たゆたふこころ

こころのゆらめき 記憶のかけら 日々に織りなす タピスリー

恵み

2015-08-08 10:50:30 | 日記
顔を合わせれば、挨拶を交わす人がいる。
相手がどこの誰なのか、お互い知らない。
そんな人が何人かいる。

ある朝、そのうちの一人である年配の方から、恒例の挨拶の後、呼び止められた。
その方が作っている農作物を「いらないか?」と問い掛けられたのだ。
欲しい。
喉から手が出そうになる。
本当は、欲しいのだけれど、私はまだ歩いて駅まで向かわなければならない。
そして、そこから電車に乗って会社に向かわなければならない。
そこそこ重い荷物も持っている。
この暑さの中、更なる負荷は避けたい。
そんな訳で、お礼を申し上げながらも辞退した。

しかし、歩き出してすぐ、ひとつ位なら貰えばよかったかな?
と後悔し始めた。
せっかくのご好意を無駄にしたような罪悪感が忍び寄る。
その後、しばらく歩き、はたと思い出した。
そういえば、途中からバスに乗ることにしたのだった。。。

一瞬、引き返そうかと思ったが、時間も気になるし、迷った挙句諦めた。
ここに置いておくから帰りに持っていけばいいとも言って下さったが、
生憎、帰りはそこを通らない。
あー、これで、もう言ってくれることはないだろうなー
と思いつつ、引っ張られている後ろ髪を振りほどき、先を急いだ。

ところが、先日、再び声を掛けられた。
神様はちゃんと見ていて下さるのかな。
その方の手にはゴーヤ。
もう、頂きますとも。
そして、翌日はきゅうりとトマト。
ありがたく頂戴いたしました。
感謝、感謝でございます。





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