遅生の故玩館ブログ

中山道56番美江寺宿の古民家ミュージアム・故玩館(無料)です。徒然なる日々を、骨董、能楽、有機農業で語ります。

大皿・大鉢19 呉須赤絵*印判手天下一乾坤気象文字大皿

2021年12月19日 | 古陶磁ー大皿・大鉢・壷

少し変わった呉須赤絵の大皿です。

径 33.0㎝、高台径 16.2㎝、高 7.2㎝。中国、明時代末期。

天下一、印判、文字の要素を盛り込んだ、サービス満点の大皿です。

中央に「天下一」、その周囲に干支らしき文字が赤色で書かれています。

しっかりとした印判が4個。

その間に文字紋が描かれていいます。

「乾坤気象」

乾坤・・・天地、気象・・・宇宙の根源

気宇壮大な大皿です。

「気」の文字の中に、またも小さな印判様の模様を発見しました。いたずら?描き損い?遊び?先々回のブログ、呉須赤絵*印判手仙境楼閣山水図大皿に続いての発見です。ということは、ひょっとして、これは印判手の大皿に特有の一種の印鑑のようなものかもしれません。

高台内は、黒褐色の胎土がほぼ露出しています。

そこに、陶工の手指の跡がついています。まるで、手形です。それを、四百年近くたった今、私が手にとっているのですね。時空を超えた中国陶工との対話(^.^)


コメント (8)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 大皿・大鉢18 呉須赤絵*... | トップ | 呉須赤絵*魁草花紋中皿 »
最新の画像もっと見る

8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
遅生さんへ (Dr.K)
2021-12-19 17:42:40
あれれっ! またまた登場ですね!!
一体、何点所蔵されているのでしょうか、、、?
これだけの数を集めるに際しては、資金もそうですが、相当に勉強もされたのでしょうね(^_^)

「小さな印判様の模様」が描かれているものを、私も見たような気がします、、、?
ほんと、どんな意味があるのでしょうね。これも、興味がありますね(^_^)

これまた、大きなクッキリとした手指の跡ですね。
まるで、手形ですよね(^-^*)
指2~3本の跡というのが普通ですが、こんな手形のような指跡は初めて見ました(^_^)
返信する
遅生さんへ (酒田の人)
2021-12-19 19:14:49
見事な呉須赤絵大皿ですね!
昔、地元の骨董入札会でこういった感じの品を見かけましたが
何せ図録で見たことしかなかったもんで、「これは手を出してはアカン」と思ったものでした

それにしてもこれだけの呉須赤絵大皿があるとは、さすがに故玩館です
時間ができたら是非現物を見に参上したいです。
返信する
Dr.Kさんへ (遅生)
2021-12-19 20:48:27
呉須赤絵大皿は、もう打ち止めです。気移りの遅生としてはよくもった方です。こういうオーソドックスな物に入れこむのは柄に合いません。例によって、ニッチ物が本命だったりして(^^;

大皿で高台内が広大なので、手に載せて運んだのでしょうね。ゴツい手指です(^.^)
返信する
酒田の人さんへ (遅生)
2021-12-19 20:55:20
呉須赤絵は独特の質感と絵付けですから、ある程度扱えば、判断は容易です・・・などと偉そうなことを言っていますが、いくつかひっかりました(^^;
記念に一個残してあります。
また、いずれ、私の失敗シリーズに出します(^^;
返信する
新潟の木村茶道美術館で (越後美人)
2021-12-19 22:06:13
独特の雰囲気のある大皿ですね。
新潟にある木村茶道美術館は、国宝級のお茶碗などのお道具でお茶を振舞ってくれます。
この大皿に似た菓子皿を拝見したことがあります。
ブログにアップ(以前の記事)してありますので、ご覧頂けますと嬉しいです(^_-)-☆
返信する
越後美人さんへ (遅生)
2021-12-20 07:07:08
どの解説書を読んでも、呉須赤絵大皿は茶人が輸入、愛好した、とあります。でも、こんなに大きな物を茶席で使うのかなあ、というのが正直な気持ちでした。

で、ブログを拝見しました。
木村茶道美術館の写真にあった大皿、今回の品とほとんど一緒ですね。驚きました。もう一つの呉須赤絵の鉢は菓子器として写真がのっていました。大皿の方も菓子器として使われていたのでしょうか。
返信する
お茶席で使われていました (越後美人)
2021-12-20 16:55:28
やはり一緒でしたか。
ずいぶん個性的な大皿でしたので印象深く頭に残っていました。
勿論、この大皿にもお菓子が盛られて出されました。
隣の呉巣赤絵鉢もちゃんと菓子器として出されていました。
この美術館では楽15代のお茶碗が揃っています。
他にも国宝級のお道具が惜しげもなく出されますので、
遅生さんにもお勧めの所です。
ただ、雪国ですので3月まで冬期は休館です。
返信する
木村茶道美術館 (遅生)
2021-12-20 17:03:07
木村茶道美術館、ホームページなども見ました。
すばらしい美術館ですね。
これだけの品を使って喫茶するなんて、信じられません。しかし、これが品物の本来の姿ですね。
総てを寄付された木村さんの志が後世にまで受け継がれているのがすごいと思いました。
美術館の鏡です。
是非とも訪問したいです。
返信する

コメントを投稿