」

というわけで、また買いました。
移動販売のコロッケ。

で、食べてみたらこれがめっぽううまい!

「へ~~~。シソ味のコロッケってめずらしいね」。

「シソ・・・味?」

私はたいらげたのですが、家人は口もつけませんでした。


帰宅途中。

「腹いて~~~~~~~~~!」

「あなたって学習機能ってないの?」

だって・・・シソ味だと思ったんだもん・・・。

またしても夜中までトイレ独占!

それ以来、我が家は「シソ味」には手をつけない、という家訓ができたのです。


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