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セザンヌ展

2012-04-18 | going out

招待券をいただき、国立新美術館で開催中の『セザンヌ展』を観てきました。

ポール・セザンヌというと、私はオードリー・ヘプバーン主演のラブコメディ映画『おしゃれ泥棒』の冒頭を思いだします。

ヘプバーンのキュートさが堪らないこの映画は、印象派の絵画オークション会場(パリ)から物語が始まります。

ニコル(ヘプバーン)の父で絵画コレクターのシャルル・ボネがオークションに出したのが、後期印象派の巨匠セザンヌの名画。
高値で落札されるのですが、でもこれ実はニコル父ボネが書いた贋作。
そう、ニコルの父は贋作専門の画家なのです。

もちろん娘ニコルも父の悪行を知っていて、もういいかげん止めさせないと…と頭を悩ませています。
(でもそんな父の稼ぎで優雅な暮らしぶりなのですけれどね)
そんな贋作画家の父が今度は、彫刻までに手を出して…  とストーリーは続いていきます。

最近もまた映画を観かえしたばかりだったので、美術館に行くまで強烈な印象のニコル父の顔が浮かんできて
参った参った(笑)





さて、セザンヌ展。
上の写真の林檎の中に “100%セザンヌ” の文字があるように、展示されてあるのはすべてセザンヌの作品です。(作品数88点)

それにしても、なぜ、りんご?

なのだろうとわからなかったのですが、これってセザンヌの
「わたしは、りんご一つでパリを驚かせたいのです」という言葉からだったのですね。
画家として芸術の都パリで名を馳せたい強い気持ちがある言葉だなと感じます。

作品を鑑賞して印象的だったのは、セザンヌの構図のこだわり。

テーブルの上に、無造作に置かれたキッチンクロス。その上には、林檎がいくつか転がり、後ろにはカップと砂糖壺。
静物画としてまあ、よくあるものだなとしか思っていなかったのですが、そこには彼の強いこだわりが。
林檎の位置や傾きが納得いかない!なんてときには、間にコインをはさんだりもしていたそうです。
(写真と違って絵なのだから、そこは創作で…とかではないのですね。)

それからセザンヌはこうも言っていたとか。
「コップも皿もおしゃべりしているのだよ。終わらないうちあけ話を…」
ふふふ♪ これってディズニー映画の世界ですよね。
もしかしてディズニー映画の擬人法の表現ってセザンヌの影響かしら???(笑) 

 展示は、6章(初期・風景・身体・肖像・静物・晩年)からなっています。
油彩・水彩・デッサン…
世界8か国、約40館から集められた、国内過去最大級の個展。 見所満載でございました