遅生の故玩館ブログ

中山道56番美江寺宿の古民家ミュージアム・故玩館(無料)です。徒然なる日々を、骨董、能楽、有機農業で語ります。

色替隅折四方膳(折敷)(5枚)

2021年10月21日 | 漆器・木製品

今回は、四方の隅が折られた膳、5客です。

5枚あります。

26.4㎝ x 23.2㎝、高 1.6㎝(厚 0.5㎝)。戦前。

最初、この品は、小料理屋のカウンターで揚げたての天ぷらなどをのせる膳かと思い、ずっとほうってありました(^^;

しかし、調べてみると、懐石に使われる折敷とよばれる吸物膳であることがわかりました。

折敷(おしき)とは、低い縁がある盆を指します。まあ、盆や膳に縁が必ずというほど付いていますから、全部折敷でいいはずなのですが、どうやらかなり低い縁の盆や膳を折敷とよぶ習わしのようです。

で、この品を見ると・・・

高さ1㎜ほどの縁が付いています(^^;

しかも、この縁は後から付けたのではなく、削り出したものであることがわかります。けっこう、手の込んだ品です。

それから、四隅の折れ。木目が繋がっていますから、木を斜めに取り付けたのではなく、隅をギュッと曲げてあるようです。

しかも、角張った辺は面取りになっています。

単純な形のわりには、手の込んだ品です。

今回の品の最大のウリは、五色の色替わりであることです。

赤、黒、緑、茶、黄。

この色調でこの五色なら、和のティストに合いますね。

これに味をしめて、以後、色替わりの器に少しばかりウツツをぬかすはめに陥ってしまいました(^^;

 

せっかくの折敷です。

吸物椀をのせてみました。

以前に紹介した独楽吸物椀

言わなければ、プラスチックとはわかりませんね(^.^)

 


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2 コメント

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遅生さんへ (Dr.K)
2021-10-21 20:25:35
1mmほどの高さの縁は後から付けたのではなく、削り出したものですか。また、縁は後から付けたのではなく、削り出したもので、しかも、角の辺は面取りになっているんですね。随分と、手の込んだものですね。
茶席に入るものは、やはり、出来が違うようですね。
更に、5色の色替りとあっては、なかなか、その辺には無さそうですね(^-^*)
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Dr.Kさんへ (遅生)
2021-10-21 21:12:38
小さな所にこだわっているのは、いかにも日本的ですね。
普通なら、気が付かない事ばかりです。
ブログのおかげで、せっぱ詰まると、それなりに物が見えるようになりました。
買うときにこうだと良いのですが、いつも漫然とゲットでは進歩がないですね😢
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