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中華街ランチ探偵団「酔華」

中華料理店の密集する横浜中華街。最近はなかなかランチに行けないのだが、少しずつ更新していきます。

気になる銭湯「いなり湯」@中区大和町

2010年07月31日 | Weblog



 JR京浜東北線の山手駅から麦田町に向かう一直線の商店街。銭湯「いなり湯」はその麦田寄りの方に位置している。

 ここは通るたびに「ん?」と思わせる何かがある。


 銭湯の開店・閉店を知らせる札。

 板に「ぬ」と書いてあるから「ぬいた」。つまりお湯を抜いたので営業終了という合図だ。

 逆に営業開始の場合は「わ」と書いた板が下げられる。


 サッカーボールに何かの動物。

 これが猫であることを最近知った。


 煙突を登っているのは、猫の着ぐるみを着た“覗き”ではなく、猫のお飾り。


 すす払い猫というそうだ。


 むかし、番台から三助さんを呼ぶときに鳴らした拍子木。
 1回だと男湯。


 2回打つと女湯だった。


 不思議な銭湯だな、と思っていたのだが、最近、こんな新聞記事が張られているのに気がついた。

 これらは、作風も発表の場も銭湯にこだわるアマチュア芸術家、ウエハラヨシハルさんの作品なのだった。

 なぜ猫なのかも、これで分かった。温かいところを好むから「銭湯に猫」。

 作品は外壁や煙突だけではなく、脱衣所や浴室にも展示されているそうだ。
 風呂栓を10個つけた招き猫・「栓10招き猫」とか、バナナをつけたセントバーナード犬・「銭湯バーナナ犬」など、駄洒落作品が並んでいるという。

 これは行ってみなくちゃいかんね。

 1950~60年代前半、神奈川県内の銭湯は800軒を超えていたのだが、現在は230軒程度に減少している。
 ウエハラさんは、「銭湯を活気づけたい」という思いで、1996年から銭湯での作品展を始めたそうだ。


 これの意味が分からん……。

 ところで、ここ「いなり湯」という名前の由来は何だろうか。


 おそらく、これだろう。このすぐ近くに「第六天稲荷」があるので、それに因んで名づけたに違いない。

 さて、この商店街を抜けて、麦田町を横切って丘を登ると、そこは山手だ。
 雙葉学園の横で、こんなプレートを見つけた。


 かつての町名(今はない)をつけたNTTの電柱である。

 雙葉小学校から石の階段を下りビヤ坂のまで至る坂がある。これを稲荷坂というので、おそらく、これをそのまま町名としたのであろう。いや、いや、逆かな。稲荷町から坂名を付けたのかもしれない。

 しかし、そもそも坂や町名の由来となった稲荷はどこに? 


 この地図は昭和初期のもの。

 青丸の部分に稲荷町と書いてある。
 その近くにあるのが諏訪神社。

 現在、ビヤ坂と呼ばれている坂のところには「諏訪町」の文字が見える。
 この町名が諏訪神社に由来することは明らかだ。

 ならば雙葉小学校横の坂は諏訪神社に因んで稲荷坂と名づけられ、町名も稲荷町とされたのではないか。


 話題が不思議な銭湯から、不思議な町名に移ってしまった。
 これについては、いずれまた。


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12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
で、 (ふ゛り)
2010-07-31 21:22:54
入浴はされなかったのですか?
返信する
はい (管理人)
2010-07-31 22:39:28
◆ぶりさん
看板が「ぬ」でしたので。
まだ、営業前でした。
返信する
銭湯は最高です (すぎちゃん)
2010-08-01 09:38:28
今、ウエハラさんの展示やってるんですか?
湯船の中にも作品があったりして楽しいですよ。

かく言う私、この会の初期メンバーでもあります。
「横浜銭湯めぐりの会」
http://www005.upp.so-net.ne.jp/sento-meguri/sento.htm
稲荷湯も、もちろん何度も入っています。
黒湯の電気風呂が特徴ですね。

久しぶりに行ってみるかなあ・・・
返信する
湯めぐりの会 (管理人)
2010-08-01 21:09:50
◆すぎちゃん
中華だけではなく、銭湯まで!
いろいろ顔を出しているんですね。

いなり湯の黒湯は痺れるとか聞きましたが、
電気だったんですか。
行ってみなくちゃ。
返信する
Unknown (予備軍メタボ)
2010-08-02 08:36:27
弓矢の意味は
「弓射る(湯入る)」です。
昔TVで見ました。
いなり湯にあったのは気づきませんでした。
返信する
弓矢の意味 (Torio)
2010-08-02 12:08:51
こんにちは。

弓矢の飾りは「弓」を「ゆ」と読むことから「湯=お風呂屋」の看板です。

江戸時代は文字の読めない人もいたので、商店は取り扱い商品の模型を掲げるか、このようなトンチのきいた看板(正確には板ではありませんが)を店頭の軒先に下げていました。

地方の風呂屋も同じことをしていたのか、はたまた江戸の粋の世界だったのかは、私も勉強不足でわかりません。
返信する
弓射る (管理人)
2010-08-03 06:38:49
◆予備軍メタボさん
湯に入る、ということですか。
なるほどね。
返信する
マーク (管理人)
2010-08-03 06:54:55
◆Torioさん
酒造家の軒先にある杉玉もそうですね。
なかでも銭湯は粋な場所だったのかな。
江戸っぽいですよね。
返信する
Unknown (いその爺)
2010-08-03 09:36:22
遅コメ失礼致します。(^^;

銭湯探索興味深いですね。
建物自体が大きな存在感を放っています。

次回は、ゆっくりと湯に入ったレポも期待して良いでしょうか?
風呂上がりのビールと餃子なんて…
(^q^)
返信する
銭湯ファン (管理人)
2010-08-03 21:16:37
◆いその爺さん
子どもの頃、我が家には風呂があったにもかかわらず、
近所の同級生と銭湯に行っていました。
楽しかったなぁ。

銭湯シリーズをやりますか。
返信する

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