
昨日もレイフ・オヴェ・アンスネスのリサイタルを聴きに
今度はさいたま芸術劇場へ。
さいたま芸術劇場には初めて行きました。
アクセスマップに徒歩7分って書いてあったけど
うーん、ほんとに7分かな(^_^;
健康な成人男性の足で7分じゃないかな。
15分くらい見た方がいいような気がする。
これからこのホールにお出かけの予定の方はご注意を。
プログラム(6日王子ホール公演と同じ)
シベリウス/キュリッキ~3つの叙情的小品op.41
13の小品より「悲歌的に」op.76-10、「練習曲」op.76-2
5つの小品~樹木の組曲より「白樺の木」op.75-4
10の小品より「舟歌」op.24-10
グリーグ/ノルウェー民謡による変奏曲形式のバラード ト短調 op.24
シェーンベルク/6つのピアノ小品集op.19
ベートーヴェン/ピアノソナタ第32番ハ短調op.111
アンコール
バッハ/主よ、我、御身の名を呼ぶ
メンデルスゾーン/無言歌
グリーグ/抒情小品集op.12から「ノルウェーの旋律」「民謡」
今回のアンスネスの来日公演には2つプログラムがあるんですが
ベートーヴェンが前半に入って後半展覧会の絵っていうプログラムよりも
前半北欧物でベートーヴェンが締めの昨日のプログラムの方が私は好きかも…。
展覧会の絵が入ってる方は、なんだか違う世界に行き過ぎちゃうので
こっちのプログラムの方が聴いてて安心する。
アンスネスらしい気もするし。
…アンスネスの進化について行けてないだけの話かもしれないけど。
アンスネスが北欧の人だということはあまり意識しないようにしているけど
それでもシベリウスとグリーグを聴くとやっぱり格別と思う。
清涼な空気がピアノの上にほわんと乗っかっているようで
思わずそれを見上げてしまう。
アンスネスのピアノには
スラブ系の濃さやねちっこさが足りないと感じることがあるんだけど
それは彼の長所でもあると思う。
そのおかげでシベリウスやグリーグがこんなにも清涼に響く。
「白樺の木」とかグリーグのバラードのコーダの歌。
フォルテで高らかに歌っても清らかな空気は失われず
どこか懐かしくて土臭い。
今まで食わず嫌いだったシェーンベルク。
前日に買ったCDで予習して行ったものの、やっぱりまだわからない。
それでもアンスネスの近代ものが聴きたいとか思って
ヤナーチェクのCDを引っ張り出したってことは
私なりに何か感じたものがあるんだと思う。
私にとって大問題のベートーヴェン。
昨日聴いてて、ドアが開きかけてるとはっきりわかった。
ベートーヴェン先生の怖い顔がやっと
怖いだけではない、深い顔に見えてきた。
ハ長調のアリエッタ。
音感はハ長調専門のくせにハ長調を聴くのは苦手。
でもアンスネスの弾くハ長調って、
なんて居心地のいいハ長調なんだろう…。
この公演は、中村紘子音楽監督による
さいたま芸術劇場「ピアニスト100」シリーズの99番目ということで
開演前に紘子先生のトークショーがあるはずだったんですが
渋滞で紘子先生の到着が遅れているため中止とさせていただきますとのアナウンス。
でも開演のベルが鳴ってステージ上に出てきたモジャモジャ頭は紘子先生でした。
ほんの少しですが、アンスネスについてお話ししてくれました。
数年前ブゾーニコンクールの審査員として一緒になったことがあるそうです。
とにかくユーモアとウィットに富んだ人で
コンクールに参加している若いピアニストたちに対しても
とても暖かい視点で見ていたことが印象的だったとおっしゃっていました。
昨日のサイン会の時に、初めてアンスネスに握手を求めてみました。
なんかピアニストの手を触るのは恐れ多くて
今まで自分から手を出したことは一度もないんですけど
(ムストネンだけは向こうから手を出してくれたけど)
アンスネスは今まで見た中で一番優しい笑顔で応えてくれました。
私は自分のピアノのウデを自分でよくわかってないからこう思うんだろうけど
アンスネスのピアノを聴いた後って、自分も弾きたくなる。
アンスネスってピアニストっぽく弾き流すってことがないから
丁寧に弾けば私でも弾けるんじゃないかとか思っちゃうわけです(←重大な勘違い)。
白樺の木の楽譜が欲しいなぁ~とか思ったけど待て待て。
とりあえず、メンデルスゾーンの無言歌をがんばります。
アンコールで聴いたあの音を忘れないように。